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この恋のために2  作者: ひなた真水


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この恋のために 2

本日5話目、最終回です

 3学期の終業式を終えたから、今日から弥勒と1泊のグランピングに出かけるぞ。

 忘れ物がねえように、荷物持って玄関で母さんと彼方に行ってきますって言う。




 現地に着いたらチェックインして、コテージの風呂とトイレのチェックだ。

 弥勒が言うには、風呂とトイレがダメな場合、部屋を変わらねえとダメだし、最初にやっておくって。


 一度、旅行中のホテルで、シャワーが出ねえ事があったらしくて、それ以来まず最初にやる事にしてるらしい。


「なんせあん時は服脱いだ後に分かってな、そっから服着直して荷物も片付けての部屋移動やったし、大変やってん」

「ま、日本じゃあんま、そういう事ねえだろうけどな」


 風呂とトイレが無事なの確認したら、荷物おろしてまずはちょっと休憩しようか。

 BBQにはちょっと時間もあるし、弥勒と恋人座りでラブラブの時間。


 えへ、ついに旅行だぞ。弥勒と旅行っ!

 弥勒と2人ってだけでもドキドキするのに、旅行だぞ?


「時間ちょっとあるから、散歩とかしてみるけ?」

「いいな。ここの近くに散策路があるらしいから、そこ行ってみるか?」


「はずれとはいえ、同じ市内にこんなええとこがあったとはな〜」

「教えてくれた滝には感謝だ」


 近くにある散策路に向かって、2人でてくてく歩いてく。

 そういや弥勒と散歩するのってはじめてだな、今度家の近くでも散歩してみようかな?


 そんな事考えながら、森の中っぽい散策路をてくてく歩いてると、なんか奇妙な物を発見した。

 俺の腰ぐらいの高さの石で出来た石の塔だ。


 ひーふーみー…13個の石が、これ以上ねえぐらい不安定な感じで積んである。

 イタズラにしてもちょっと高度すぎる出来で、弥勒と2人で面白えって真似してみるけど、こんな不安定な積み上げ方は到底真似出来ねえ。


「すげえな弥勒。一体誰がこんなの作ったんだろ?」

「分からんけどオモロいから、記念に写真撮って残そうや」


「あ、俺、弥勒とその石の塔の写真が欲しい。横並んでるの撮らせてくれよ」

「ええで。遥も横並んだヤツ撮らせてくれや」


 面白くて何枚も変わった石の塔の写真撮って、なんだかすげえ満足してコテージまで戻ってきた。




 BBQするにはいい時間だし、そろそろ材料もらいに行こうぜって、受け付けまで行ってみる。


 頼めばBBQの調理もしてもらえるんだけど、今回俺らは2人でBBQに挑戦だ。

 火がちゃんとつくかはちょっとドキドキするけど、着火剤もあるからレッツクッキング!


「遥、知ってるけ? BBQで上手に肉焼きたい時はな、網の真ん中避けて焼くんや」

「マジ? 真ん中の方がよく焼けてうまそうだけど、違うのか?」


「真ん中は火力が強過ぎて、すぐ焦げるから、ちょうどええ火力の周りに肉は置く。これ鉄則な?」

「なるほど〜。じゃこの辺りに置けば大丈夫かな? うはっ、十分過ぎるぐれえジュージューだ」

「せやろ? この辺に野菜も置くで」


 俺ら男子高校生だから、やっぱメインは肉だけど、野菜もちょびっとは食わねえとって、端っこにちょっと並べて焼く。


 肉肉肉野菜ぐらいの割合で、2人で焼きながら食うと、すげえうまっ!!

 なんだ? 火力がいいのか? それとも遠赤外線がいいのか? とにかくすげえうめえっ!


「弥勒、ヤベえな。うまさがヤベえぞ!」

「やなっ。肉もうまいけど野菜もヤバいなっ。めっちゃうまいっ」

「次、次これ焼こうぜっ。鶏も食いてえ」


 2人でうめえうめえって言いながら、どんどん焼いて、腹いっぱいになるまで、じゃんじゃん食うぞ。

 俺らが飲むのはビールじゃなくてノンアル飲料だけど、やっぱこういうのがBBQには合うよなっ!




