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MAIN TRAFFIC5  作者: 浜北の「ひかり」
Summer Vacation Episode
48/62

9511列車 乗って楽しい電車

 7月27日。行程2日目。今日の出発は8時20分と結構遅いことで助かった。秋田(あきた)駅に行くと濃い緑色の電車が止まっていた。

「今日はこれに乗るの。」

私が(かがやき)に聞くと、

「うん。」

一言そう言う。

「あっ、あさひ。これで新青森(しんあおもり)まで行く間の5時間1分。勉強は禁止ね。」

と付け加えられた。

「えっ・・・。」

5時間も電車に乗ったままという事実よりも、勉強禁止の法に私は驚いた。(かがやき)の場合そこまで長い時間電車に乗るなら、勉強に充てるものだと思っていたのだ。

「勉強しちゃダメって・・・。5時間も乗ってるのに。」

「この5時間は昨日とは違うから。」

 車内に入ると座席が並んでいた。特急列車にも見える座席だが、この座席に520円で乗れるらしい。

 8時20分。秋田(あきた)出発。八郎潟(はちろうがた)の隣を走り、能代(のしろ)に到着。能代(のしろ)からは進行方向が反対になり、進んでいく。

「この列車に乗って面白いのはここから先。勉強禁止なのはそれだよ。」

(かがやき)はそう言う。確かに、このあたりは本当にいい景色らしい。電車はそういう場所ではゆっくり走っていく。勉強禁止も裏付ける。

 何時間か乗っていると私達の乗っている車両に津軽三味線を持った2人が入ってきた。その人達を見ると、

「あさひ。鉄道に乗るってつまらないだけじゃないって事をあの人達が教えてくれるよ。」

と言った。

 一体何が始まるのだろうか・・・。

 そう思っていると三味線を持った人たちは前にあるイベントスペースに座る。

「皆様。おはようございます。」

「おはようございます。」

「ただいまより、津軽三味線の演奏実演を行います。どうぞ皆様、津軽三味線の美しい音色をこの「リゾートしらかみ」の車窓とともにお楽しみください。」

車内には拍手が鳴り響く。それにつられ私も拍手をする。

「はっ・・・。」

かけ声と同時に津軽三味線の音が車内の拍手に変わって響く。

(電車の中でこんなことをしているなんて・・・。)

私にはとても新鮮だった。私が普段から乗っている新快速でこういうことをすれば顰蹙を買うだろう。だいたい、私にとって電車に乗るとは面白くもなんともないものだ。だから、寝たり勉強したりしながら、時間をつぶす。そう言うところが電車だったのだ。だが、必ずしもそれが全てでは無いと言うことが今回分かった。

(だから勉強禁止かぁ・・・。)

私は今本当に意味で(かがやき)が勉強禁止と言った意味が分かった。

 津軽三味線の演奏に聴き入り、弘前(ひろさき)に到着。弘前(ひろさき)から再び電車の進行方向が変わり、青森方面へと向かう。

 三味線演奏と入れ替わるように今度はこのあたりの童謡を聴かせてくれる語り部のイベントが行われた。正直、何を言っているのかよく分からなかったが、結構面白かった。変な話だな・・・。

 13時21分。電車は新青森(しんあおもり)に到着した。

「パステルさんですよね。」

「えっ・・・。」


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