雨の日
閑話、彼方視点のお話です
今日は朝から雨ザーザーなり。梅雨入りしたらしきの。
かなタソ、かわゆすピンク傘さしての学校行くなり。
タキはカッコよす真っ黒傘、ミロク普通の紺色傘、はるタソまあまあなグレー傘なり。
眩しきなす天気は平和でよろしね。
「ふぅ〜、おれ雨降りってあんまり好きじゃないよ。なんとなく憂鬱になるし」
むむ。タキ雨降り嫌いだったなりか。アンニュイ気分なってしまうなり?
紫陽花美しき季節の傘のお花で雨降り悪すなすがのー。
「遥くん彼方ちゃん、おはようっ」
「滝くんと弥勒くんも、おはよう」
「麻生武藤、おはよう3」
かなタソすっかり2年13組クラス馴染むして、クラスメイトたちにご挨拶、元気いっぱい、みなさんおはよう3なり。むひょ。
新田、そのおカバンチャームなかなかかわゆすの。
かなタソおカバンチャームの方が乙女かわゆすが。
かなタソとタキのお揃いイニシャル『K』きらりんなり。
「そうなの、いいでしょこれ。友だち3人でお揃いなんだ」
「むひょ。仲良しオソロはよろしの〜」
小林の制服おリボン新しきしたなりか? そのお色よろしね。
かなタソ制服おリボンのが、かわゆす赤がよろし大きさなり。
「ええ? リボンはこれくらいの大きさが良くない?」
「のんのん。控えめワンポイントがよろしよ?」
バレー部瀬尾は髪を切ったなりか? ショートはサッパリ爽やか、かわゆすの。
かなタソかわゆすハーフツインのが最強なりが。
「伸ばしたかったんだけど、部活で邪魔になるから、思い切って切ったの」
「かなタソも、そろそろお手入れカットはせねばならなすの」
麻生と武藤は、文具以外にこだわりなすは、かなタソ、いかがなものかと思うなりよ?
オカルト活動以外もするがよろしのに。
「彼方ちゃん見て〜シャーペン新調したんだっ」
「すっごく描きやすいんだって、彼方ちゃんっ」
「描き味よろしとは、よろしお買い物だったなりの〜麻生」
土谷はなんだか冴えなすお顔なりが、いかがしたなり?
む? 冴えなすは顔色でお顔でなす? かなタソこれは失礼だったなり。
「もーっ、絶対今のはワザとだっ。は〜眠いー…」
「寝不足は美しきの大敵なりよ? かわゆすよろしは夜寝るがよろし」
「それよりかなたゃ、ここの訳文分かるー?」
「これ分からなす土谷は、どやって特別クラスなったなりか?」
このよに英語不得意で特進クラスとは、理系特進でも意味分からなすよ、土谷。
いくらたまたまだったとしても、もそっとお勉強がんばるよろし。
お昼休みなっても雨ザーザー降りなり。
その上クラス男子がはっちゃけるするから、大騒ぎね。
タキおべんと落ち着いて食いたす。
「タキおべんと美味すが、何やらクラス騒がしきー」
「昼ごはんくらい落ち着いてゆっくり食いたいよね、彼方」
「む。弥勒、このほうれん草入りの卵焼きうめえぞっ。母さん大成功だ」
「へえ、ちょっと味見させてくれへん?」
「おーい高嶺弥勒、面会だって呼ばれてるよーっ」
「面会…? 手塚、面会て誰や?」
「名前は知らね。とにかく女子の面会だしな」
こんな雨降りの日に呼び出されるとは、ミロク、ツイてなすの。
一体呼び出したは、どこのどなたで、どのようなご用なりか、聞いてくるよろし。
「すまん。ちょっと行ってくるわ。悪いけど先食うといてくれ」
「ん。弥勒行ってら〜」
「ミロクにご用とは何者かの?」
「さぁ? こんな雨の日に、一体何の用なんだろうね?」
「滝慶太ー、おまえも女子が面会だってーっ」
「む? タキまで面会なりか?」
「……ほんと何の用だろうね? ちょっと行ってきていい?」
「2人して告られるとかじゃね?」
「いくらなんでもそれはないって、2人いっぺんに告白はしないでしょ」
「行ってくるよろし、タキ」
タキまでお呼び出しとは、一体全体どのようなご用なり?
かなタソ、タキとミロクのお呼び出し内容気になるなり〜。
待つ事少々、タキとミロクいっしょ戻ってくるして、そのお手々にはオソロ小さきかわゆす袋。
むひょ? タキいただき物なりか?
