【第三話】新たなる物語の始まり
空に突如現れたポータルのようなものが消えてから一ヶ月が経過した。
俺はあの後知り合いなどに自分に起こったことをいちから説明したものの誰一人信じてくれる人はいなかった。
『お兄ちゃん、起きて!学校遅刻するよ!』
妹のユイは毎朝俺が遅刻しそうになると起こしにきてくれる....
(なんて優しい妹なんだ)
俺がカーテンから入ってくる朝日を遮断しようと布団の中に逃げ込むが....
(##フィールド展開!!)
『ほら!はやく!』
そう言って俺と朝日の間のなんとかフィールドをいとも簡単に壊してくる。。
俺がようやく布団から出てくると..
『朝ごはんできてるから食べてね。私朝練あるから先行くね』
(俺は一生ユイについて行くことを決意した)
あれ以来何も起こらずあの少女の姿も見なかった。
俺の話をきてくれる人はいなく俺ももう夢だと思い込むようになってきた。
しかしたまに忘れるなと言わんばかりにその時の夢を見る。
そう今日もその夢を見たのだ。
『うう、頭が痛い」その夢を見るとだいたい頭が痛くなる。
「...折りたたみの傘があるといいでしょう。続いてのニュースです。一ヶ月前...」
いつも見ているニュースを消した
(よし学校に行こう)
正直今日はあまり学校に行きたくなかった。
そんなだるい体を無理やり動かして家を出た。
なぜなら俺は今月からピッカピカの一年生なのだ!
見慣れない景色の道を歩いて行くと緊張と興奮の両方が湧き出してくる。
だいたい大学というのは同じ高校からの仲間がほとんんどいないのだが.....
『よう!またよろしくな』突然後ろから頬が切れるんじゃないかってぐらいの笑顔を浮かべた奴が俺の背中を強く押してきた。
そう鈴木だ。
『おい待てっておま..早すぎ』さらにその後ろから大学生活早々、息を全開にきらした田中がいた。
......またこいつらと一緒なのだ......
別に同じにしようという会話は一切してないはずなのに。
(一体神はどんな物語を作ろうとしてるのやら)
この二人が来た途端俺の中から緊張と興奮が全て逃げて行った。
(嘘だ興奮は少しあった)
うるさい鈴木をスルーしてやっと大学の門の前に来た。
ピーピーと鳥のさえずりに気持ちの良い気温とまだ着慣れないスーツ、春が俺を迎えに来た感じがした。
『ここがこれから四年間通うところかー』
俺が言いたかったセリフを鈴木に盗まれてしまった。
俺は入学式会場の案内を見て会場へと向かった。
........................入学式が終わり今日はそれ以外に何もないのでみんな帰宅している。
『なあ、ちょっと大学見学しないか!』俺がそういうと
『悪い、今日バイト』
『ああ俺も今日地域のお茶会だわ』
『ああそうかじゃ俺はこのまま見学して帰るからまたな』
そして二人と別れた・・・
(まあいきなりだし仕方ないな)
(それにしてもお茶会って鈴木あいつ面倒で嘘ついてないよな)
あまりにも信じがたいことだったので俺は鈴木を疑った。
(まあ何を言っても鈴木ってだけで疑うんだけどな)
俺はしばらく大学の中を見て回った。
(わかってたけど、高校に比べて広いな〜)
俺が大学の広さに驚いていると.....
『ちょっとそこ邪魔』
通路の真ん中に立っていたせいか通行人の邪魔になってしまっていた。
慌てて謝ろうとしたところ...
『あ、すいませ...』
俺は目を疑った。
なぜならそこには一ヶ月前に会ったあの少女がこちらを見上げ立っていたからだ。
髪型はツインテールではなくロングヘアーにしていたがそれでもあの印象的な出来事の中で見た少女を見間違えるはずがない。
『き..君は前に会った』
『すいません誰ですか?』
『ちょっと怖いので近寄らないでください』
『新手のナンパですか?やめてもらっていいですか』
『怖いです誰かー』
(うん人違いだ・・)
『あ、人違いでしたすいません』
『あ、そうですか』
『すいませんでした』俺が頭をペコペコ下げてその場を離れようとしたその時......
『あなたが今回の主人公なんですね...』少女はボソッとそう言った。
俺はこの場の時間が止まったかのように思えた。
『なるほどそれで未来が......』少女は続けてボソボソ言っていたがよく聞こえなかった。
『え、それってどういう.....』
『あなたが今回の崩壊の中心人物なんですよ』少女は辻褄が合ったような顔でそう言った。
ささ、ようやく話が進みますよww 自分の後輩に2つ目の話を読んでもらったところ、「銀髪のツインテールは珍しいですね」と言われてああ確かにと思ってしまいました。(何も考えてなかった)
そんなこんなで次回大まかな流れがわかる?わからない?感じになります。
次回もよろしくお願いします!!