400文字。
400文字。
それは原稿用紙一枚に収まる最大の文字数。
空白も改行も一切ない、真っ黒く染まった原稿用紙だけが持てる特権。
多いようで少ない、小さい頃は埋めるのが大変だった。そんな数字。今でもそれは難しいことだったりする。
書きたいことをつらつらと書き足して行ったら簡単にオーバーしてしまうし、だからといって言葉を選んで書いていては400文字には足りない。
400文字
ちょうどいい
を書ければいいが、そんな才能は今のところ持ってないようだ。
句読点やかぎかっこ。
そんなごまかしみたいな記号を乱用していても、それは美しくない文章を作ることになる。ありすぎても、なさすぎても、読みづらい。でも、ちゃんとした使用方法を私は知らない。とりあえず気分で、その後邪魔そうなのを消して。
うん。読みにくい。
文系じゃないから……とか、理由にはならないレベルだろう。自国の言語だ。聞き慣れた言葉だ。生まれてから今まで何年もかけて身につけているものに、今更勉強していないなんて言えない。
400文字。
収めようと思ったのに、完全にオーバーしている。
敗因は起承転結を意識していないところだろう。