上手い人のプレイを見て自分が上達した気分になるアレ
嬉しすぎて止まれませんでした。はいそうです、感想に寄せられていた転身口上第一号を使った魔人をさっそく登場させて頂きました。
作者がタイプやスタイルの設定を公開する前に頂いた口上ですが、割とぴったりくるタイプ・スタイルがあったので使わせてもらった次第です。
※作者名からマイページに飛べないという報告を頂きましたので、急ぎ対応しました。なんすかあの設定の仕方。完全にトラップじゃねーかよ、運営さんよォ!!
※フレイムロードではなくフレイムマスターでした。ロードはアイスの方です。この二つ、なぜかよく間違えるんですよね……。
「貴様がこれをやったのか……?ならば、戦うのみ!”この身、一筋の光。事象の果て、悪しき因果を断つ!【閃血転身】!“……”コードネーム、カーマイン。赫灼たる我が力で悪を焼き尽くす!“」
「オメェらはいつも遅ェな、JEABDォ!……“切り裂け牙よ!響けよ咆哮!食物連鎖の頂点に立つ王、それが俺様よォ!【竜血転身】!!”“平伏せムシケラ!俺様の名はGTレクス!この世の全てを食らう者だ!!”」
揺らめく炎を両腕に宿した英雄と、獰猛な牙を隠そうともしない人型の暴竜が向かい合う。両者は油断することなく間合いを図っていたが……。
「あぁぁーーーん!!おがあざぁぁん!!」
双方からほぼ同じ距離。カーマインから見て右手側、GTレクスが人間体で暴れた結果倒壊した飲食店の中から、幼い少女が泣きじゃくりながら現れた。
ほんの少しの意識の隙間。だが、先に動いたのはGTレクスだった。
「俺様ァよう、これでもメシの作法はうるさくてねェ……。お残しは許しませんってなァァ!!」
ビーストタイプの尋常でない脚力がアスファルトをも踏み砕き、爆発的な加速で少女へと向かう。一方、とっさに動けなかったカーマインは一瞬の後、すぐさま両の足に炎を燈す。
「クッ!『フレイムドライブ』!間に合えぇぇぇええええ!!」
今まさにGTレクスの剛腕が少女に襲いかからんとするその瞬間、燃える轍をアスファルトの道路に残しながら猛追して来たカーマインが間一髪間に合った。炎の英雄は少女の身を攫うようにして抱きかかえ、そのままゴロゴロと地面を転がっていく。
ある程度距離が離れたところで少女を背に隠すようにして素早く立ち上がり、GTレクスを牽制しながらも、努めて優しい声で少女に退避を促す。
「早くここから逃げるんだ。あいつをとっちめた後、お兄さんが一緒にお母さんを探してあげよう。だから、今はがんばってあっちに行って離れておくれ。いいね?」
「う、うん……。ありがとう、おにいちゃん……」
「いい子だ。さあ!」
カーマインの言葉に頷いた少女は、いまだおぼつか無い足取りながらも懸命に走り、魔人同士の戦いの場から離れていった。
「オイオイオイオイ。テメェ、誰に断って俺様のメシを逃がしてやがんだァ?おかげで小腹が減って仕方ねェだろうが、なあオイ!!」
ドガァン!!
GTレクスが苛立ち極まるといったように手近にあった電柱を殴れば、殴打部分が粉々になったコンクリート製の柱が、音を立てて折れ崩れる。
だが、そんな光景には目もくれず、カーマインは暴虐の王だけを見据え、震える拳を握り締めた。
「メシ……メシ、だと?貴様、かつては人間であった身でありながら、そこまで魔の血に溺れたか!もはや情けをかける余地もない!」
胸の前で交差させた両腕を頭上に掲げ解き放つと、怒髪天を衝くというかの如く巨大な火柱がカーマインを包み込む。
あまりの熱量にGTレクスですら目を眇めていると、ゆっくりと炎の中から怒れる英雄が現れた。
「敢えて……敢えてもう一度名乗ろう。“我が名はカーマイン!正義を背負いしこの名に懸けて、貴様の全てを焼き尽くす!!”」
その気迫、熱意、義憤に駆られる正義感。その全てを一身に叩きつけられながらも、GTレクスはただ嗤う。
「御託なんざどォでもいいんだよォ!テメェが逃がしたガキの代わりに、“とっとと俺様の胃袋に収まれやァ!!”」
「『ウルカヌス・バスター』!!」
「『暴竜咆哮』!!」
一直線に放たれる膨大量の熱線と、物理的な破壊力すら持ち合わせるほどの大咆哮。二つのアーツがぶつかり、せめぎ合い、拮抗した力は互いに消滅する。
「“こいつァ上物だぜ!食いでがありそうじゃねェかァ!!”」
「やってみろ、腹の中から消し炭にしてやる!!」
炎が閃き、爪牙が唸る。逞しい尾が横薙ぎに振られ、爆風が巨体を吹き飛ばす。
爆炎の化身と暴食の竜王。激しい戦いが幕を開けた。
「いやー……カッコいいなぁ、ランカー同士の戦い。カーマインのセリフいいよなぁ。さすがは俺の転身口上のパク……もといリスペクト先。いやでもGTレクスの振り切った悪役っぷりもこれがまた……」
