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先生編 2


「絢ちゃん、こんにちは。」


「先生、こんにちは。今日もよろしくお願いします。」


あぁ…絢音は今日も可愛い…

絢音、俺と会えてうれしい?頬がうっすらとピンクになっているよ、俺のことを待っていた?

絢音、絢音、早く君に触れたい…思い切り抱きしめて…毎日君と一緒に過ごして…一緒にいろいろなものを見たり…同じことを体験したり…

絢音、絢音、愛しているよ、絢音…

絢音が俺に話しかけている、その可愛い唇にキスをしたいよ…

君にキスをしたら、絢音はどんな顔をする?

絢音、絢音…


「さっきお母さんと話したよ。夏の模試の結果よかったよね。頑張ったね。」


「樫村先生のおかげです!ありがとうございます。」


「いやいや、絢ちゃんの頑張りだよ。昨日は塾だったんだよね?」


「はい。それで…ここがどうしても納得できなくて…」


「どれどれ?」


はぁ…絢音…可愛いなぁ…一生懸命に俺の話を聞いて…

あぁ…いい匂いがする…絢音の匂いだ…可愛い…花のような香り…ずっと嗅いでいたい…


「あぁ、なるほど!やっぱり先生の説明が一番わかりやすい。先生ありがとうございます。」


「絢ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいよ。」


あぁ…絢音が顔を赤くしている…俺が絢音に微笑んだから?

だって絢音、かわいい顔で嬉しそうに“ありがとうございます”って言うんだよ?

可愛くて、可愛くて、俺だってそんな可愛い絢音を見たら、笑顔も出ちゃうよね?

でもその俺の顔を見て、嬉しそうに、でも照れたように頬を赤く染めたりして、俺、自分の理性を抑えるのは大変なんだよ?わかってる、絢音?絢音…可愛い絢音…俺の絢音…あぁ、早く俺のものにしたい…


「あぁそういえば、この間お母さんから伺ったんだけど、絢ちゃん、本当は俺との指導時間を増やしてほしいんじゃないの?」


「え…」


「前回、帰る間際にお母さんから伺ったんだ。塾があるから俺とは週1回だけど、本当はもっと頻繁に質問がしたいんじゃないかって。でも俺に遠慮して言い出せないだろうから、俺から絢ちゃんに聞いてほしいって言われたんだ。お母さんの方は増やしても大丈夫だから絢ちゃんと直接相談してくださいってお願いされたよ。絢ちゃん、もしかして俺に遠慮してる?」


「…あ…それは…でも…先生だってお忙しい中来ていただいてて…」


「絢ちゃん、俺のことはいいから、絢ちゃんはどうしたいの?」


「よくないです!先生に教わるのはとても分かりやすいし、先生に会えると元気になるし…でも先生も大学の勉強とかお友達とのお付き合いとかもあると思うから…あんまり先生の時間をもらうのもって思って…」


「俺のこと?俺のことが心配?」


「だって先生…絶対人気者だと思うから…」


「俺が?」


「……」


「俺は正直…絢ちゃんとこうしている時間の方が大事だよ。バイトだからとかそういうことじゃなくて…絢ちゃんが頑張っているのを見ると俺も頑張ろうって気になるんだ。絢ちゃんと会った直後の方がレポートもはかどるしね。」


「え、レポートが?私と会った方が?」


「そう。頑張る元気をもらっている、って感じかな?それに、まぁ、友人とかは大事だけど、俺の中では一番は絢ちゃんかな?」


「…え…一番…」


「そぅ、だから、絢ちゃんさえよければ俺はもっと絢ちゃんを支えるためにここに伺いたい。それに兄貴たちから、医学部に入った後のこともいろいろと聞いて、絢ちゃんに教えてあげるよ。」


「それは…嬉しいです。でも…本当にいいんですか?」


「あぁ、もちろんいいよ。塾のフォローをするなら、今の週1回では足りないよね。俺は今年の前期まででほとんど単位は取り終わって、今は卒論の準備をしているだけだし、絢ちゃんのところ以外のバイトは入れていないんだ。だから…そうだな…塾のことを考えると…週3回は来るよ。入試直前で切羽詰まってきたらもっと増やしてもいいし…」


「でもそれじゃ先生の負担が…」


「大丈夫だよ。絢ちゃんと会って、絢ちゃんをサポートして、俺が元気もらえる方がいいよ。」


「先生…嬉しいですけど…なんだか申し訳ないです…。それに、プラスで週2回来てもらえるのは嬉しいけど、他の曜日だと夕方からになっちゃうから先生の帰りが遅くなっちゃうし…」


「それは大丈夫。次から車で来るよ。車で帰るならここから30分かからないし、確か近くに駐車場もあったから遠慮しないで。それよりも、医学部合格のことを考えよう。模試での成績が上がってきたって言っても、試験本番ではどうなるかはやっぱりわからないしね。少しでも余裕が出るように、頑張ろう。兄たちも大変だったから、絢ちゃんが今すごく大変な中頑張っているのはよくわかる。だから、俺にも絢ちゃんを支えさせて。」


「せん…せい…」


うっすらと目じりに涙を浮かべて嬉しそうにうなずいている。

あぁ、絢音は可愛いなぁ…

涙…舐めたいなぁ…舐めてもいいかな…あぁ…我慢できないな…


「!」


あ、びっくりしている。絢音のびっくりした顔も可愛いな…


「絢ちゃん?」


「せ、せ、せん…せい…今…ぺロッて…」


「あぁ、絢ちゃんの涙があふれそうで、ついとっさにね…」


「び…びっくりした…」


あぁ、本当に可愛い。俺に涙をなめられて、頬を赤く染めている。

あぁ…もっと赤くさせたいなぁ…体中にキスしたら、全身真っ赤になるのかな…

あぁ、ヤバイ…絢音が可愛すぎる…

もっと…もっと近づきたい…抱きしめたいよ…絢音…


「せ、先生…びっくりさせないでください。」


「そう?でも絢ちゃん、涙引っ込んだでしょう?」


「そ、そうですけど…でも…」


「よかった。これで俺はもっと頻繁に絢ちゃんに会えるね。さぁ、合格目指して頑張ろうね。」



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