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stage0.5 もう一つのプロローグ
人の中にはある種の才能と言うものがある。
だが、それは誰もが持っているとは限らない。
人は全てが平等とは限らないのである。
時は200年程昔へと遡る。
とある才能を持った人物がいた。
その人物はその才能を最大限に活かし、伸ばし続けた。
最終的にその人物は『超能力者』と呼ばれた。
その50年後。
世界は超能力を使えるようになった人物が増えてきていた。
何が苦手であろうと才能だけを伸ばし、そして能力を手に入れた。
その時、ある人物は言った。
『人の価値は、才能の有無ではない』と。
その時は超能力者になれなかった者の言い訳、負け犬の遠吠えと思われていた。
だがその人物は独自の理論によって、
強制的に自分の一部に変化を与えることで生じるエネルギーを
超能力のように扱う力、俗に言う『魔術』の仕組みを作り上げた。
超能力が使えない者達には夢のような話であった。
彼らはその人物のことをこう呼ぶ。
・・・『幻想を破壊する者』と。