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ダンジョンクリアで女神に昇神!  作者: 斉藤一
ダンジョン攻略10日目
62/175

10-3

レ「とりあえず、6階の敵の強さを見てから、どの程度5階でステータスを上げるか決めようか。」

ヤ「わかりました、では、6階に行きましょう。」


弥生の声がまだ冷たく聞こえるのは俺の気のせいだろうか?気のせいであって欲しい。


イルナは、今日はもう憑依を使えないという事で、戦闘には参加しない。ネクロマンシーでマミーを召喚してもいいけど、今までの傾向から、おそらく6階では何の役にも立たないだろう。ネクロマンシーは俺の復元と同様に、コアがあればそのコアと同じモンスターを作れるらしい。コアが無くても、死体の一部とかでもいいらしいが、ダンジョンではむしろそっちの方が手に入らないだろう。

イルナに、肉壁用にスペクターのコアを渡した。俺のMPでは、復元で完全に同様の能力を持たせるのは、スペクターが限界か。


俺達はエレベーターで5階に行き、横の階段から6階に向かう。6階は、いつもの廊下と違い、王宮並みに広くなっていた。廊下の高さは10mくらいで、幅も10mくらいになっている。そして、廊下にはずらりと石像が並んでいた。


レ「急にファンタジーらしい見た目になったな。」

ヤ「そうですね、6階のコンセプトは鳥みたいですから、飛行の邪魔にならないようになっているんですかね?」

レ「ああ、ハーピィとか出るのかな。」

ヤ「・・・上半身が美女とは限りませんよ?」

レ「いや、うん。ごめん。」


言い訳しようと思ったが、下手に言い訳すると期待していたように見えるから止めておこう。


アヌビスも、いつもの廊下より広いから、飛行速度を上げて飛び回っている。


イルナが物珍しそうに、石像に触っていると、急に石像が動き出してイルナに噛みついた。イルナに90ダメージ。


レ「弥生、この石像が敵だ!」

ヤ「分かりました、鑑定します!」


弥生が鑑定すると、石像のほとんどがモンスターだった。

ガーゴイル(石像):HP2000、MP1400、攻撃力100、防御力500、素早さ300、魔力300、スキル:飛行、MP自動回復(中)、火魔法(5)

攻撃力は低いが、防御力がメチャメチャ高い。それに、魔法を使ってくるようだ。


レ「イルナ、離れろ!」


イルナに向かってガーゴイルが火の玉を飛ばす。


ア「危ないのじゃ!」


イルナに当たる前に、アヌビスが防いだ。アヌビスに0ダメージ。


レ「ワルキューレ、死者の杖と死者の衣をイルナに渡せるか?」

ワ「ダメだ。あれはもともと神々の持ち物。最終的にイルナ殿が持っていたとはいえ、所有権は無い。」

レ「じゃあ、仕方ない。イルナ、これでもかぶっていろ。」


俺は自分のスラコートをイルナに渡す。ガーゴイルが俺にも飛びかかってきて腕に噛みついてきた。零に0ダメージ。


石像は、次々とガーゴイルになって飛び回り、隙を見て魔法や噛みつきで攻撃してくる。


ヤ「この数は、対処できません!一旦帰りましょう!」

レ「分かった、みんな集まってくれ。」


俺は、弥生、アヌビス、イルナ、ワルキューレを対象に選ぶと巻物を取り出す。


レ「帰還の巻物、俺達をフロントへ!」


俺達は無事フロントに帰ってきた


ヤ「ふぅ、危なかったですね。私も火の玉だらけで死ぬかと思いました!」

レ「それに、イルナに装備を作っていなかったな。弥生、頼めるか?」

ヤ「分かりました!指輪と腕輪にしますね。」


弥生は、俺の分裂体を指輪・防御力50と腕輪・防御力50にして渡した。俺は代わりにイルナからコートを返してもらった。


ア「我はガーゴイルなぞ余裕じゃ!」

レ「毎回アヌビスだけに頼っているのもダメだから、しばらく5階でコアを集めるよ。」


俺達は5階に戻り、マミーとスペクター、黒騎士を狩っていた。この階層、敵の種類が少ないなと思ったのが悪かったのだろうか。行ったことの無い通路から、ヒタヒタと足音が聞こえる。姿を現したのは、アラビア風の服を着た美女だった。


