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 朝起きるとペンギンが横に寝ていた。あの一連の出来事は夢ではなかった。そもそもペンギンがいなかったら僕は自殺していたのだから、夢だったら今日ここで起きているはずがないんだけど……。なんかややこしいな。死ぬのは怖い。でも死にたい。現実が怖いんだ。ペンギンと出会って二日目、今日は火曜日だ。どうしようかな。学校へ行くかどうかかなり悩む。自殺未遂をする日、昨日までは普通に通っていた。苦痛な空間になぜ行くのかはわからない。義務感だからだろうか。子供は学校に通わなくてはならない。多くの人はそんな義務感から通っているのではないかと思う。だから祝日だとかになるとみんな嬉しくなるんだ。僕も例外ではなかった。義務からの解放。学校へ行かなくてもいいという安心。そんなにも嫌ならばなぜ不登校にならないのか。義務というのももちろんあるが、僕はまだみんなと打ち解けられる気がすると思った。だから僕は毎日学校に行った。だが昨日は少し特別だった。いつもは集団無視で少し度がすぎれば上履きに画鋲いれたり、机の上に花が飾られていたり、直接的な痛みではなく精神の痛みが大きかった。

 昨日は昼休みにクラスの人に呼び出された。体育館の真ん中だった。丁度真ん中にいろと言われた。そのときまではついに僕もみんなの輪に入れるんだ。みんなと打ち解けることができたんだ。と、喜びもした。僕が到着して少しするとクラスの何人かが笑いながら入ってきた。人をバカにしたような。嫌な笑い方。

 入口にいた一人が急激に近付いてくる。気づいたときには僕の腹に握りこぶしが入っていた。

 殴られた。痛かった。自分の中には疑問しか生まれなかった。なんでこんなことをするの? なぜこんなことをされるの? なにがいけないんだ。僕のなにがいけないんだ。殴られている途中に理由を聞いた。すると向こうは笑いながら。

「だってお前ウザイじゃん」

 またわからなかった。なにがウザイのだろうか。なにが? なにが? なにが?

「そんなこともわからないからテメェは殴られるんだよ」と、もう一人いたクラスメイト。

 わからないよ。何をいわれているのか僕にはわからない。

 腹ばかりを殴ってくる。僕は立ちっぱなしのまま殴られた。簡単には寝させてくれなかった。倒れそうになると羽交い締めにして無理やり立たせてくる。一通り腹を殴り終わり僕が立てなくなってから数発蹴りを入れる間に、苦しいけどなんとか聞いてみた。

「僕が嫌いなの?」

 今思えば勇気があったと思う。わざわざ殴られているときにそんなことを聞くやつもいないだろう。暴力をふるわれているんだから好きではないにきまってるじゃないか。

「ウゼェんだよ。存在が」

 その日、僕は存在を否定された。


「おい。どうしたよ」

 ペンギンの声で今日に引き戻される。昨日はなかったはずの今日に。

 ペンギンは心配そうな顔をしていた。実際にはペンギンなんだから表情はでないのだが、なんとなくそう思った。

このペンギンは本当に生きがいとか、そういうものを見つけさせてくれるのだろうか。僕は少しばかりペンギンに期待しているのかもしれない。だから生きているんだ。


 朝食は用意されていない。一日分のお金がリビングの机の上に置いてあるだけだ。僕が小学生低学年の時はスーパーから買ってきたパンなどが用意されていた。五年生くらいになるとそれがなくなり一日分のお金に変わっていた。パンがお金に変ったことには別に驚きはしなかった。あ~、そうなんだな~。くらいだ。

 一日のお金は千円。それ以外は小遣いもなにももらってない。だけど特にバイトはしていない。バイトをしなくても一日千円貰えるんだから食費を抑えればお金を貯めることはできる。とはいっても貯めたところで欲しいものもなければ外食に行く友人もいないからためてもあまり関係ないのだけど。


お読みくださりありがとうございます。

まだ続きます。

最後までご覧くださると嬉しいです。

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