表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死者の記憶を継ぐ者 〜巻き込まれ転生で幽霊になった俺は、王女に未来を託す〜  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/44

同類

「おい!」


……ん?男の声?


「おい!お前だよ!」


俺は、キョロキョロと周りを見る。

……誰も居ない。


騎士達もエリシアもシスターも魔女も地下道を進んでいる。


「何だ。お前、まだ成り立てか?」


成り立て?


「しょうがねーな。ほれ!」


その瞬間――


「うお!!!」


目の前に現れた。幽霊!?

透けているが人の形。だがはっきりと。


「幽霊!!」


思わず、叫ぶ。


「はぁ?」


そいつが、眉を顰める。


「お前もそうだろ!」


……え?


「あー。同類見るのも初めてか」


こっちを、まじまじと見る。


「俺の姿も見えて、声も聞こえるの?」


「おう!聞こえるぞ!」


あっさり。


「いや〜、久々に同類見掛けたからさ」


頭を掻く。


「嬉しくて、声掛けちまった」


……同類。


「お前は、ずっとここに住んでるのか?」


「ん〜。そうだな」


地下道の壁に、もたれかかる。


「住み着いちまったな」


住み着くって。


「で?」


俺を見る。


「お前は、ここで何してるんだ?」


「それが――色々あって、王都から脱出するのさ」


「ほう〜」


ニヤリ、と笑う。


「面白そうだから、ついて行くかな」


……はぁ?


「まあ、いいのか?」


一瞬、迷うが今は、それどころじゃない。


「じゃあ、そうするか」


軽いな。何だ、この幽霊は?


まあ――それどころじゃないが。


そいつが、エリシアを見る。


「見た感じ、姫様みたいだな?それと……魔女にシスターって如何言う組み合わせだよ」


「まあ、確かにそうだな」


頷く。


「あれ?」


首を傾げる。

魔女、気がついて無いのか……?まあそれどころじゃ、ないのか。


「なあ」


そいつが、俺の横に並ぶ。


「お前、どれくらいだ?」


「どれくらい?」


「幽霊になってからだよ」


「……数日だな」


「マジか」


呆れた様に、笑う。


「じゃあ、知らねー事だらけだな」


「そうなのか?」


「まずな」


指を立てる。


「俺らは、“意味のある物”にしか触れねー」


「……霊鋼みたいにか」


「おっ。分かってんじゃねーか」


頷く。


「あと、場所によっては強制的に引っ張られる」


「引っ張られる?」


「強い想いが残ってる場所とかな」


壁を、軽く叩く。


「ここなんかは、死んだ奴も多いからな」


地下道。


「……処刑場とか?」


「ま、似た様なもんだ」


肩をすくめる。


「それと」


もう一本、指を立てる。


「長く居過ぎると、混ざる」


……は?


「場所にだよ」


さらっと言うな。


「記憶とか感情とか」


自分の胸を指差す。


「削れてく」


……。


「だから、俺は中々ここから離れられねー。でも久々に同類みて、離れてーって思ったから動けそうだ」


笑ってはいるが目は、笑ってない。


「最後に」


三本目。


「生きてる奴に、見える奴は少ねーが」


ちらりと猫を見る。


「動物は、ほぼ見えてる」


やっぱりな。


「あと、魔女とか、聖職者は」


一拍。


「“気付く”」


……。


「気付かれたら?」


「祓われる」


軽く言うな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