事実が変わった世界
「……ル…ハル…」
あれ、ここはどこだ…そうだ。楓は生きてるのか…?
「……君…ハル君…」
なんか居心地いいな…もう一度寝そうだ…
「…ハル君っ!」
「…楓か…?」
「もう、まだ寝ぼけてるの?」
あぁ、いつもと変わらない楓が居る。
「楓…会いたかったっ」
「なっ……何をして…っ?!」
気がついたら楓を抱きしめていた。
「よかった。楓が…あの時__」
__思い出せない。何かがあったという事実は知っているが何があったかは全く記憶にない。
「……どうしたの、ハル?」
「いや、何でもない」
心配そうに俺を見つめる楓にそう微笑みかけると楓は安心したのか微笑んでいた。
「…あのさ、少し買い物に付き合ってよ」
「嫌だ。面倒くさい」
何時ものように断ろうとすると楓がむっとした表情で見てる
「ダメ、行くの。この時間まで私をここに居させた罰だよ」
楓が居たことに喜んでいたがそういえば、ここは学校のようだ。時計の針は14時を示していたが、周りのクラスメイトは俺と楓以外誰も居なかった
「今日は午前授業だったな…」
「そうだよ。だから、待たされた罰に付き合ってもらうよ」
楓は一度こうなると止められない。しぶしぶ了承すると楓は満足そうに微笑んでいた。
__あぁ、なんであの時止めなかったんだろうか。今でも凄くそう思っている__