「うー、もう食えねえ。うまかった〜」

「おう。めちゃくちゃうまかったな。オレも腹いっぱいや」


「お済みになりましたか?」

「あ、はい。ご馳走様、お願いします」


 BBQ広場にはお片付けの係の人がいるから、俺らは食いっぱなしでOKなのも嬉しいサービスだ。




 いっぱいになった腹抱えて、コテージまで戻ってきたら、食休みに弥勒と恋人座り。

 後片付けがねえのって最高だよなって言い合いながら、まったりと休憩。


「ここってさ、昼間のBBQだけでもOKなんだろ?」

「サイトにはそう書いてあったな」


「彼方と滝も誘って、今度は昼間にWデートで来ても良さそうだよな?」

「たしかに! BBQは大人数でやるんも楽しいしな」


「ふふふ。ネズミ花火に好かれてたし、彼方はきっと煙にも好かれると思うぞ」

「ははっ。調理やなくて、煙から逃げまわるのが彼方の役目か。ええなそれ」


 くだらねえ話で盛り上がって、そろそろ焚き火と花火で遊ぼうかって、準備を始める。


 俺、焚き火するのってはじめてだし、弥勒といっしょにああでもないこうでもないって木を組んでいくぞ。

 弥勒はアメリカにいただけあって、BBQとか焚き火には詳しいから、すげえ頼りになるっ。


「うは、火が着いてきたな。燃え出すと面白えっ」

「あとは太い薪を空気が通るように配置すれば消える事ないやろ」


 焚き火しながら花火もしようっつって、2人で花火しながら大騒ぎだ。

 他のコテージまでが離れてるから、騒いだって迷惑にならねえのがいいな。


「うわこれ、なんか火つけたらニョロニョロ出てきたで?」

「あはは。それはヘビ花火だよ。地味だけどニョロニョロ出てくるのが面白えだろ?」


 日本の花火に詳しいのは俺の方だから、弥勒に色々教えてやれるのも楽しい。

 そんでもってデザートにって、焚き火でマシュマロ焼いて食うぞ。

 こんがり香ばしくて、外側パリパリで、中がトロトロですげえ甘いっ。


「これ、香ばしいけど甘くて、いっぱいは食えねえな」

「でも作るのはめっちゃ楽しいで。アメリカでは人気のデザートなんや」


 ふと見上げるとすげえきれいな星空で、同じ市内でもこんなきれいな星空が見られるとこがあるなんてって、俺ちょっと感動する。


「きれいだな、弥勒」

「おう。市内やし空に期待はしてへんかったけど、めっちゃきれいや」


「ふふ。俺ちょっと煙臭えかも?」

「BBQと焚き火で、めっちゃ燻されたし、しゃーない。風呂入ったら落ちるって」


「そろそろ片付けて風呂入るか?」

「おう。火消し用のバケツに燻ってるヤツ入れて、蓋してたら消えるしな?」


 弥勒と2人で遊んだ後の後片付けをする。

 まだ燻ってる薪は火消し用バケツに入れて、きちんと消えるように蓋して火の用心してから、広げた焚き火台も冷まして元どうりに戻して、花火の燃えカスもちゃんと始末する。


 いよいよ弥勒と2人の夜の時間がやってきたな。うー、上手くいくかドキドキするな〜。

 

 ◆

 

 オレが先に風呂入って遥を待つことにする。

 ヒゲも剃り直したし、鼻毛のチェックもちゃんとしたけど、ドキドキすんな〜…


 遥、やっぱ男はムリやとか言わんやろか?

