TURNING・POINT①
いえーい。ぴーすぴーす。
心の何処かでわかってたことだ。
多分勇斗はもう理解してるんだろう。
明日花が電話してきたときなんで明日花はあんなに早く切った?
山で迷った。何処かで動けなくなった。
なら場所を言うだろう。
普通は。
「普通じゃあないってことだよなぁ…。」
勇斗が強く拳を握り俯く。
誘拐。
もっとも考えられうる明日花の今おかれた状況だ。それなら村の異変も、電話の内容も少しは理解できる。でも、それに気づけたからやることが変わるわけじゃない。
ブレんなよ。
今はするのはっ!
長い沈黙の中ではようやく勇斗の策に応答する。
「でも、そうだよな。今できる最善手は村の人に少しでも知ってることを聞き出すことだ。」
本当に誘拐ならあまりグダグダもしていられないだろう。
「だよな。航平。聞き込みなら急ぐぞ。昨日お前の叔父さんに会っちまったからもう遅いかも知れんが、村の中心連中がお前を探してるかもしれん。」
「それなら完璧に黒だけどね。でも急ごう。全部手遅れになる前に。」
今考えても後悔しかない。
そう言って、僕らは離れてしまった。
全ての解に一番近い神社から。
はい。ここまで読んでくださった皆さん。本当にありがとうございます。ここで
第一章 異変
が終了でございます。いや〜長かった。なんだかんだで大変でした。今後ともいつ更新されるかわからない
「にぶいち」ですが応援してもらえたら幸いです。
第二章は近日更新予定です。!
(今週中には………。なんとか…。)