グ「こんにちは、冒険者さん?」

レ「お前は、モンスターか?」

グ「あら、いい男ね、魅了!」

レ「え・・? あ・・、よお、久しぶりだな、グーラ。」


俺は久々に知り合いに会った。元気そうでよかった。


ワ「あれは、モンスターだ。弥生殿、鑑定を。」

ヤ「え? わ、わかりました! 鑑定!」


グーラ(不死):HP2000、MP1000、攻撃力200、防御力100、素早さ100、魔力400、スキル:魅了、獣化


レ「何をしているんだ、弥生。こいつは、俺の知り合いでグーラって言うんだ。」


俺は弥生にグーラを紹介する。


ヤ「源さん、しっかりしてください、そいつはモンスターですよ!」

レ「何を言っているんだ、弥生。ほら、モンスターを探しに行くぞ。」

ア「話にならぬのじゃ、闇の球。」


アヌビスがグーラに向かって闇魔法を使う。


レ「やめろ!アヌビス!」


俺はその攻撃を間に入って受け止めた。零に1073ダメージ。


ア「あわわわっ! ごめんなのじゃ、当てるつもりは無かったのじゃ!」


俺は闇魔法で吹き飛ばされた後、魅了が解けたようだ。


レ「あれ、俺は?」

ヤ「意識が戻りましたか? 源さんは下がっていてください!」


弥生は俺をかばうように立つ。


グ「あら、今度は可愛いあなたが相手かしら? 魅了!」

ヤ「!!?」


弥生は顔の前を腕でガードする。弥生は「あれ?」と不思議そうな顔をしている。


グ「ちっ、運がいいわね。もう一度、魅了!」

ヤ「あれ、グーラちゃん? グーラちゃんもこっちに来てたの?」

グ「そうよ、そして、そこの男に襲われているのよ。」


グーラは弥生の後ろに隠れるようにして、俺を指さす。


ヤ「えぇっ、じゃあ、私が倒してあげるよ! 投擲武器操作!」

レ「弥生、やめろ!」


俺はペプシを作り、いくつかガードしたが、手裏剣の1つが俺に当たった。ペプシに882ダメージ、ペプシに882ダメージ、ペプシに882ダメージ、零に288ダメージ。やばい、残りHPが152しかない上に、帰還の巻物も無いぞ!


ア「弥生、やめるのじゃ!」

ヤ「あなたも、グーラちゃんを襲った奴の仲間ね、投擲武器操作!」


手裏剣がアヌビスに当たる。アヌビスに0ダメージ。


ヤ「ダメージが0!? グーラちゃん、逃げて!」


弥生はグーラをかばって逃がすが、逃がすわけには行かない。


レ「待て、グーラ!」

ヤ「邪魔しないでっ!」

レ「あ・・。」


俺の目の前に、手裏剣が迫る。


イ「ネクロマンシー、スペクター召喚!」


俺の目の前に、スペクターが召喚され、手裏剣はカキンと弾かれた。物理無効、スペクターに0ダメージ。


レ「イルナ、助かった。」


イルナはグッと親指を立てた。

俺はユウを2体作ると、弥生を押さえつけさせた。


ヤ「放してください! いくらイケメンでも、許しませんよ!」


そういいつつ、弥生は振り払っていない。


レ「アヌビス!」

ア「任せるのじゃ!」


アヌビスは闇魔法をグーラに当てる。グーラに823ダメージ。


グ「きゃあぁ、こうなったら、獣化!」


グーラは、ハイエナに変身すると、俺に向かってくる。

俺はそれを抱きとめると、拘束した。零に0ダメージ。


レ「アヌビス、やってくれ!」


アヌビスは闇の球を2回当てた。グーラに823ダメージ。グーラに823ダメージ。グーラはコアになった。グーラを倒すと、弥生の魅了が解けたみたいだ。


ヤ「あれ、いつの間にかイケメンに囲まれてる!」


俺はアヌビスにユウを破壊してもらった。ユウに1223ダメージ×2。


ヤ「ああ、もったいない!」


弥生はムンクの叫びのようにほっぺたを両手で挟んだ。


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