 他は努力でなんとか出来ても、そればっかりはオレにはどうしようもない事やし、心配や。


 オレ自身の事なら、自信持って大丈夫やって言えるけど、遥以外は嫌やっちゅうぐらい好きやけど…


「ふぃ〜、さっぱりしたっ。弥勒待ったか?」

「いや、大丈夫やで。そや、ちょっとええ物持ってきたんやけど」


 そう言うてオレは、オレの気に入りのスコッチをカバンから出してみる。

 酔わせてどうこうしようっちゅうわけやないけど、緊張をほぐすにはこういうのもええかと思て。


「あー、弥勒不良だなっ」

「ちょっとだけや。ちょっとだけ。あんま緊張してもあれかと思たし」

「む。たしかに緊張ばっかしてても良くねえよな。ヨシ、ちょっとだけ飲もうぜ」


 遥の許しも得たし、コテージ備え付けの冷蔵庫から氷を取り出して、薄めの水割りを作って渡す。


「これが前に言ってた、弥勒気に入りのウィスキーか?」

「おう。親と飲みに行く時は大抵これ頼むんや」


「なかなかいい匂いだな。ちょっと甘くて飲みやすいし、俺もこれは好きかも」

「お? 遥もこれ、気に入ったけ?」


「でも酔っ払っちゃつまんねえから、1杯だけにしとくけど」

「せやな。オレも1杯だけにしとくわ」


 遥と恋人座りしながら、ゆっくり楽しむ酒はめっちゃうまくて楽しい。

 普段オレんちに泊まる時と違って、ちゃんとしたパジャマ着てるんが、めちゃくちゃドキドキする。


「パジャマ、似合ってるで」

「えへ。弥勒んちに泊まる時は、弥勒のパジャマ借りて着てるから、このパジャマは初だもんな?」


「おう。めっちゃドキドキする」

「俺もドキドキするぞ、弥勒。ついに夜だもんな?」


「オレ、男やし、ヒゲとかスネ毛もあるけど…」

「俺だって白いから目立たねえけど、ヒゲもスネ毛もあるぞ? 平気か?」


「全然平気。っちゅうか、おっぱいなんかいらん。遥以外は嫌や」

「俺だって弥勒におっぱいはいらねえ。好きだぞ、弥勒。いっぱい好きだ」

「オレも好きや、遥。めっちゃ愛してるで」

 

 ちゅ

 

 ちょっとだけ酒の味のするキスを繰り返して、2人でゆっくり熱を上げていく。

 遥、好きや。めっちゃ愛してるで。

 

 ◆

 

「………むゅ? うーんっ! 朝だっ」

「……ん。おはよう、遥」

「はよー、弥勒。よく寝たか?」


「おう。めっちゃええ目覚めや。愛してるで、昨日はめちゃくちゃ感動した」

「俺も嬉しいと感動がいっぱいだったぞ。弥勒の事がもっと好きになった」


 朝、2人で昨日のことを語り合う。昨日焼いたマシュマロよりも甘い時間。

 俺、弥勒とだったら1つになる事だって出来そうな気がしたぞ。


 弥勒の身体の全部が好きで、弥勒もそう思ってくれるなら、きっと2人で1つになれるって思った


「それは嬉しい事やな。オレはとっくに遥の全部が好きやし、これで乗り越えられそうや」

「でも、リスクもあるから慎重にしねえとな」


「そやな〜、特別な時に挑戦するのがええんとちゃうけ?」

「特別な時って?」


「結婚する時とかに、仕事休んで、ちゃんと色々準備とかして挑むんや」

「それいいな! 余裕もって準備出来るなら、きっと上手くいくはずだし、そうしようぜ」


「色々負担も大きいやろうし、普段はこうやって抱き合う方がええやろうしな」

「うん。普段は普通に抱き合って、特別な時に1つになろうぜ」


「あとな、歯止めが効かんようになりそうやし、受験が終わるまではオレんちではナシにせえへんけ?」

「あ、それ俺も言おうと思ってた。夢中になり過ぎて勉強とかおろそかになったらダメだもんな」


 弥勒と未来のために色んなことを話してく。色んなことを決めていく。

 2人でずっといっしょに生きてくには、どうすれば上手くいくか、2人で知恵を絞ってく。


 まだまだ未熟で、未来のことは不確定要素がいっぱいな俺たちだけど、2人ならきっと乗り越えていけるはずだ。


 俺、頑張る! これからも2人で!! 俺と弥勒の、この恋のために!

最後まで読んでいただき、ほんとにありがとうございました

またいつか何か思いついたら、書くかもしれませんが、その時はどうかよろしくお願いします


ブックマークを付けてくださった方、評価を下さった方、本当にありがとうございましたm(_ _)m


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