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ようこそ夢の国へ。

6話はギャグ回に仕上げました。

感想貰えると嬉しいです。

夢の国”ネズミーランド”こんな所へ来るのはいつぶりだろうか。昔、1度だけ家族できたことがあった。あの時、俺はたしか中学一年生だったか。サキが絶叫系マシンで大泣きして大変だったけ。ああ、あの時は楽しかったなあ。また一緒に来ようと約束してようやくその約束が叶ったね。約2名邪魔なおまけがいるけどな……!!


第6話〈ようこそ夢の国へ。〉


「わぁあ!!すっごーい!!」

無邪気な笑顔でサキがはしゃいでいる。

ここ、夢の国”ネズミーランド”は国内最大級のアトラクションテーマパークだ。そして、ここネズミーランドのメインマスコット

ドブネズミのブードは、サキのお気に入りのキャラクターでもある。


あぁ、あんなにもはしゃいでいるサキを見るのはいつぶりだろうか。ずっと見ていたい。

もし二人きりだったらなんて楽しいことやら。二人きりだったらな……。


「お兄さんー!ファストパス取れましたよ!」

チケット売り場から一人のイケメンが走ってきた。そのイケメンとはハイスペックイケメン野郎こと、八王子タクト、そしてその隣にいるのは、サキの実の姉安藤ユイだ。

クソっなんであいつらがいるんだよ…。

事の始まりは一週間前。


***********

「遂に買ってしまった。」



俺はコンビニのチケット売り場でネズミーランドのチケットを買った。お小遣い4ヶ月分の大きな買い物だ。買ったのは4人分のチケットで、父と母と俺と妹の分。いつかサキと一緒にもう1度行こうと約束してから、ずっと夢に見てた俺にとって1つの大きな願い事がかなった気分だ。よしっ。さっそくサキに見せにいってやる!俺は家までの帰り道スキップで帰った。


「たっだいまぁー!さきぃー!お兄ちゃんからのプレゼントですよぉおーーー!!!」


ん?


勢いよく玄関のドアを開けた俺は不思議な光景を目にした。見知らぬ靴が2足…。ひとつは女モノそしてもうひとつは男モノそれもかなり大きい。誰だ!?俺のいない間に俺とサキの聖域に踏み入れたクソ野郎共は!!??

俺はリビングまで走った。

悪い予感が当たった。


「あ、お邪魔してます。お兄さん!」

「おーす。お邪魔してるぞークソシスコン変態野郎〜」


「あ、出口はあちらですよ。」


「帰らねぇよ!!」

お姉様にキツいツッコミを入れられた。


「で、なんでいるんですか?二人とも。」

俺はお姉様に叩かれた頭を触りながら話しかけた。

「えーとねー私はね。まだ引っ越したばかりで私の家クーラーがないのよ。だから来たの!」

「えーと、僕は偶然お姉さんに会ってそのまま連れてこられちゃいました。」

仕方ないような顔をしてタクトが答えた。

ふざけんな。同罪だ。


「わかりました。で、サキはどこにいるんですか?」

俺は二人に聞いた。

「えー?知らないわよ。来た時にはいなかったんだから。」

手を振りながらユイが答えた。

「はぁっ!?あんたら誰も家にいないのに入ってきたのかよ!?犯罪だぞ!犯罪!今すぐ俺とサキのサンクチュアリからでてけ!」

考えもしない返答につい反射的にツッコミを入れた。

「別にいいじゃない。妹の家なんだし。」

ユイは面倒くさそうに俺に言った。

「それに今、タメ口きかなかった?敬語を使いなさいよ。目上の人には敬意を払わなきゃね。」

「あんた、同い年だろ!?」

「何月生まれよ?」

「8月だ。」

「私6月。はい私の勝ちね。敬語使いましょうね。」

ドヤ顔で俺の顔を見るユイ。

この女…いつか殺してやる。

「ところでお兄さん。さっきプレゼントとっ て言ってませんでした?」

ユイと俺のやり取りに圧倒されてたタクトが話に割って入った。

「あぁ、いや別になんでもねぇよ。」

俺とサキの夢の国へのチケットをこんなヤツらに見せたらどうなる分かったもんじゃない。ここはシラを切る!

「えー?怪しいわね。ちょっと八王子くん!こいつ抑えて!」

「え、あっ…ちょっと!」

流石全国大会出場チームのエースだ。力で勝てるはずがない。俺は隠していたネズミーランドのチケットをとられた。

「へぇ。ネズミーランドね。これをサキと行こうとしてたというわけね。確かにあの子とブード大好きだもんね。」

よし。まだ4人分とまでは気づかれていない。このまま返せ。

「あれ?お兄さん。このチケット4人分ありません?」

タクトが異変に気づき声に出した。

ばかっ!余計なことを………。

「あら、4人分って…。

そうだわ!ダブルデートをしましょう!!」


…は!?


*************


というわけだ。あのあとサキに断ってもらおうと家に帰ってきたサキに頼んだが、あいつも乗り気で決定してしまった。



タクトがほかの3人にチケットを配り、中に入場した。


「よし。とりあえず二人班にしよう。俺とサキでペアだ。そして、もうひとつはハイスペックイケメン野郎とお姉様で。じゃあ、閉園時間にここ集合な。」

俺はサキと一緒に回ろうと二人に提案を押し付けた。

「はぁ?何言ってんのよ!」

くそ。やはりお姉様にツッこまれた。

「そうよ!お兄ちゃん!馬鹿じゃないの?」

サキにまで、言われた。死にそう。

「でも、そうね。せっかくのダブルデートだし、2人ひと組ってのはいい案かもしれないわね。」

「え!?お姉ちゃんまで何言ってるのよ!ねぇ!タクトくんも何か言ってよ!」

サキが困惑そうにユイにいった。

「僕は賛成ですよ。」

タクトの返事にさらに困惑するサキ。

「よし!じゃあ決まりだな。俺とサキで回るから、そっちはそっちで回ってくれ。じゃあ閉園時間にな。」

俺がサキの腕を引っ張って、無理やり連れてこうとしたらユイに止められた。

「ちょっと待ちなさい。何勝手にペア決めてんのよ。ここは公平にクジでしょうが!」

「僕も賛成です。」

タクトもニッコリと頷きユイの案に乗った。

くそ。仕組んでやがるんじゃねぇのか?この二人…。



クジの結果。


タクト×トモヤ ペア

ユイ×サキ ペア



「はぁ!?なんで、男二人でネズミーランド回らなきゃいけないわけ!?ダメだ!ダメだ!やり直しだ!そもそもここは男女一人づつのペアだろ!?普通!!」

俺はクジを作ったユイに文句を言った。

「やり直しを請求する!」

「却下。」

ユイが即答した。

「お兄さん!僕は別にいいですよ?お兄さんと一緒でも。」

「俺はやなんだよ!!!お前と一緒なのが!!」


「もうお兄ちゃんうるさい!クジなんだからしょうがないでしょ!?そんなに嫌なら帰ればいいじゃない!」

サキが、俺のわがままに一喝をいれた。


サキぃいー。そんな。俺はお前のことを想って………。


「じゃあ私たちは行くから。閉園時間にここ集合ねー。」

そうユイがいうと、二人は行ってしまった。

残ったのは男二人……。


「じゃあお兄さん。僕達も行きましょうか」





……………………。

くっそぉおぉぉぉぉ!!!!




第7話に続く。


どうでしたか?感想ください。

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