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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第4章:賢者アスタル

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第43話 記事にすると読まれるんです

「どうって……?」


 話が見えなかったので。

 俺がそう訊ねると


 記者は語り始めた。

 したり顔で


「あの火炎瓶事件で、垂井明日花の名前が一気に売れたのは事実です」


 垂井明日花という政治家は、火炎瓶を投げられた翌日も駅前での演説を止めなかったらしい。

 全く怯えず、堂々と「国防が~」とか「この国の未来は~」とか。

 政治家の姿勢を失わなかったそうだ。

 そこに、覚悟が凄い、男の政治家以上、真の為政者。

 そういう賞賛がたくさん湧いて。


 最初の女性総理になる女性。


 そこまで言われるに至った。


「その素晴らしい振る舞いから、彼女は有名になり、すさまじい勢いで出世街道を駆け抜けていったのですね」


 そう、これまでの垂井明日花の歴史を滔々と語って


「で……」


 記者は嫌な笑みを浮かべた。

 で、こう言った。


「そんな現在を知って、当の犯人はどんな気持ちなのかなぁ、と……」


 ……趣味悪いな。

 事件を切っ掛けにド底辺まで落ちた人間を晒し物にしたいのか?


 ……記者ってこんな奴ばかりなのか?


「……知らないですよ」


 俺は少し、ウンザリした口調でそう返す。

 ブラック企業で働いててクタクタみたいに見えたけど。


 それだけだよ。


「仕事に疲れてそうだな。それぐらいですかね」


 だから俺はそれだけを返す。


「そうですか」


 相手の記者は何だか楽しそうだ。


「彼、元々は管理職だったみたいなんで、絶対に屈辱だと思うんですよね」


 ……何だか……


 その様子にすっごく、イライラしてきた。


「あのさ」


 俺は帽子を触った。

 気を落ち着かせるために


「他人の転落人生がそんなに楽しいのか?」


 ……別に俺の探偵の仕事は人気商売じゃ無いしな。

 コイツに何を書かれても俺にはダメージは入らない。


 週刊梅春(ばいしゅん)に俺がとんでもない奴だと書かれたとしても。

 俺は平気だ。


 ……いよいよとなったら、相談できる頼れる弁護士先生もいるし。


 だが俺の言葉に


「……意味不明の戯言を吐いて、有望政治家に火炎瓶投げた奴の末路に興味無いんですか?」


 記者は何だか、上から目線でそんなことを。

 俺は


「ねえよそんなもん! 日々の仕事をこなして、知人との対話に時間費やすだけで手いっぱいだわ!」


 そう吐き捨てるように言うと


「そうですか。変わってますね」


 記者は飄々と返して来た。


「垂井明日花を支持する読者っていっぱい居ますからね。ああいう奴の末路を記事にすると読まれるんですよ」


 ニヤニヤ笑いを浮かべつつ。


「皆、彼が悲鳴をあげるところを見たい……いや、知りたいんですね」


 ……世の中に嫌悪感が湧く。


 全く、世の中クソだな!

嫌いなヤツの不幸は蜜の味ってか。


読んでいただき感謝です。

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(反響を実感できるのは書き手の喜びです)

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