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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第4章:賢者アスタル

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第49話 3体目

 バルベトを倒した。

 だけど……


(余裕が無くて、何故こいつが田堰や三波さんを狙ったのかを確かめられなかった……)


『ミユキ、それは仕方ない。今回は勝ちを拾うだけで精一杯だったのだ』


 いや、そもそも三波さんに対しては憶測で、本当に狙っていたのかどうかもハッキリしない。

 ひょっとしたら、コイツとは別のナラッカが三波さんを狙っていたのかもしれないわけで……


 そのときだ。


 ブーンブーン


 ……鎧の中。

 俺のポケットの中で。


 魔針盤が震えている。


 それに気づいたんだ。


 ……えっ。

 ナラッカは倒したから居なくなったはずでは……?


 驚愕と困惑。

 そして警戒心。


 まだナラッカが居る……!?


 そう思ったとき


「……バルベトめ。聖戦士に敗れたか」


 声がしたんだ。

 そちらに視線を振り向けると


 ……闇の中から、もう1体の怪人が歩み出てくる。


 それは竜の頭を持つ天使……。

 頭部が竜で。

 首から下が人間の女。ただし、人の肌じゃなくて白い鱗で覆われていて。

 恐竜人類の身体のようだった。

 そしてその背中に純白の翼を持ち、両肩からは純白の蛇の首を生やしている。


 ……こいつ。


「お前は……ひょっとしてノーブルクラスのナラッカか?」


 俺のそんな問いに


「いかにも……メギドの下僕よ。我が名は賢者アスタル。天魔王陛下に称号を賜りしナラッカ」


 こいつは認めた。


 やっぱり……

 このナラッカ、尋常じゃないオーラを放ってる。


 存在感がゼイモンと同じかそれ以上……!

 緊張感で硬直する。

 そこに


「……フフ。怯えておるな。隠しても無駄だぞ。我の前では何を感じておるのかは丸裸だ」


 アスタルは


 俺に対してそんなことを


(えっ?)


 俺、ビビってる感情は抑え込んでるはずなのに。

 何故それがバレてんだ?

 こいつ心が読めるのか!?


 タケルさん!?


『……すまない。僕が出会って、ある程度情報を持っているのは将軍ベルゼブのみ……』


 タケルさんから、申し訳なさそうなそんな言葉が。


 ようは知らないってことか……

 しょうがないな……


「それがお前の能力か!? お前、ここに何をしに来たんだ!?」


 ゼイモンは加速という特殊能力を持っていた。

 さっき戦ったバルベトには、尿から金属刃を生み出す能力があった。


 ……だから、こいつに心が……というか他者の感情を問答無用で読み取る能力があっても別に変じゃ無い。


 怯えを誤魔化すために、声が大きくなる。


 アスタルは……


「安心せい。我は仕事を与えておったバルベトに、定期報告を聞きに来たのだ。今日は戦う気は無い」


 そう、少し愉快そうに。

 俺は


「……仕事?」


「うむ」


 アスタルは頷く。


 そして言ったんだ。


「……人間の落伍者たちを煽り、気に入らない政治家への無法な攻撃を実行させれば……」


 政治は暴力で変えて良い。

 弱者にはそれしか手段が無いのだから……


 そう言う認識が広がる。


 そうすれば……


「政治のシステムが不安定になるであろう……? 社会崩壊への第一歩だ」


 笑い混じりに、おかしそうに。

 こいつ……!


 だから田堰に近づいたのか。

 おそらく、田堰の妻子を殺したのもナラッカだ。

 確認は取ってないけど、出来過ぎているだろ……!


 そんな俺を見て、アスタルは嗤う。


「……怯えつつも怒っておるな……先ほど申した通り、我は今日、戦うつもりでここには来ておらん。長居すると時間がなくなりそうだ」


 そしてそう独り言のように言い


「では、失礼する。まぁ、二度と会うこともあるまいが」


 ……現れたときと同じように。


 闇の中に引っ込み。

 同時に羽ばたく音を立て。


 ……圧倒的な存在感は去って行った。


 そして十数秒後。

 魔針盤の振動が止まった。


 危機は去った。


 俺は警戒を解き……


 玲瓏を解除した。


 鎧が俺の身体から離れ、元のようにカメラに戻る。


 賢者アスタル……

 俺が出会った、3体目のノーブルクラス……


「恐ろしい奴だ……あれと同レベルの奴が、まだいるんだろうか……?」


 そして俺はそう、思いを呻くように言葉にした。

名前の元ネタは闇博士ヴィンスーなんですが、体型は違うんだよなぁ。


読んでいただき感謝です。

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