AIと小説家の未来、将棋史からの考察
最近、生成AIについて書かれたエッセイや活動報告を目にすることが増えました。
それだけ皆様が関心をお持ちのジャンルなのでしょう。
また未確定な未来に漠然とした不安をお持ちの方も多いのではないかと推察いたします。
まず初めに、私の未来予想を明示しておきましょう。
こちらです、どん!
『未来は明るいぞ!』
『なんの問題もないし、貴方にとって過去最高にいい時代がくるよ!』
ホンマかいな、とか、ちょっとネガティブなエッセイ読んだことあるよ、とか思うかもしれませんが、ホンマです。
で、なぜ私がそんなに自信満々にこう言いきれるかというと、それはAIに聞いたから……ではなく!別の業界の歴史に学んだからです。
で、その業界が何かと言いますと、タイトルでバレバレな気もしますが将棋界になります。
今からちょうど30年前の1996年、『平成8年度版将棋年鑑』にて当時の現役棋士全員に『コンピューターがプロを負かす日は?』というアンケートがとられました。ちなみに30年前というとポケモン赤やニンテンドー64が発売されたばかりで、インターネットは黎明期、将棋ソフトの強さはプロの先生方からしたらスライムみたいなものでした。
そんな中、プロ棋士の皆さんの回答は『いつかは人間を上回る』という意見がやや優勢だったようです。皆さん、先見の明が凄いですね。ちなみに羽生善治さんは「2015年」と時期までほぼピンポイントで当てています。凄すぎ。
で、2010年代、いよいよコンピューター将棋の強さがプロ棋士に近づいてきたときの空気感は、今のなろう界隈に近いものがあるような気がします。ちなみに当時は『機械が人間を上回るとプロ棋士の価値が落ちるのではないか?』や『そして将棋界は衰退しちゃうんじゃないか』みたいなネガティブな意見も、ネット上に多くみられていました。
私はというと『コンピューターはどんどん強くなっていくし、99%の人間は勝てなくなるんだろうなぁ。でも、トップ中のトップがベストを尽くしたときは人間が勝てるままだといいなぁ』みたいなことを思っていました。
で、2017年、当時の名人である佐藤天彦さんがコンピューターに負けた後何が起きたかというと……
空前の将棋ブーム!!
これには炎柱もよもや!
ひふみん先生が、羽生永世七冠が、藤井聡太さんがよくテレビに出ていたのを覚えている方も多いと思います。
そんな中、プロ棋士の先生方や一部の強豪アマチュアの中には強くなったAIをうまく活用し、ぐんぐんと実力を伸ばす方が現れ始めました。スパーリングパートナーに苦労する女流棋士が男性棋士に一発入れることが増え始めたのも、確かこの辺からです。
一方、もともと対して強くないアマチュアの大半は、AIを使ってもあまり強くなれない人がほとんどでした。
なぜかというと、『なぜAIの推奨する手がいいのか』は一定以上の棋力がないと理解できなかったからです。
その局面だけ正解が分かっても応用ができないんですね。
私はこれ、『AIに補助してもらいながら文章を書く際にも当てはまるんじゃないかな』と考えています。
現在、私はなろう小説を書く際にAIは使っていません。
規約や権利関係で分かりかねるところがあるし、AI小説に抵抗がある読者様がいることも知っているからです。
しかし、仕事では使っています。
他部署へ送るメールや書類を作るときなどには、チャットGTPを使いまくっています。なぜなら、その方が生産性が圧倒的に高いから。給料が同じなら人よりも沢山仕事捌いた方が雇用主は嬉しいし、自分も胸張って定時帰りできますからね。
で、そこで使ってみながら思ったんです。
「あ、仕事でAI使いこなすのにも文章力って必要なんだ」
ってことを。
将棋でAI使いこなすのに棋力が必要なのと同じことですね。
チャットGTPはとってもおりこうさん。
しかし「今こんな状態だ。だからこういうことを考えてくれ」みたいな命令文が正しくないと、正しい答えもだせません
また、回答も100%の出来ではないので、検証や微調整は必要。
きっと、『AI小説がつまらない』ってのは使い手の文章力がイマイチなのも多分にあると思うんですよ。
自分では小説書けないけど、AIに書いてもらって......みたいなレベルの人だとAIがお出ししたものをそのまま掲載するようになるので粗が目立つんだと思います。逆に、書籍化レベルの作家さんが補助的にAIを使えば現時点でも相当な作品ができるんではないでしょうか。
そして今後、よりAIの性能が上がり、社会やなろうでAI小説に関するガイドラインが整ったとき、そのルールの中で一番うまくAI使いこなせるのは......
そう、いまAIに頼らず、脳に汗をかきつつ小説や感想を書いて、文章力がぐんぐん伸びまくっているアナタです!
てなわけで、貴方の未来は明るいですよ。
おめでとうございます。
そうそう、このエッセイが合っているかの答え合わせは、将棋界に倣って30年後にしましょう。
あと、感想コメントはどうか優しい言葉でお願いします。私は心がある人間ですからね(笑)




