冷たい人
時々、不思議な夢を見ます……。
肌が綺麗な人だった
女の私が嫉妬するくらいに
陶磁器のような肌って存在するんだ
そんなことをよく思った
ベッドの上で微睡む私を
微笑みながら見下ろしてくるあなたの頬を
ゆっくり撫でるとあなたは目を細める
懐かしい
その猫のような表情が好きだった
だけど 冷たい
冷え性の私よりもずっと冷たい
触れた頬も
頬を触れる手に添えられた大きな手も
ずっと冷たい
夢の中でくらい 温めてくれたら良いのに
布団の中で ひとり小さく丸まる
猫が尻尾を巻きつけるように
自分を抱きしめて
そして 私は瞳を閉じる
もう一度 あなたの温もりを探すために