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真の勇者
「なんで抜けないんだ。」俺がそう言った。勇者である俺が勇者の剣を抜けないなんておかしい。「抜いてみていい?」フェンシングが俺に聞く。俺は頷いた。俺が抜けなくてフェンシングが抜けるわけない……と思ったら抜けた。フェンシングが勇者の剣を抜いたのだ。「えなんで。」俺がそう声を漏らす。
「俺が真の勇者らしい。女神様が言ってる。魔王城は山脈に囲まれててその近くの地獄門を通っていくって女神様が言ってる。」さらっと大事なことをフェンシングが言った。女神様?俺は勇者じゃない?
「まあ勇者が勇者じゃないとは思ってたけど。」モトキングが言った。
「えなんでそうじゃないと思ってた?」
「あなた魔法使えないし。」モトキングがそう返した。




