表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この恋のために2  作者: ひなた真水


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/38

サポート

「弥勒、今日はパスポート取りに行くから、付き合ってくんね?」

「ええで。準備は着々と進んでるっちゅう感じやな」


 遥に誘われて、パスポートの受け取り窓口に出向いてく。

 おとんは遥、初対面やし、楽しみやって言うてくれるのが、オレはめっちゃ嬉しい。

 はは。これが遥のパスポートの写真なんや? 改めてこうして見ると、やっぱ真っ白に見えるなー。




「俺、初海外でドキドキだぞ。パタゴニアってどんなとこなのかな〜?」

「オレも行ったことないし、説明は出来んけど、おとんとおかんは楽しそうやで」

「今年は弥勒の誕生日がゆっくり祝えねえのが残念だけど、代わりにバレンタインもやるからな?」


 そう、今年のオレの誕生日は、ちょうどパタゴニアに向かう空の上やし、ゆっくりお祝いっちゅう感じにならへんからな。

 代わりにバレンタインでお祝いしてくれるっちゅうのは、めっちゃ嬉しいで。


「お? チョコくれるんけ? そら嬉しい」

「うん。しかも、彼方といっしょに手作りに挑戦するんだ」


「マジか! めちゃくちゃ嬉しいやんけそれ。当日は気合い入れてデートせんとやなっ」

「滝にも気合い入れろっつっといてくんね? なんせ、あの彼方が手作りだからな」


「言うとく言うとくっ。2人で手作りチョコか〜、嬉しいな〜。オレもチョコ作ろかな?」

「弥勒も作ってくれるのか? そりゃ嬉しいぞ」

「オレも慶太といっしょに手作りチョコに挑戦とか、どや?」


 オレ、フランスいた時さんざんやらされたから、チョコケーキやったらけっこう自信あるし、いっちょ焼いてみよかな?


