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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第4章:賢者アスタル

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第37話 その女性、三波絵理沙

 女性のマンションにやって来た。

 女性の名前は「三波みなみ絵理沙えりさ

 管理人つきで、エントランス入り口がオートロックになってるマンションで。

 そのせいか念写の中で表札は1人しか名前を書いてなかった。

 1人暮らしの女性は、架空の同居人の男の名前を表札に書くのがあるあるなんだが……


 このマンション、セキュリティがしっかりしてんだな。


 まあ、そのせいで入れないんだが。

 玄関前で突っ立ってる俺。


 でもま、問題は無いな。


 俺は魔鈴を取り出した。

 ……ここで鳴らしても、女性の部屋の前で鳴らしても、そんなに違いは無いはずだ。


 事前説明だと、十分効果範囲に入るはずだし……


 俺は手を揺らし、リーンと鳴らす。


 ……すごく澄んだ、良い音だ……


 そして


 魔鈴は、崩壊せず。


 ということは……


 この近辺に、ナラッカに成り代わられた人は居ないってことか。

 だとすると、近所の住人に狙われているセンは無しか。


 じゃあ、職場関係かなぁ……?




 ……俺は近場のコンビニのトイレの個室に籠り、こっそり玲瓏した。

 トイレで変身って、スーパーヒーローとしてどうなんだろうな……?


 まぁとりあえず、女性の職場を念写だ。


(あの女性、三波さんはどこに勤めてるんだ?)


 すると……


 どっかの一軒家。

 赤い屋根の、オシャレな家だ。


 表札が掛かってる。

 そこには……


『黒岡法律事務所』


 ……えっと。


マジで……?




 住所を念写して、手持ちの名刺と見比べたら……

 やっぱりそうだった。


 まさか黒岡弁護士のところで働いてる女性だったなんて。


 彼女も弁護士なのかな……

 でも、一軒家みたいな事務所だし。


 ひょっとしたら秘書なのかもしれないな。


 電車とバスを使い、黒岡弁護士の事務所に向かう。


 わりと交通の便が良く、特に問題なく辿り着けた。


 俺たちの事務所から1時間くらいだ。


「ここが、あの黒岡さんの弁護士事務所……?」


 隣で市子がちょっと驚いている。

 ……事情を話して、来てもらったんだ。


 もしかしたら速攻でコンタクトを取らなきゃならなくなる可能性あるしな。

 その場合、俺単独より女連れの方が、彼女の警戒心が弱まるだろ。


「なんだか……結構こじんまりしてるね。いや、綺麗だけどさ……」


 彼女の言わんとすることは分かる。

 オシャレな家であって、立派な事務所じゃ無いんだよな。


 でもまぁ、逆に……

 個人事務所の弁護士が、こんな家兼事務所で生活してたら……

 腕利きに見えるかもしれない……。


 組織のいざこざを嫌い、自分の才覚だけで回している事務所……


 黒岡さんは度胸のある弁護士さんだし、組織の歯車は似合わない気がするなぁ。


 まぁ、とりあえず


「早速鳴らすぞ」


「うん……」


 ゴクッと。

 市子が唾を飲み込む。


 ひょっとしたら見れるかもしれないもんな。

 魔鈴がナラッカを感知したときに、どうなるのか。


 ポケットから魔鈴を出し、意識を込め、鳴らす。


 意識的に鳴らさないと反応しない仕様なんだよな。

 だから暴発はしないのはありがたい。


 リーン……と澄んだ音が鳴る。


 何度聞いても心地よいな……


 そう思いながら、見守る。


 ……ボロッ。


 金属製の鈴なんだ。

 魔鈴は。


 それが……


 みるみる錆びて、崩れていく……!


 崩壊だ……!


 てことは、この辺に居るのか……!

 ナラッカ……!

大変だ! 女性の周囲にナラッカが居るぞ!(棒


読んでいただき感謝です。

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