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ダイブ・イントゥ・ゲームズ ~ぼっちなコミュ障、VRゲーム始めました~  作者: 赤鯨
フレンドと共に龍を狩れ!(フレンドは付属しておりません) ~Dragon×SlayerX~
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龍狩りは一時武器を置く

……?(日間4→2位という文字を見て首を捻る)

……。(何だ夢か、とブラウザを閉じる)

……!!(もう一度確認して現実じゃねーか!と驚愕している)

そんなこんなでDragon×Slayer編は一旦終わります。まあ、すぐ再開すると思いますが、それは神の味噌汁ってことで。

「ほんっっっとうにゴメン!僕の配慮が足りなかった。あんな風になるはずじゃなかったんだ……!」


件のレイドから一晩明け、今は土曜日の昼下がり。

俺の部屋で土下座をしている男はブルマンことイケメンモデル青山春人その人。その横にはきーちゃんも所在無さげに座っている。

青は俺の家に来るのは初めてだが、きーちゃんに聞いて連れてきてもらったらしい。この2人が連れ立って街を歩いている姿は、さぞやすれ違う男女の視線を集めたに違いない。青は一応サングラスしてたけど。


「いろいろと聞かなきゃいけないことがあったから廊下で出待ちはしてたんだけど、赤が帰って来た後は僕らが間に入るはずだったんだ。まさか、他の人たちがあんな勢いで詰め寄るなんて思ってもいなくて……」


「人数が多いのとぎゅうぎゅう押し合うせいで、なかなかあーさんのとこまで辿り着けなくて……ごめんなさい」


頭を上げようとしない青に、うな垂れるきーちゃん。

そんなに自分を責めないで欲しい。メンタルが弱すぎる俺にも非があるし、ちゃんと俺のことを考えていてくれていたのなら、あれはもうただの事故だ。


「いいんだ、2人が悪いわけじゃない。助けに来てくれて嬉しかった」


運が悪かったのは、あの場にいたプレイヤーの過半数が調査・考察をメインとする【インディ・ゴー】のメンバーだったことだろう。

そういう研究肌の人たちに、飛天というレアスキル保有者でキバガミという現状未発見の龍の素材を使った装備を持つ俺は、話を聞かずにはいられない取材対象だっただろう。好きなことを目の前にすると周りが見えなくなるというのは人間だれしもあること。それを責めようとは思わない。

それと、人数も問題だった。だいたい40人弱か?あの人の数は完全に孤立して過ごした中高生時代のクラスを思い出すから、実は苦手なんだ。


青も、きーちゃんも、茶菅も助けに来てくれたしな。ああいうのは初めてだったから本当に嬉しかった。

色々重なった結果、セーフティによる強制終了となったわけだけど、誰が悪いってわけじゃない。タイミングと、状況と、運が悪かった。それだけだ。

現に、一晩経ったらわりとすっきりしている。夕立に降られたとでも思ってくれたらいい。


「でも、ちょっとドラスレは控える。他のゲームをやるよ」


まだまだ中途半端もいいところだから投げ出すことはしないけど、気分転換は必要だろう。一本くらい別のゲームを挟めばちょうどいいと思う。


「そうだね……うん、それがいいと思う。なにか面白そうなゲームはあるの?」


「ちょっと気になってるのは……Destiny Bloodかな」



Destiny Blood、通称デスブラまたはDB、もしくは運血。変身ヒーローと怪人の変則的な格ゲーみたいなものだ。ドラスレとほぼ同時期に発売され、その圧倒的ネームバリューに隠れてしまったが『とあるシステム』が評判になっている。

間違いなく対人戦があるが、まあそれはそれ。別に対戦相手といちいち喋らなくてはいけないというルールはないし。それに、このゲームにおいてまともな会話をするプレイヤーはまずいないだろう。そういうゲームだ。



「デスブラかぁ。僕やってないなぁ、今ドラスレに集中してるし」


「私もです。IRの方も続けてますし……」


「いやいや、2人は自分を優先しなよ。付き合う必要はないから」


もともと、親父と祖父さんのコレクションという膨大な量のゲームに囲まれていた俺は、あっちのゲームが行き詰ったらこっちのゲームをやり、こっちが一段落すればそっちをやり、思い出したらあっちのゲームを掘り起こすといった摘まみ食いスタイルをしていた。

もちろんよほどのクソゲーや虚無ゲーでもない限り一通りクリアまではしている。オンライン環境がないとコレクション要素をコンプできないゲームが割と多かったからか、今でも実績コンプとかにはそれほど興味は無いのだけれど。


