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聖戦士シャーロイル~名探偵になりたかったのに、何故かヒーローになってしまった~  作者: XX
第3章:闇闘士ゼイモン

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第27話 ナラッカからの提案

(ノーブルクラスって……)


『ああ……君の察しの通り、上位ナラッカのことだ。君が今まで倒してきた一般ナラッカの上の存在。その強さは全然違うぞ。決して舐めるな』


 やっぱりか。


 感じたオーラは気のせいじゃ無かった。


「話し合いたいとはどういうことだ!?」


 油断するわけにはいかないけれど。

 戦わなくて済む選択肢があるなら、取りたい。


 問答無用で差し出された対話の提案を蹴っ飛ばせる立場じゃないから。


『ナラッカとの会話に応じるのは危険だ!』


 ……タケルさんがそう、警告して来たけど。

 俺は敢えて無視をする。


 決めつけるのは良くない……

 良くないんだ……!


 だから


「そこのオバサンを殺したのはお前じゃないってことか!?」


 一番の関心事を訊く。

 ここで、そうだという返答が返って来たなら、俺は普通に話し合う気になったかもしれない。


 だけど……


「いや、僕だけど?」


 返って来たのは、そんなどうしようもないものだった。




「ふざけるな!」


 俺は激昂する。

 人を殺しておいて、俺と話し合おうだって!?


 そんなもの、受けられるかよ!


 だが、そんな俺の答えに


「まぁ、待ちなよ」


 ナラッカ・闇闘士ゼイモンはあくまで穏やかにこう言って来たんだ。


「……いいかい……? この女は、意味不明の理屈で、周囲に迷惑をかけ続けていたろくでも無い奴なんだよ。つまり……」


 その声には諭す響きがあった。

 理解して欲しいという意志があった。


 そして


「居ない方が良い奴なんだ」


 そう、言い切る。

 言い切り、さらに……


「僕がプシュケーを吸い取って殺すのはそういう奴ら。僕はね、ナラッカは人間と共生するべきだと思ってるんだ。魔界で耐えた1万年の飢餓地獄で、僕はそれを学んだ……」


 想いを馳せる声。

 その声には、もうこりごりだ。もう、たくさんだ。

 そんな、後悔の響きがある。


 1万年の断食……

 それは彼らにとってはとても辛いことだったのか。


 だから


「他のノーブルクラスの奴らは、日本をナラッカのための牧場にしようなんて考えているけど、人間だって馬鹿じゃない。そんな真似をすれば、絶対破綻するだろ」


 彼は、人間を舐めていないらしい。

 人間の天敵なのに。


 心の底から言ってるように感じた。


「だから僕は他のノーブルクラスを説得して、方針を変えさせる気なんだよ。だからさ、仲良くしようよ」


 ……俺はゼイモンの言葉には、嘘は無いと思った。

 だけど


「ふざけるな!」


 ……俺は躊躇わず、そう答えた。




『良く言った! ミユキ! そうだ! それがヒトの返答だ!』


 頭の中でタケルさんの絶賛の声。

 だけどゼイモンは


「……は? 君、僕の話聞いてた? 僕は不要な人間を間引いてあげるって言ってるんだよ? 魚でも居るだろ? 足を浸けておくと不要な細胞を食べてくれて、健康にしてくれる奴。それになろうって言ってんのに」


 理解できない。

 何を言ってるんだ?


 そんな思いを隠そうともせず、言ってくるけど。


 俺は


「そんな人間、居てたまるか!」


 ……幼稚だとか、偽善だとか。

 言われるかもしれないが、本気だった。


 普段、俺は人が人を餌食にしてるってよく言ってたさ。

 確かに……


 だけど。


 俺の口から、人間を家畜と認めるようなことは、断じて言えない!

 それだけは、絶対に言ってはいけない!


「……そんなの建前だろ? 意地を張ってないで、共生をさ」


 ゼイモンは手を振りながら呼びかける。

 大人になれよ、と言いたげな様子で。


 だが俺は


「黙れ!」


 一切、聞き入れなかった。

 これだけは受け入れてはいけないと、心の底から思ったんだ。


 そんな俺の様子に。

 ゼイモンは


「ああもう……いいよ!」


 イライラした様子を見せ。

 声の調子を荒げながら


「少し遊ぼうか!」


 そう言い、頭から青い稲光を迸らせた。

ヒーローは救う人間の属性は選べんからね。


読んでいただき感謝です。

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