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stage3 能力者狩り

一人の少女が後ろを気にしながら走っている。


見たところ誰かに追われているようである。


すると後ろ側から少女に向けて声が発せられた。



「逃げたところで無駄なんですけどねぇ・・・」



声の聞こえる距離からしてある程度は離れているようである。


少女は少し安心しながらも走り続けた。



「!?」



すると目の前に追ってきていたはずの青年がいた。


少女は急いで方向転換し、走り始めた。



「逃げても無駄だって言ってるの、聞こえますかー?」



また、後ろ側から青年の声がする。


少女は青年の言うとおり無駄なような気がしてきたので近場の公園で足を止めた。



「やっとあきらめてくれまs」


「誰が諦めたって言ったのよ!」



青年が言い終える前に少女は叫んでいた。


叫んでいる最中に青年の横にもう一人同じ顔の青年がいた。



「そういうカラクリだったのね・・・」



少女は手のひらを青年の方に突き出し思いっきり握り締めた。


すると青年がものすごい爆音とともに爆ぜた。



「追い詰められたのがどっちなのか、これでわかったかしら?」



少女は青年に向け自信に満ち溢れた声で言った。


だが、少女は驚愕する。青年は傷一つないどころか増えていた(・・・・・)のである。



「なっ!え、な、なん、なんで・・・!」



少女はもう一度青年に手のひらを突き出し握り締める。


先ほどと同じように爆音が聞こえるが、それでも青年は傷一つない。


むしろ、先ほどと同じように増えている(・・・・・)



「何度やっても無駄ですよぉー」



もう一度やってみるが結果は同じ、青年が増えるだけである。



青年は少し笑っているかのような声で続けた。



「私の『使い魔(ドール)』は炎ですから、あなたのその『空気圧縮(エアコンプレス)』では


 どうすることも出来ません。むしろ新たな力を与えてくれるだけです。


 何故、私があなたを狩りに来たのかということを理解していただきたい。


 相性など、考えないはずもないでしょう?


 ・・・・まぁ魔術を知らないものに言っても無駄でしょうけど。」



少女は青年の言っていることはいまいち分からなかったが、分かったこともあった。


まず、自分の能力が相手の能力との相性が悪いこと。


さらに、相手は自分を『狩る』と言っていた。


これは今まで幾度となく続いている『能力者狩り』を連想させる。


それと、相手が自分を狩るために準備をしていること。


これらを考えても少女には勝てそうな隙が一つもない。



すると少女は青年の視線が自分とは違う方向に向けられているのに気が付いた。


・・・少年だ。


一人の少年がこちらの方を眺めている。


少女は助けて欲しかったが、巻き込むわけにも行かなかったので逃げて欲しかった。


だが、少女のそんな願いも届かないまま、



「あぁー人にばれたらいけないんだけどなぁー、このこと」



青年が少年に向けて炎弾を放った。




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