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ヤ「わぁ、この子達結構強くなっていますよ!ステータスはHP2、MP50、攻撃力21、防御力10、素早さ42、魔力0です!」
レ「ほんとうに強いな、そしてステータスも予定通りの上がり方だ。急所じゃなくても1発でゴブリンを倒せる攻撃力に、素早く連戦できるように素早さを上げていると。あとは、こいつらを倒してコアを取るだけなんだけど・・。」
ヤ「だ、だめですよ!かわいそうですよ!せっかく頑張って強くなったのに!このまま育ててこの子たちにスライムも倒してもらいましょうよ!私が世話をしますから、連れて帰りましょう!」
レ「確かに、このままこいつらを強くした方が安全で楽か?じゃあ、そのまま狩りを続けてもらうか。」
メ「だめですドーン!」
メィルは突然現れると、ケルベロスに飛び蹴りを食らわせた。ケルベロスに290ダメージ。もう一匹には回し蹴り。ケルベロスに290ダメージ。もう一匹にはサマーソルトキック。ケルベロスに290ダメージ。最後のケルベロスには心臓抜き(コアを抜き取る)。クリティカル発生、ケルベロスに648ダメージ。
ヤ「ひどい!何てことするんですか!源さん、急いでコアからケルベロス達を復活させてあげてください!」
メ「はっ!ケルベロスと聞いてついついやっちゃいました。これがコアだよ!早く経験値をどうぞ!他意はないよ!」
レ「いや、他意は絶対にあるだろ。それで、なんでダメなんだ?安全でいい手段じゃないか。」
メ「そんなズルはダメだよ!クリアの過程も大事なんだよ!それに、上の階に透明な敵とか居て不意打ちで自分が死んでもいいんですか!」
レ「いや、細かいところまでは聞いていないけど、ラヴィ様から10階までに出る敵の種類は聞いているから。全部物理なやつだよ。」
メ「だーめーなーんーでーすー!」
メィルは床に寝転がると、子供みたいに背中でぐるぐると回り始めた。相手をするのが面倒で、無視して2階に行こうとしたら、コートの端をしっかりと握られて動けなかった。こんなんでも俺より強いんだよなこいつ。
メ「自分が戦わないにしても、毎回ケルベロスが敵を倒しましたじゃつまんない!代り映えのある戦闘を!」
ヤ「源さん、何か理由があるのかもしれませんし、今回は言うとおりにしてあげましょうか。このまま言い合っていてもきりがないですし。もし理由がなかったら、私たちがメィルちゃんより強くなってメィルちゃんを倒しましょう。えっと、メィルちゃんのステータスは、HP1000、MP1500、攻撃力300、防御力200、素早さ550、魔力450、装備は天使の羽衣防御力50ですね。スキルは、コアからスキルの吸収、透明化、千里眼、異世界召喚、蘇生、物理耐性(極小)、魔法耐性(大)、HP自動回復(中)、MP自動回復(小)、飛行、透過、火魔法(3)、水魔法(1)、木魔法(2)、土魔法(5)、光魔法(4)、転移魔法、空間魔法(2)、時空魔法。物理耐性(極小)はダメージ1%軽減みたいなので、攻撃力1260か、クリティカル狙えば攻撃力600もあれば一撃ですね。」
メ「そんなに詳しく!?形無しさんって頭悪いキャラじゃなかったの!?」
レ「ケルベロスがそれだけ可愛かったらしいな。ホテルでも戻ってきたらブラッシングしてあげるんだーとか言ってたし。そういえば、犬関係の本も取り寄せていたな。」
メ「そ、それはごめんなさい・・。でも、あなた達に強くなって欲しいの!本当だよ!」
レ「分かったよ、とりあえずファイアスライムを倒せるくらいのステータスにするか。」
俺達はケルベロスのコアを2個ずつ割ることにした。弥生はいつものように食べず、合掌をしたあと握りしめるように砕いた。俺はそこまで思い入れは無かったから普通にいつも通り叩き割った。
源零:HP153、MP120、攻撃力35、防御力40、素早さ20、魔力11、スキル:分裂
形無弥生:HP222、MP155、攻撃力45、防御力28、素早さ28+5.6、魔力11、スキル:変化、投擲術(3)
ファイアスライムにダメージ通る攻撃力と、さっきのメィルの話じゃないけど不意打ちの一撃とダメージの蓄積が怖いからHPと防御に結構振った。しばらく、増えたMPで出来ることを試してみると、自分と同じ大きさに分裂するにはMPが100あればできることが分かった。弥生は変化時にMPを多めに注ぎ込むことで強化できることが分かった。
これを機に武器も一新することにした。新装備はスラタンの刃を伸ばして刀にした。スラタン(刀)攻撃力30、コートを分裂体で作って変化してもらった。スラコート防御力10、弥生はプラスチックのクナイと手裏剣を持つのをやめ、スラクナイ攻撃力25とスラ手裏剣攻撃力15(3つ)にし、新たにスラマフラー防御力10を装備した。MPを注ぎ込んだ装備は、見た目よりも防御力があって地球の鉄よりも固いようだ。
コートの色はもともと持っていたコートと同じ色にしてもらった。分裂体で作ったと分かるように、武器とマフラーは水色のままだ。スキルを試したりとかしていたら時間が経っていたので、今回はここまでにして、エレベーターで帰ってご飯を食べることにした。
レ「メィルはどうする?」
メ「今日はこのまま帰るよ、お兄ちゃん!嫌な予感がするからね!」
メィルはそういうと、逃げるように転移していった。
レ「じゃあ、俺達はホテルに帰って飯にするか。」
メ「そうですね。今日はほとんど戦闘していませんけど、お腹は空きました。」
俺達はビジネスホテルに向かった。
ケ「こんばんワン、おかえりなさいませワン。ルームメイキングは終わっておりますのでいつでもご利用可能ですワン。」
レ「ああ、ありがとう。まずは飯にしようかと思うんだけど、部屋に戻ったら電話するよ。」
ケ「かしこまりましたワン、こちらがお部屋の鍵になりますワン。」
ケルベロちゃんは、俺に101号室の鍵を、弥生に102号室の鍵を渡してきた。
ケ「ところで、メィルは逃げたのかワン?」
ケルベロちゃんはかわいく首を傾げた。
レ「今日は嫌な予感がするからって帰ったぞ。」
ケ「そうですかワン、あたちに見立てた何かに八つ当たりしたような感じがしたので、確認しようかと思っていたのですがワン。」
レ「ケルベロスの事か?こんな感じで分裂、ほれっ」
俺はダンジョンで作ったケルベロスと同じ様な物を作った。大きさはMPが増えたのもあって1mくらいに大きくした。
ケ「これが地球のケルベロスですかワン?もらっていいですかワン?」
レ「いいけど、何に使うんだ?」
ケ「とりあえず、番犬にしますワン。」
ケルベロちゃんは、ケルベロスを撫でながら、これをあたちだと思って八つ当たりしたのか、覚えてろ。と小声で言っていた。
ヤ「今日は天丼にします!早く部屋に行きましょう!」
腹をすかせた弥生にせかされて、部屋に向かった。俺は広島風お好み焼きを注文した。
夕食を食べ終わると、食器を片付けて弥生は部屋に戻っていった。俺はケルベロちゃんにバスローブを取り寄せてもらい、風呂に入って歯磨きをしてからバスローブに着替えて寝た。アラームは6時にセット。携帯も充電。おやすみなさい。




