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MAIN TRAFFIC5  作者: 浜北の「ひかり」
Iwatsuki High School Episode:1
27/62

490列車 教訓から全く学ばない修行

 年が明けて、しばらくたってからウチは電車に乗り、東京(とうきょう)に戻る。8時00分発の新快速(しんかいそく)に乗り込み、この先東海道本線(とうかいどうほんせん)の普通列車を乗り継ぎながら、移動する。

 ウチは早速勉強道具を広げた。亜美(あみ)(かがやき)の言うとおり、電車の中で移動しながら、勉強するって言うのは結構はかどると言うことが分かった。まぁ、全員に効果的な勉強方法だとは思わないが、はかどると言うことが分かった以上活用するしかない。30分後、米原(まいばら)に到着。3分の乗り換えで大垣(おおがき)行きの普通に乗る。大垣(おおがき)行きの普通列車4両には結構な人数が乗っている。ウチが行った時にはもうほとんどの席が埋まっており、座るところはどこにもない。米原(まいばら)から大垣(おおがき)までの所要時間は35分ほど。これくらいなら後の新快速(しんかいそく)でちゃんと座って行ければ、問題ないか。

 ウチは2両目と3両目の連結面に来た。運用されている車両は313系300番台で2両目と3両目の間にはそれぞれ乗務員室がある。乗務員室の壁にもたれかかる。

「ふぅ・・・。」

「隣失礼します。」

「どうぞ・・・。」

ウチはそう言ったが、

「えっ・・・。」

「今日は東京(とうきょう)に帰るのかな。」

(かがやき)だ。

(かがやき)。今日は大回りじゃないの。」

「大回りってやり尽くしたんだよね。大回りで制覇できない所って尼崎(あまがさき)から向こうばっかりだし、それは18切符でいったりしちゃったから。もう、関西(かんさい)はどこ行こうにも回ったところばっかりで・・・。だから、今回は関西(かんさい)から出てみようと思ってね。」

「なるほど。因みに、どこまで行くつもり。」

東京(とうきょう)まで行くつもり。」

東京(とうきょう)かぁ・・・。ウチの家にまで着いてくるわけじゃないよなぁ。」

「付いてかないよ。僕は豊橋(とよはし)から飯田線(いいだせん)中央東線(ちゅうおうひがしせん)経由で東京(とうきょう)行くから。豊橋(とよはし)くらいまでは一緒かな。」

「ほう・・・。」

ウチはそう返事をした。

 今乗っている列車は9時05分に大垣(おおがき)に到着。接続は6分で9時11分発の新快速(しんかいそく)豊橋(とよはし)行きに乗り込む。その列車の豊橋(とよはし)到着は10時37分。ウチはその先東海道本線(とうかいどうほんせん)を東へ進んでいくから、豊橋(とよはし)10時43分発の普通浜松(はままつ)行きに乗り換える。浜松(はままつ)ではおじいちゃんたちに顔を見せ、17時20分発の普通熱海(あたみ)行きでまた東を目指す。東京(とうきょう)到着は21時45分。常磐線のほうへ帰らないと行けないため、部屋に帰れるのは23時くらいになるか・・・。

 一方の(かがやき)豊橋(とよはし)に10時37分に到着してから、飯田線(いいだせん)の10時42分発の普通岡谷(おかや)行きへ乗り換え、岡谷(おかや)17時31分着。中央東線(ちゅうおうひがしせん)に乗り換え17時55分岡谷(おかや)発の甲府(こうふ)行きへ乗り換え、小淵沢(こぶちざわ)または甲府(こうふ)で後続の大月(おおつき)行き普通に乗り換える。大月(おおつき)では特別快速(とっかい)東京(とうきょう)行きに乗り換え、東京(とうきょう)到着は22時32分であるらしい。そう言いながら、(かがやき)は「もうこんな馬鹿なことはしないだろうね」と言った。

 9時05分。大垣(おおがき)着。階段を駆け上がり、9時11分発の新快速(しんかいそく)が止まるホームへとダッシュする。階段から離れた車両が比較的空いており、席も確保することが出来た。

 新快速(しんかいそく)に乗ると安心からか眠気が襲ってきた。隣に座ったかが焼きを見ると眠い時は逆らわずに寝ているみたいだ。ウチも寝るか。

 1時間30分ほどたつと豊橋(とよはし)に到着する。ウチらは豊橋(とよはし)到着早々に立ち上がった。

「さて、僕はこれから修行してくるよ。」

修行とは飯田線(いいだせん)を乗り通すという意味だ。

「行ってらっしゃい。ウチはこれから東海道本線(とうかいどうほんせん)を東へ進んでいくよ。」

「静岡県内はキツいでしょ。」

「まぁ、スピード狂にとってはね。」

列車が止まり、ドアが開く。それと同時にウチらは早足で移動し始める。

永島(ながしま)君、じゃあ。もしかしたら東京(とうきょう)でね。」

そう言い(かがやき)は階段を駆け上がっていった。


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