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異世界飛んだらtrpgな世界だった話  作者: くじらの民々
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第四話 先は果てしなく長い道

あらすじ

真琴、街入る。以上!

「このまままっすぐ道を通れば中心街です。ぜひ私のお店にもお立ち寄り下さいね。それでは納品がありますので──」


そういってザリムスはガリガリと馬車を進ませていった


 正面には市場、右手には宿の看板、左には賑やかな酒場。

とりあえず、まずは腹ごしらえか──。


「って思ったけど無一文だったわ」


ポケットに手を入れ探すが案の定何もない。金などあるはずもなくあるのは弓と矢だけ…


「働かないとな」


街を見て回ると、通りの先に大きな建物が目に入る。高い石壁と重厚な木扉、入り口には二本の剣を交差させた看板。

 あれが冒険者ギルド的なそういうやつかな?


「ヤバぇコミュ障すぎて入るのめっちゃ緊張するわ」


喉がからからに乾いて、手のひらが汗ばむ。


 それでも、足を止めてはいられなかった。


 意を決して扉を押す。


 ぎい、と音を立てて開いたその瞬間、空気が変わった。

扉を押して中に入る。その瞬間空気が変わるのを感じた。

音が止まり、話していた冒険者達も皆が真琴の方に視線を向ける。


 そんな今注目浴びるほど音立てたかな?


真琴は思わず立ち止まる。

 袴姿に、自分よりも長い弓と、やや短めの矢筒を背負った短髪黒髪の少年。

 ──異世界の地で、これが目立たないわけがなかった。


「なんだ?あの格好ふざけてんのか?」

「あの真っ黒な髪も異様なものぞ」

「服の質が高い…もしや貴族かも知れんな」


ざわざわとした声が、場のあちこちから漏れ聞こえてくる。

一部の者は興味深そうに。

また一部の者は、明らかに嘲るような目つきで。

 

 俺の何がそんなにおかしいんだ?

聞き耳 1D100=81 失敗


 とりあえずカウンターで話を聞くか


俺は耳を澄ませて聞き耳を立ててみたが─

 ……耳が悪いせいか、自分のことを話されてる“気がする”程度で、内容まではさっぱりだった。


カウンターには銀髪を後ろで束ね、制服の胸元にはギルドの紋章が光る若い女性がいたので話し掛けた。


「すみません仕事探しに来たんですけどありますか?」

声が震えてるのが自分でもわかった。でも脳内では

 (銀髪かっこいい~~)

 とどうでもいい感想が渦巻いていた。


「初めてのご利用でしょうか?」

受付嬢は手慣れたように淡々と受け答えをする。


「はい。えっもしかして…一見さんお断りとかですか?」

すぐに勢いでよく分からないことを言ったことを真琴は恥じた。


少しの沈黙の後に受付嬢は返答した。

「でしたらまず冒険者登録をしていただきます。少しの間お待ち貰いただけますか?」


 雑なノリは普通にスルーするタイプね。嫌いじゃないわ。むしろそれが仕事できる感じで良い。良いわぁ。


受付嬢はカウンターの奥から一枚の紙と水晶玉を持ってきた。


「その紙に職業と名前、年齢の3つをお書きください。」


「その水晶玉は何に使うんですか?」

俺は紙に言われたとうりに職業、名前、年齢を書きながら疑問に思ったことを口にした。


「これを使って、あなたの犯罪歴があるか、ないかを確認するのです。」

 そんな便利な奴があるんだな。流石異世界


「もし、犯罪歴があったら……登録できないんですか?」

「指名依頼が来なくなりますね」


 指名依頼とかあるタイプのギルドなんここ


「はい。これでおしまいです。どうぞ」

そういって受付嬢は小さなプレートを差し出して来た。


「ありがとうございます。あっ…ランクについてとか依頼失敗の際について教えて貰えますか?」

真琴は受付嬢に思い出したかのように尋ねる。すると彼女は手元の書類をめくりながら、手際よく説明してくれた。


・冒険者ギルドのランクはA>B>C>D>E>F>Gである。

・ランクは張り出されている依頼を達成するか素材の採取、魔物の討伐である。

・受注できる依頼は自分のランク以上のものは受けることが不可、他のパーティとの合同である場合は例外である。

・実績と年数を総合し、人事担当が階級を上げるかを決める。

・指定依頼はどの階級でも可能性があるが、公爵/侯爵以外の依頼は断ることが可能である。

・殺人や窃盗等の行為が見つかった場合ギルドからの除籍もとい公平な判断のもと裁判にかけられる。

 とのこととりあえず罪を犯さなければ除籍などは基本的にされないというこった。あとこの世界にも裁判があるらしい。


 貰ったプレートには大きくFと書かれている。登録したばかりの俺はFランクからのスタートらしい。

 何故Gランクではないのか聞いたら『Gランクは15歳以下の子供のために作られたランク』だそう。


そのとき、背後から声が飛んだ。

 

「おっ、そこの兄ちゃん。新人か?」


 振り返ると、カウンター横のソファにもたれた男がひとり。

 剣と盾を背負い、肩にケモノみたいなマントを羽織っている。どこか荒事慣れしてる雰囲気だ。

 


「えっ……あ、はい」

 えっなに?よくある新人ボコすイベント?そういう時は大体勝てるんだよなー


──次の瞬間、視界が白んだ。脳裏に焼きついた光景が、鮮明に浮かび上がる。

蹴りをいれた瞬間弾けとんだ頭を持つ狼を

 こいつに近距離戦闘したら俺こいつ殺しかねないな…


「新人ってことはFランクか、懐かしいねぇ。俺も最初はそうだったわ」

「……あの、俺なんかに何か?」


「いや? 見た目がちょっと浮いてたからさ。ほら、その格好と弓。東方系か? 和弓って珍しいな、この辺じゃ」


「……ああ、まあ、似たようなもんです」


「そっか。俺はルガード。Dランクの殴られ専門だ」


「な、殴られ……?」


「いやまあ冗談。盾役ってこと。今ソロだけど、GとかFランクの新人でやる気あるやつ見かけたら声かけるようにしてんのよ」


 軽口の多いタイプだが、悪い感じはしない。

ちょっと真琴の服装に興味を持って、軽く見てきただけらしい。


「とりあえず、最初は簡単なところから慣れとけ。掲示板はあっちな。あと、パンだけ出す安宿ならギルド裏にあるから、今日はそこ使っときな」


「ありがとうございます……」


 気さくすぎて逆に警戒するけど、たぶん悪い人じゃない……よな?

 にしても宿のことまで教えてくれるなんて優しい人。少しでもよく居るチンピラだと思ったことが申し訳ないわ


 にしても登録までに結構時間を食っちまったな。腹が減った俺は。

真琴は先ほど言われた依頼が張り出されているという掲示板を覗く。

 無い…Fランクが受けられる依頼がひとつもない!どう言うことや?俺に野垂れ死ねと言うことか?

真琴はすぐにUターンし受付嬢に聞きに行った。

 「どう言うことですか?」

 「あぁ張り出されているのは護衛や街の清掃とか国の戦争みたいな高難易度のものしか張り出さないんですよ。駆け出しの方は普通に森にとか平原に行って薬草とか魔物の素材を買い取りに出すんですよ」


 時間がないから遠い森には行けない。なら平野に行くしかないな。

真琴は「ありがとッ」と走り際に言い走り去ったのだった。

どうもくじらの民々です。私の自己満足で書いている小説を読んでいただきありがとうございます。こういうのを書くの初めてなので早く色々な表現を覚えてより良い作品を作れるよう頑張りますのでよろしくです。

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