トップクラスのフレイムマスター・シューター『カーマイン』VSビースト・アタッカー『GTレクス』のリプレイ動画を見終え、自分で言うのもなんだが、興奮冷めやらぬといった感じだ。
戦いの参考にするために上位陣のリプレイを見てるけど、これがほんとに楽しいのなんの!もうね、完全に特撮のヒーローと怪人。お互い打ち合わせしてるのかってくらいの流暢なセリフのやり取り。
そりゃあアドリブも多いだろうけど、自分が設定した口上を違和感なく述べていくのがまた難しいんだ。かーなーり凄いシステムが自動的にロールプレイをどんどん判定していくけど、それでも確実にボーナスが欲しければ事前に設定しておいたセリフを言うべき。
それらキーワードを会話の流れに自然に挿入していくのは難しい。名乗りや転身口上くらいならともかく、決めゼリフとかやってみると、これがなかなかタイミングが掴みにくくてなぁ。
ロールプレイによるボーナスは一度受けると半永久的に続くわけではない。常にロールプレイを行い、間断なくボーナスを獲得して強化補正を積み重ねなくてはならないのだ。
まるで本物の特撮番組かと思うほどのランカーの人たちが見せるアレは、完全にキャラになり切らないとできないプロの技であるといえよう。
実際ね、このゲーム格闘センスとか射撃センスとかより、『いかに自分がなり切れる設定を魔人に盛り込むか』みたいなところあるから。的確な状況で的確なロールプレイを続けることこそがデスブラの最大の攻略法といえる。
「そういや、さっきのリプレイ……カーマイン、二回名乗ってたよな。一回目がこう、自己紹介的なアレに対して二回目が怒りに燃えている感じで……。いや、そもそもの語彙が違うよな、事象の果て、悪しき因果とかもう震える。赫灼ってどんな意味……『光が輝き眩い様』……ああ、だから【閃血転身】!なるほどな……ってそんな言葉ホイホイ出ねぇよ!」
ランカーたちはアーツの組み合わせよりも『どれだけロールプレイしやすい設定が生やせそうか』を重要視してタイプとスタイルを決めると聞く。
なんでも、タイプとスタイルの組み合わせから『フレイムマスターのアタッカー……熱血、いや、敢えてのクール。決めゼリフは……『頭はCoolに、心はHotに』これだ!』という具合にどんな魔人かを予め想像して、どれだけスムーズにセリフが湧き上がってくるかで転身先を決めるそうだ。なんかもうゲーマーっつーかアーティストだよな、そこまでいくと。インスピレーションが降りてくる、みたいな。
「そういう意味じゃ俺はダメだな。とりあえず困ったら~でクリエイターのアタッカーにしてるだけだし。……いやいや、まだ電波を受信するには経験が足りてないだけだ。ゲームに慣れるためにも、とりあえず万能キャラは触っておいて損はないはず」
俺の使用するクリエイターは物質創造型のタイプ。他のゲームだとなんだか玄人好みしそうなタイプだが、デスブラの場合はこれがどうして使いやすい。
何せ『武器を作る能力』というのが素晴らしく、スタイルごとにアタッカーなら剣、シューターなら銃、ディフェンダーなら盾……といった具合に『なんとなく使い方が分かる』ものを作り出せる。
これがなかなか重要で、手から炎を出した人がいない様に、あるいはティラノサウルスの顎を持つ人間がいない様に、そういう『あからさまな異能』を直感的に使うのは結構難しい。ゲーム自体に慣れてきたら話は別だが、そんな初心者に『剣』や『銃』で戦うキャラはとてもとっつきやすい。
それに『何もない空間から武器を作る』というザ・ファンタジー能力。ロールプレイ的にも楽しいよな。
「あーだめだ、上位陣のリプレイ見るの楽しすぎて自分でバトルする気が無くなってきた。これもそれも皆カッコいいセリフ考えるからだよ、くそぉ(満面の笑み)。……そう、そうそう、これアレだから。上手い人のプレイ見て参考にしてるだけだから」
決して即興ヒーローバトルを見たいだけじゃないんだからね!か、勘違いしないでよね!?
この後ノンストップで30戦くらいランカー戦を観戦していた。反省はしていない。後悔もしていない。
だってかっこいいんだもん……。
今回使わせていただいたカーマインの口上、おそらく主人公用みたいなんですよね……。
感想の返信で別プレイヤーの魔人に使うかも、とは連絡させていただきましたが、想像と違っていてがっかりさせてしまっていたら申し訳ないです。でも書き上げてしまったし……非力な作者を許して下さい。
ちなみに魔人さん達のセリフでちょいちょい入っている””で囲われたワードですが、これがプレイヤーの設定した決めゼリフや口上です。
ランカーさんたち、めっちゃアドリブ入れますね。そして着実にロールプレイボーナスを得ていくGTレクスさん。




