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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第5章:聖魔王

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第53話 メイコ食堂社長

「資金繰りが厳しくなってねぇ。メイコ食堂の傘下に入れば、店に関しては店名変更と箸袋の使用強制以外は自由にやっていいって言うし……」


 寂しそうな笑顔のまま、親父さん。


 なるほど……

 まだ店の暖簾は変えて無いけど、そういうことなのね。


 俺は食べ物屋をした経験が無いから本当のところは分からないが、メイコ食堂のチェーンに入れば、危機的状況に陥ったときに的確なサポートが入るのかもしれないな。

 無論、オーナー企業への上納金みたいなものもあるだろうし。

 確か親父さんが祖父の代から受け継いだ、この店の名前を変える苦しみもあるだろうけど。

 潰れてしまうよりはマシってことか……


 ……ここ、美味しいんだけどな。


「はい、おまちどう」


 親父さんが俺の前に親子丼を置いてくれる。

 そしていただきますと、食べ始めると。


「こんにちはー」


 ……女の子が入って来た。




「しゃ、社長!」


 親父さんの声が裏返る。

 社長……?


 入って来たの、どうみてもただの女子高生なんだけど……?


 黒いセーラー服を着た、黒髪ロングの女の子で。

 そのストレートヘアを、部分的にリボンか何かで括ってる。

 イメージは巫女っぽい括り方だった。

 ロングヘアの印象を損なわず、その髪型に神聖さを付与するみたいな。


 顔つきは大人びた感じだけど。

 態度が年相応のよう。


 で、ハッキリ言って美少女だった。


「メイコ食堂の暖簾を届けに来ました」


 ニコニコしながら包みを差し出す少女。

 いや、メイコ食堂社長。


「そんな! 連絡をいただければ受け取りに行きましたのに!」


 親父さんは慌てて受け取って、すぐ暖簾を交換する。

 元々の店名は今日で終わって。

 この店は今日から「メイコ食堂」になった。


「私のデザインした箸袋を使っていただくんです。ぞんざいにはできません」


 そう言った後。

 少女は俺に目をむけて、笑顔で


「こんにちは!」


 いきなり、話し掛けて来た。


 えっと……




「このメイコ食堂最初のお客様、ありがとうございます」


 何かグイグイ来るな。

 ……社長業をするような人間、みんなこうなのかな?

 全国を攻めるような人間ってことだろ?


 俺としては、食事中、って言いたかったけどさ。

 親父さんの上役なわけだし、邪険にして親父さんが冷遇されたら申し訳ないので


「ええと、箸袋好きなの? 自分でデザインするってことは」


 さっき出た言葉から、予測したことを言った。

 すると


「はい! 箸袋は芸術品です! 浮世絵に匹敵する、食卓の華です!」


 手を胸の前で組んで、うっとりとそう語る。

 箸袋は割り箸という顔の無い食器に、顔を付与する大切な装飾品で、日本が誇るべき文化なのだと。

 そこに気づいて、日本中の箸袋を集めた後。

 それで満足できなくなり、自分で箸袋をデザインし……


「私の考えた箸袋を使ってもらうために、起業してメイコ食堂を作ったんです!」


 ……そこまでかよ。

 才能のある金持ちパネェな……


 親子丼を食べながら話を聞いて、あまりにも別次元な話に半分ぐらい引いていた。

 俺には縁の無い世界だわ……


 一通り語り終え。

 やっと話が終わったか、と思っていたら


 その女子高生社長は、ニコニコ顔で近づき、俺に顔を近づけて来た。


(おい、ちょっと近い)


 一言言おうと思ったそのとき


 俺は凍り付いた。


「お兄さん、聖戦士でしょ?」


 囁き声で。


 ……え?

 何で知ってんの?

やだこわーい


読んでいただき感謝です。

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(反響を実感できるのは書き手の喜びです)

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