「む。滝もいっしょに挑戦か…滝にはホワイトデーに気合い入れて欲しいんだけどなー」

「バレンタインは受け取る側がええっちゅう事け? 彼方がなんかリクエストしてるとか?」


「リクエストじゃねえけど、お返しにほっぺキスもらえれば、きっと夢見心地なり〜って言ってたから」

「! そうか。たしかに乙女チックで彼方が言いそうな事やな、それ」


 こらええ事聞いた。さっそく慶太に教えたらんとや。


 慶太、いつも彼方と付き合うのは、ゆっくりやないとって、見てるこっちまでジリジリするぐらいしか、進まんからなー。

 喜びよるやろなー、この情報は。


「ちゅうか、キスやなくて、ほっぺキスなんや?」

「彼方的には、まだ結婚も出来ねえ年齢だし、俺らはまだまだ子どもっつー事らしいんだ」


「なるほど、子ども同士のキスやし、ほっぺキスがちょうどええっちゅう事か」

「うん。なんか彼方らしい考え方だろ?」


「他は? 他になんか聞いてへんけ? オレ、慶太に色々教えたいし」

「ええ? 俺と彼方のナイショの話だし、あんまバラすのはどうかと思うけどな〜」


「そんな事言わんと教えてくれや。遥もあのカップルには上手いこといって欲しいやろ?」

「うーん…あと有益そうな情報っつったら、彼方、デートの時は、手を繋ぎてえって思ってるっつー事ぐれえだけど…」


「お? 彼方、デートで手ぇ繋ぐんは大丈夫なんや?」

「うん。彼方って意外と甘えん坊だし、デートで手が繋げねえのは寂しいっつってたからな」

「そうか〜。むしろ手ぇ繋ぐんがないのは、寂しいんや? そらぜひ知らせんとやな」




 その夜さっそく慶太にオレは、手に入れた情報を教えたる。

 警戒心が強くて、なかなか手に入れられんかった彼方の、貴重な情報やし、慶太が喜ぶことは間違いないしな。


Mrock『───っちゅう話を聞いてな』

K.ta『ほんとに? 彼方がそう言ったってほんと?』


「おう。マジやで。気合い入れてホワイトデー演出しろよ? 慶太」

「うわぁ…気合い入っちゃうなー、そんなのっ。どうしよう、手作りチョコってだけでも有頂天になりそうなのに」


「去年は彼方に何やったんやったっけ?」

「ただのハンカチだったよ。毎日使うし、数あっても困らないからってね。でもどうしよう? キスだけってわけにいかないし…」


「手作りチョコのお返しが、ハンカチっちゅうのは釣り合わんもんなー」

「でしょ? クリスマスもあるのに、プレゼントには、ほんと毎回頭使うなー」


「クリスマスなー、今年はオレ、遥に何やろうかな?」

「自分の誕生日だし、あんまり派手な物プレゼントしにくいだろうからね」


「せやねん。遥のプレゼントと釣り合う値段ぐらいで、喜んでもらえる物っちゅうのが、なかなか思いつかんでなー」


「去年は何あげたんだっけ?」

「ネックウォーマーや。ちょうどええ感じのが見つかったからな」


「じゃあマフラーは今年はナシだとして、同じ冬小物の手袋とかどう?」

「パタゴニアに行く直前やし、向こうは夏やから、冬小物でええんけ?っちゅう感じやねん」


「あー、それじゃすぐには使えないか」

「せやろ? オレもプレゼントには、ほんま頭悩ますわ」


「カードの方はどんな感じ? 今回も手書きでいくつもり?」

「いや、全部手書きは誕生日だけがええかと思ってるんや。その方が上達がよう見えそうやろ?」


「なるほど、たしかにその方がいいかもしれないね。誕生日だけは特別なカードをって」

「まだまだ遥のくれるカードに比べたら、だいぶしょぼいカードしか書けへんから、自信もないしな」


 実際何回も練習して書いたカードやったけど、遥の待ち受け見るとやっぱ、もらったやつよりだいぶしょぼいって感じるからな。


「おれもそうしようかな? やっぱり彼方の待ち受け見るのが、恥ずかしいぐらいのしかあげられなかったからね」


 慶太といっしょに、プレゼントの候補を調べたり考えたりしていく。


 ペン、帽子、財布、キーケース、色々あって迷うなー。

 誕生日はアクセサリーやったから、違うのが贈りたいしなー…


 あんましょぼい物は嫌やけど、ハンカチとかなら、イニシャル入れたやつ贈るのも悪ないかもやな。


 ネットにはパンツとかの下着も候補にあるけど、オレらにはまだちょっと早いやろうしな。

 男やったら、そういうのに夢見てまうっちゅうのはやっぱあるけど………自分のやった下着脱がしたいとかな。


 クリスマスに向けて、浮かれたオレらの相談は、当分尽きることなく続きそうな感じやな。


「そういや、慶太。彼方はデートで手ぇ繋ぎたいらしいで?」

「ええっ! おれ、彼方と手なんか繋いでもいいの?!」


「むしろ、手ぇ繋げへんのは寂しいっちゅうてるらしいから、繋いだらんとやで」

「さ、寂しくしてるなんて聞いたら、絶対手は繋ぐけどさ…そっか、手は繋ぎたいんだ」


「手ぇ繋ぐん嫌なんけ?」

「嫌なわけないよ! 嫌じゃないけど、緊張するじゃないか。手汗とかどうしようって」


「手袋するとかせえや。これからの季節ならちょうどええやんけ」

「そうだね。手袋してなら、手汗も気にならないだろうし、ちょうどいい季節だ」


「おう。慣れる頃に春が来るから、慣れたら直接手ぇ繋げばええって」

「だね。うわー…次のデートが楽しみだな〜」




 次の日にはさっそく慶太は、学校に手袋してきて、放課後、意気揚々と彼方と手ぇ繋いで、デートに行きよった。


「ふふっ。弥勒、滝にさっそく、彼方が手が繋ぎたがってるって言ったんだ?」

「おう。そしたらアイツ、手汗が気になるっちゅうて、手袋しての手繋ぎになってん」


「だから滝、手袋なんかしてたんだ。手袋の季節にはちょっと早え気がしたけど」

「緊張して手汗ダラダラよりは全然ええやろ?」

「そだな。ほんと、見てると焦ったく感じるぐれえ、ゆっくりのカップルだもん。手汗も気になるか」

もしよければ、ブックマークや⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を付けてくださると作者は泣いて喜びます(๑>◡<๑)ノ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