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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第3章:闇闘士ゼイモン

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第28話 空腹とは

「でやっ!」


 俺はゼイモンに向かって踏み込んだ。

 これまでは相手の決断を見て、その後にカウンターで関節を破壊したり、打撃を入れたりしていたわけだけど。


 さっき不意打ちかましたときに謎の回避をされたからな。


 受け身だとどうなるか分からない予感があった。


 俺の連撃で、ゼイモンの頭部に決断の青い稲光が光る。

 だけど、ところどころ数が合わない。

 俺の手数より、稲光の数の方が少ないんだ。


 それが意味するところは


 ……こいつは戦い慣れている。


 いや……


 修行を重ねている……!

 決断無しで的確な防御が出来るレベルに達しているってことだから。


 俺がこれまで倒した2体は、特に戦闘訓練を重ねていなかった。

 持って生まれた能力で、本能のままで戦っていた。

 おそらく稽古なんてしていないはず。


 だけどこいつは……


 明らかに他人に勝つための研鑽を積んで来た奴だ!

 つまり、ナラッカの戦士……!


「あのさぁ、理不尽に怒るのは止めて欲しいんだがね!?」


 俺の突きや蹴りを捌き、躱しながらゼイモンは不機嫌に喋る。

 俺は


「何が理不尽だ! 人が人を喰い殺す化け物を認められるわけないだろ!」


 何も考えないで、ほぼ反射的に言い返した。

 すると


「食わないと腹が減るんだからしょうがないだろ!?」


 そんな言葉が返って来たので


「でも、死なないんだろ!?」


 少し大振りの右逆突きを繰り出した。

 狙いはゼイモンの顔面。


 ……腹を満たすために人の命を喰らう。

 生命維持のためじゃなく。


 そのことに、純粋に怒りを覚えたんだ。


 だが


 その瞬間、ゼイモンの姿が消え。


 背後から衝撃が襲って来た。


 ……ゼイモンが俺の背後に瞬間移動して、おそらく大振りの蹴りを叩き込んで来たんだ。


 ……ダメージは

 背後からだったから、内臓へのダメージは無い。


 だが、衝撃で吹っ飛ばされ、俺は壁に叩きつけられた。


 さっきもだが、何なんだこの瞬間移動は……?

 テレポートなのか……?


 とにかく、まず動かないと……!


 追撃から逃げるために、俺は壁に手を突き、横っ飛びに跳躍をしようとした。

 そのときだ


「……ふざけんなよ?」


 ゼイモンはブチ切れていた。

 本気で。


 そして


「空腹を舐めんな! オマエは限界まで飢えたことはあるのか!? 手に届くところに常に食い物があるヌルい生き物の分際で!」


 俺は


 食欲くらい抑えられなくてどうする、意志が弱いだけだろ! と言い返そうとした。

 だけど


「僕たちはオマエたちが通常餓死するほどの空腹になっていても、死なない! いや、死ねないんだ!」


 その言葉、声を聞いたとき。


 俺はその言葉を返せなくなった。


『人間は、お前たちの苦痛回避の食物ではない!』


 それでも、タケルさんは動じていなかったけれども。


 俺は、思った。


 死ぬわけじゃ無いから食べなくても良いだろ。

 その理屈、おかしいな。


 餓死が簡単にできる自殺なら、自殺の方法としてリスカや首吊りや飛び降りがメジャーになってるわけが無いんだ。

 餓死の方が楽だろ。苦痛が大したことが無いのであれば。

 だって、餓死は決断が要らないんだぞ? 恐怖がリスカや首吊りや飛び降りより明らかに無いだろ。

 仕損じも無いし。


 それなのに、餓死で自殺する人間はほぼ居ない。

 そこの意味を、軽く考えるのはおかしい……!


 だけど


「それでも、俺たちはお前たちの不治の病の薬で使い潰されるために生まれたんじゃない!」


 ……俺はその言葉を発することに、躊躇いは無かった。

話し合いで何でも解決するわけではない。


読んでいただき感謝です。

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