「ただいま。遥、メシ続き食おか」
「ん? 弥勒、何の呼び出しだったんだ?」
「5組6組が家庭科やったらしい。これ作ってくれたんやって」
「おれも、クッキーもらったから食べてもいいよ、彼方」
「うむり。家庭科クッキーなれば、怪しき物は入ってなすからのっ」
それでお天気関係なす呼び出しだったなりね。
かなタソ、告白する向いてなす日思ったなりが、それなら理解なり。
クッキーとな、どれどれ?
少々焼き過ぎクッキーは、お色茶色で固すが、お味はまともなり。
クッキーなれど、サクサクなすで、ぽりぽりなりが仕方なす。
「ふむ…む。甘えな。……何か固くねえか? このクッキー」
「うむり。サクサクなす、ぽりぽりなりの」
「この色からして、きっと焼き時間のミスだろうね」
「それでも食わんのは悪いし、食うたろや」
タキ言うには、生地の混ぜ過ぎも、よろしなす出来の原因の模様なり。
混ぜる過ぎるとモサモサなるらしきの。モサモサ。
「面会女子は、弥勒に失敗したクッキーを押し付けてきやがったのか?」
「いやいや、くれたんはたぶん純粋な好意やったんやって、悪気はないはずや」
「技量が足りないだけで、ヤル気はあったんだろうからね」
「美味すなすは、下手くそなりからなりか。ポリモサ」
お味イマイチのクッキーをお昼休みのオヤツにして、4人でぽりぽりモサモサなるなりよ。
タキ焼く美味すクッキーとは大違いなり。
「明日オレらも家庭科あるけど、この味よりはええのが出来そうやな?」
「だな。弥勒も滝も班いっしょだし、うめえの焼かねえとだ。…彼方の協力は期待出来ねえけど」
「同じ班小林はラッキーなりのー。美味すクッキー食う出来るなり」
「クッキーの味は、家庭科レシピの味になるけど、頑張って美味しいの焼こうね」
乙女気持ちは理解するなりが、下手くそばかりで美味す物は今のところなす。
持ってくるなら、たまには美味すを持ってくるよろし。
タキにかなタソ居る知らなす者おるはずなすのに、このよに下手くそクッキーばかりでは、かえって失礼気分なりよ。ぷんす。
「みんなでクッキー食べてるの?」
「もしかして家庭科のクッキー?」
「「いいなー、わたしたちも欲しいっ」」
クラス遊び来た伊東藤本の2人が、クッキー見つけて寄ってきたなりから、お裾分けと称して美味すなすを押し付けるするなり。
「おれ彼方が居るのに、こういう事されるのは嬉しくないんだけどね。分かっててやらないで欲しいよ」
「オレも好きでもないやつに好かれるんは嬉しないけど、受け取らんわけにもいかんしな」
「「いいじゃなーい。こういうのは人気者の証拠なんだからっ」」
「そゆそなたたちは、お相手居らぬのか?」
「わたしたちに居るわけないじゃん」
「告白されたりあるわけないじゃん」
「えー? おめえらは恋人作って、ちょっとぐれえ女っぽくなった方がいいと思うぞ?」
「恋人とか無理だよ」
「あり得ないよね?」
「「だって、この世界の男たちは全て、BとLで構成されてるんだしねっ」」
「こらこら、勝手にこの世の男全部をBLにしたんなや。それは人類が滅ぶやんけ」
「ちょっと、おれは絶対そんな物で構成されてたりしないからね?」
「こやつら、シュールストレミング並みの発酵具合なりの〜」
「世界1臭え発酵食品並みっつー事か…ヤベえなそれ」
伊東と藤本のクッキーのお片付けが済んだら、午後からは2限とも書道なり。
みなさん、移動教室なりよ、書道教室行くよろし〜
「雨が小降りになってきたね、彼方。帰りは傘ささないで帰れるかな?」
「タキ、小降りなったら、相合傘すれば楽しきなすか?」
「それはすごく楽しそうだね。雨降りが好きになりそうなくらいに」
むひょ。タキ雨降り嫌いなすなるなりか? かなタソおかげで雨降り嫌いなすなり?
それはよろし。かなタソ嬉しすよ。
タキ、かなタソといっぱい雨降り楽しすして、雨も悪すなすなるがよろし。
かなタソ雨いっしょ楽しきなりたす。
放課後、小降りなった小雨パラパラの中、タキと相合傘で帰るなり。
お隣くっつくしてタキと傘いっしょするは、かなタソ楽しす〜
かなタソかわゆすピンク傘休憩して、相合傘でお隣くっつくして歩くは、おデート歩くとは違う楽しきがあるなりの、タキ。
「そうだね。こんなに楽しいなら、雨の日も悪くないって思えてくるよ」
「タキ楽しす思うは、かなタソも嬉しすよ」
もしよければ、ブックマークや⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を付けてくださると作者は泣いて喜びます(๑>◡<๑)ノ




