13話 編集実践!
「お、イラスト納品きたね」
数日前にぷろっとさんと完成品を確認し、イラスト分の代金を彼女の口座に振り込んで、今日無事にデータが届いた。歌詞に合わせて複数枚イラストをお願いしていたので、圧縮ファイルにしてもらっていたが結構な容量だ。外付けのハードディスクを買うか、いっそのことパソコンごと新調するかも考えておこうか。
「んじゃ、イラストも届いたので最後の仕上げといきますか」
この前身につけた編集技術を使い、イラストと曲の構成をもとに動きをつけていく。シンプルな一枚絵に歌詞の入ったイラスト、一部差分として強調したい歌詞のところを文字を大きくしてもらったりして、編集でも扱いやすくしたものを何枚か描いてもらっている。
「えっと、ただポンポンと動いていくだけじゃ面白みもないから動きが欲しいけど…」
再生数が伸びている曲などは、歌詞がだんだんと出てきたり、目立たせたいパートは歌詞を大きく出したりと、たくさんの工夫が凝らしてある。それのやり方まではネットには載ってなかったので、手探りで進めてみる。
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「うーん、イメージはこんな流れで合ってるけどなんか物足りない気が…」
イラストの並び順は問題ない、ただやはり味気がない。あのMVのように歌詞が出てくる時にも動きをつけたいが、考えるのと実行するのでは難易度に天と地ほどの差がある。しかし、やってみないと何も変わらない。
「やってみるか」
自分の直感を信じてやってみることにした。必要そうなイラストを自分で増やして、編集で文字を消せるような加工をする。イラストの順番に並び替える。すると
「お、それっぽくなってきた。あとは何かしら加工を入れてあげてと」
今まで宙に浮かんでいたものが手でしっかりと握れる、そんな感覚がした。この調子であと少し作業に打ち込む。そして1時間後、1日かけた作業がようやく終わった。
「よし、じゃあ曲と合わせて流して確認するか」
作業の締めとしてMVと曲を一緒に流してみる。さあ、どんな仕上がりになってるかな?
"〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜"
驚いた。映像編集しながらでも思っていたが、想像以上だった。元のぷろっとさんのイラストがすごく良かったのもあるが、それをさらに際立たせられるような曲を作った自分に感動してしまう。いてもたってもいられなくなった俺は、すぐにぷろっとさんにディストークの通話をかけた。
「はい、ぷろっとです。Kanoneさん、お久しぶりです」
「ぷろっとさん!あのイラスト凄すぎです!超神曲が出来たかもしれません!」
「うわっ!いきなりめっちゃ喋るじゃないですか。そんなに出来良かったんですか?」
「良かったも何も、ヤバいですよ!今完成した曲送りますね」
「何これスゴ!私のイラストもいい仕事してるけど、何より曲が凄いいいですよ!」
「いやいや、ぷろっとさんのイラストが凄いからですよ」
「それでもこれは覇権取れるよ!すぐにでもアップロードしましょう!」
「その点はご安心ください。この通話かける前に、明日新曲プレミア公開の告知入れましたから」
「仕事ハヤ!楽しみにしてるよ!」
ぷろっとさん、興奮しっぱなしだったな。
だいたい更新前日に別のとこに書きまとめてる小説を必要分だけ引っ張ってきて、そのままの流れで活動報告いれてますが、その作業も大変ですし都合もつかないこともあり、また今これ書いてるのがちょうど時間に余裕がある日なので、今書いてある分をまとめて更新予約たてときます
もし活動報告で予告入れ忘れてたらご愛敬ってことで許してもらえればハハハ