「じゃあ、その間に僕らは八大龍王まで行っちゃおうかな~?」


「密入国ができるのも分かりましたし、ヤマトに行くのもいいかもですね」


暗い雰囲気を変えるように、2人がちょっとわざとらしいくらいの明るい声でふざけたように言う。

そうそう。そうやってゲームを楽しむのが一番だ。嫌なことはさっさと忘れて、思う存分龍をブチ転がしな。


「すっきりしない別れ方だけど、茶菅によろしく」


「ん、了解。今度会った時に言っとくね。あの兄さんもけっこう心配してたから、きっと安心するよ」


「見た目と口調はアレですけど、中身すっごい良識人ですよね。やっぱり社会人は違いますね」


「……茶菅、社会人なの?」


「歳はそんなに離れてないみたいだけどね。どこかの整備工場でエンジニアやってるとか」


あー……そうなんだ。なんか、喋り方的に若干イキり気味の高校生くらいかなーって勝手に思ってた。ていう事はあのヤンキー臭い喋り方って素なのかな。それともロールプレイなのかな。


その後、一応の義理を果たすために、あの時飛び交っていた質問に答えられる範囲で答えた。もちろん武器の素材がキバガミだとかは言わなかったが、この情報は青が責任もって藍鴨さんに伝えるとのことだ。

サウザンドグローブが潜っている時の頭の位置やマングローブの動く範囲なんかはそれなりに役に立つだろう。もう俺があのレイドに参加することはないだろうが。




そういうわけなので、いったんドラスレは休業。また熱が戻れば再開するとしよう。

なーに、ゲームは生きがいだけど仕事じゃない。好きな時に好きなようにやるのがいいのさ。









突然人類に発症した原因不明の病『転身症』。

それは人を人ならざるモノへと作り変えてしまう悪魔の悪戯。

しかし、悪魔は必ず代償の代わりに見返りを与える。


ある者は獣となって剛腕を振るい、ある者は未知なる物質を生み出す。

炎熱の支配者となる者もいれば、氷雪に君臨する者あり。

暖かな光で傷癒す者あれば、劇毒を以て嗤う者あり。

全て切り裂く剣となり、全て撃ち抜く魔弾となり、全て弾く盾となる。


与えられたのは、超常の力を引き起こす悪魔の血。

その力を得た者たちは、魔人と呼ばれるようになった。



個人にして兵器と呼ばれるほどの力を得た魔人たちは、2つの勢力に分かれた。

あくまで己は人であるとし、その力を世のために振るう者たち。

我こそは人を超えた存在であると、魔人の力を以て悪逆の限りを尽くさんとする者たち。

前者は機関に監視される形でありながらも、正義の魔人集団『JEABD(ジーブド)』の一員として。

後者は流血と破壊をもたらす悪の魔人連合『デスパレード』として。

魔人同士の戦いは終わることなく続く。



笑顔溢れる街に、善良な市民の悲鳴が響く。

血に溺れ、破壊衝動に魅せられた悪の魔人が無辜の民を傷つける。

助けを求める声がする。ならば、自分がやるべきことはただ一つ。


「正義の心奮わせて。魔の血を(よろ)い、貴様を討つ!……【魔血(デモンブラッド・)転身(ターンオーバー)】!」


堕ちた同胞を、この手で始末するのみ。



戦い、傷つき、それでも進め。それこそが血の運命!


Destiny Blood 好評発売中!


次回からは格ゲー……というか対戦アクションゲームになります。

仮面のバイク乗りと特撮レンジャーをごっちゃ混ぜにして中二成分をトッピングした感じです。

もしもフルダイブVRゲームが現実化したとしたら、恐らく『これ』ができるかどうかで楽しさは大きく変わる。そんなシステムのゲームになる予定です。



出待ちシーンで威圧感たっぷりだったフレンズ達は実はこんな感じでした。

青:次の仕事がスポーツ系だったことをふと思い出したので、取り敢えずビジネススマイルでスイング練習をしていた。

黄:たまたま拾ったサウザンドグローブの枝を主人公に見せようと思って取り出したのはいいけど、肝心の主人公がなかなか出て来ないので手持ち無沙汰だった。

茶:ただ単にヤンキー座りが一番慣れた座り方だっただけ。


こいつらが普通に待っていれば、あんなにも主人公は逃げようとは思わなかったかも知れません。

間が悪いってこういうことですよね。

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