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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第6章:法王バイル

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第67話 霊視能力と念写能力の実力

 犯人の名前は「葛山(くずやま)兵努(へいど)

 北海道在住の会社員。


 そして被害者は沖縄の小学生女子。


 ……犯人が北の端で、犯行が行われたのが南の端なんだな。


 そのせいもあるのかね。

 犯人が今まで捕まらなかったのは。


 こいつを警察に突き出すには……


 俺はこいつが犯行のトロフィーのようなものを持ってないかというイメージで念写をした。


 するとだ……


 こいつ、女の子のバラバラ死体の写真をさ、撮影してたんだ。

 デジカメで撮影し、自分で紙に印刷して。

 その後、デジカメのSDカードのデータを消して、ハンマーで殴って壊して処分した。


 電子データで残しておくと、ハッカーにデータを盗まれるかもしれない。

 そんな不安があったのかね。


 俺の念写では心の中までは覗けないから、推測だけどさ。


 で、たまに週末。

 その写真を納めた1冊のアルバムを眺めながら、酒を飲んでるらしい。


 ……酷い話だ。

 絶対に警察に突き出してやる。




「実はこの前、北海道の飲み屋で飲んだときに葛山という男性が酔ってですね……」


『はい。その男性が、俺が犯人だ、と言ったんですね?』


 ……警察の情報提供窓口にタレ込んだ。

 未解決事件で情報募ってたんだわ。その事件。


 一応、犯人の行動を念写して書き出して、説得力のある話を作ってさ。

 自分がいかにして犯人の証拠を得たのかをタレ込んだ。


 ……まあ、それでも作り話だからな。

 警察が俺を徹底して疑ってきたら、無駄に終わるけどさ。


 このときばかりは手を抜いて欲しいわ。

 そう、内心祈りながらタレ込む。



 で。



『未解決だった、沖縄県小学生女児バラバラ事件の犯人が逮捕されました』


 数日後。

 テレビのニュースでその一報が報道されたとき。


 俺は胸を撫で下ろした。


 ……上手く行ったわ。

 これでだめならどうやって犯人を追い詰めようかと思ったからさ。


 そう、事務所の俺のデスクの椅子の背もたれに身を預け、息を吐く。


「ありがとう。おじちゃん」


 ……お礼の言葉が聞こえた気がした。


 今度はあまり怖くなかった。


 ……ただ。

 俺はまだおじちゃん呼ばわりされる年齢じゃ無い。


 それだけは思ったが。




「カルト宗教を追い出したぞー!」


 その後。

 心霊現象も収まり。


 市子の家の問題が完全解決したので。


 市子が「お礼をしたい」と、駅前の飲み屋で打ち上げを誘って来た。

 こういうのは受けるのが礼儀だわ。


 市子はサワー類。

 俺はウイスキーの水割りを。


「まぁ、上手く行って良かったよ」


 俺は一口やり、一言。

 宗教は怖いものな。


 一家崩壊なんて余裕で起きるし。

 関わりたくないもんだ。


 しかしなぁ……


「どこから入ったんだろうな? お前の両親も知らないんだろ?」


 あの呪われた砂。

 ……元、な。

 今は霊が成仏したから無害だけどさ。


「うん……何か最初からあったって」


 で、捨てるのが面倒だから放置してたそうだ。

 そのせいで、ああなった。


 ……ひょっとしたら、自殺したっていう引きこもりの男の持ち物だったのかな?

 そのせいで死んだとか……


 でも、その当人の霊が見当たらなかったんだよな。

 そんな死に方、不本意で死に際でプシュケーが燻りまくりだろ。

 絶対、地縛霊が発生すると思うんだけど……


 そのとき


「あら、瀬名さんに藍沢さん」


 声が掛かった。

 視線を向ける。


 それは……


「あ、三波さん」


 ……そう。

 俺たちに声を掛けて来たのは、スーパー弁護士の黒岡さんのところで秘書をしている女性、三波さんだったのだ。

久々に三波さん。


読んでいただき感謝です。

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