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第60話 水生魔族から文句を言われた時の事

細々と続けてます。

相変わらず不定期です。


後半に少し~かなりある意味厳しい表現が有ります。ご注意ください。

※個人差が有ります

 子供達と訓練をして妻達と色々夜の営みが有った次の日。俺は大工の所に行き、親方と同じドワーフの血を四分の一を引いてるいるクォーターの職人と会い、必要な道具類を確認して、残りのスペースに物資を積めるだけ積んだ。そろそろ蜂蜜も獲れそうなので空き瓶もある。

「ルートです、初めまして。村じゃ変に有名だから、俺はカームの事を知ってるけど、君は俺の事知らないだろう?」

「申し訳ありません」

 尤もだ……。俺は色々動いてて目立ってるから知ってる人は多いけど、正直あまり関わりのない方は覚えていない。むしろこのルートさんとは初対面だったと思う。

「いやいや気にすんなよ、そんなもんだろ? 魔王さん」

 少しからかうようにルートさんは言って来たが、嫌味っぽい感じはしない。

「んじゃ行きましょうか」

「はい、お願いします」

 俺は転移陣を発動させて、親方から預かったルートさんと共に島に行った。


「ぅわ……。これが海ですか」

 第一声がそれだった。

「俺も初めて見た時は似たような反応でしたよ、物凄く綺麗ですよね。とりあえず先に説明しますね」

「お願いします」

「海というのは、雨が降ったりすると時化(しけ)と言って、このザパーンザパーン鳴ってる波という物が高くなり、酷い場合はこっちの方まで届きます。それに飲み込まれると遠くまで流されて、最悪溺れて死んでしまいます。まだ目立った大雨はないですけどね」

「それは怖いですね……」

 ルートさんは、深刻な顔をして俺の話を聞いてくれている。

「そこであそこにある簡素な家に、とりあえず住んでいる人族がもし波にさらわれて死んだら労働力が減って、俺達の運命は先細りで最悪死ぬしかなくなります。今は少なからず交易してるので、船に丸投げするように全員預ければ、最悪全員の命は助けられますけどね」

「村長みたいですねー。かなり前から村長補佐みたいな事してましたが、なんだかんだ言って周りの事考えてるんですねー」

「任されちゃったから、責任感みたいなのが生まれたんだと思います。だってこの身一つでこの島に飛ばされたら、常に徘徊してどうしていいかわらなかったですし、むしろ好き勝手になんかやってたと思うんですよね。この砂浜を全裸で踊りながら徘徊とか」

「だよな、お前の考え方は奇抜だったからな。そのおかげで五回前の年越祭辺りから村が豊かになりすぎた。何か策が有るんだろう?」

 全裸はスルーされた。けっこう本気で言ったんだけどなー。無人島でまずやる事って言ったら、普段できない事をやる事だと思うんだよね。

「はは、そんな事ないですよ。行き当たりばったりです」

「……そうか」

 そこで意外そうな顔をしないでくれ。

「柔軟な発想と勢いだけです、まぁ説明を続けますね。あそこに簡素な家が有るんですけどあそこだと危ないですし、真水がないので脇道を歩き、太陽が少しだけ傾くくらい歩くと少し大きな広場が有るので、そこに家を建てたいと思っています。そこには井戸があり、真水が飲めますし」

「なんでココに井戸を作らないんだ?」

「海が近いから、井戸を掘っても水がしょっぱいんですよ。しかも森の方から水を引いてますけど、体位洗うのには十分ですが、飲むのには汚いのでろ過して煮てからじゃないと危ないんです」

 掘ってないけど、前世の記憶的にも、海沿いや観光名所の島には井戸があまりなかったからな。

「だからか」

「んじゃ皆に紹介しますから行きましょうか」

 大工のドワーフ。ルートさんを紹介して、今からとりあえず魔王城跡地に家を建てる事を伝えた。ここは大雨が降ったら危ないかもしれないと言う事も言って、開墾組の半分を作業員として付け、とりあえず井戸を中心に、広い東屋的な物を作らせ井戸の中にゴミが入るのを防止するのと、その周りに会議が出来る場的な物をまず作らせてから各家を建設させる様に伝えた。


「ココが前任魔王が奴隷を酷使して作った、魔王城跡地です。とりあえず開墾して地均(じなら)しして、中央に井戸を掘っただけです。近所に採石場もあるのですが、ほぼ手つかずです。話によると奴隷を酷使しまくり、勇者に討伐されたらしいですがね。ですので職人として人族を使う場合は朝飯と昼飯の間と、昼飯と仕事が終わる間には休憩を少し挟む事を忘れない様にして下さい。それと今の所十日に一回は休みを与えてるので、そのあたりも考慮してください」

「わかった。休憩も小まめに与え、休みも作ってる。正直丁度良い感じだと思うぞ? 疲れが出てくる頃に休めると士気があがる」

「んじゃ、俺の頭の中に有る図面を地面に書きますね」

 俺は適当な棒を持ち、井戸の周りに四角を書き、大体これ位の大きさで。から始まり、井戸の有る場所を中央通りとして、十字に大通り、家を碁盤の目のように区画を作り、そこに家が四軒入るような感じで説明した。

 中央通りは商店街みたいに、将来的には露店を並べたいとも伝えたので、ある程度拡張性のある作りで願いしますと、無茶な注文をしていおいた。

 この間見つけた、魔王城跡地の採石場側の一角を工業区として、木材や石材や肉の加工場として、まずこちらを東屋程度で良いから最優先としておねがいしておいた。

 素人考えでアレだが、四方に柱を立て(はり)を通し、屋根として板を打ち付けて行くだけだと思っているがどうなのかが不明だ。まぁ、まず井戸水の清潔性の確立だ。

「んー注文は多いですが、ある程度理には適ってますね。採石場で石を取り、加工して土台として石を使用したり、余っても石塀や道の整備に使えます。木材加工場も必要です、雨に濡れると腐るので屋根は必須ですし……」

「難しい注文ですが、とりあえずまずはここを拠点として活動させたいのでお願いします」

 頭を下げてお願いしておいた。

「とりあえず俺はカームに感謝してるんだよ。魔王に成っても変わらない態度だし、魔族や人族にも変わらず接してくれてるからな。俺みたいな混ざり者の魔族でも接しやすいからな。村が発展したのはカームのおかげと思っている。まぁ、見ていて荒削りで急いでるのはわかるが、小屋が必要って言うのは伝わった」

 なんだかんだで俺も混ざり者なんだよなぁ……。ルートさんもドワーフって感じしないし。

「ありがとうございます、とりあえず手伝える事があれば言って下さい。家の確保や水の確保は最優先ですので」

「わかった、井戸水に枯葉とかが入らない様にすればいいんだな」

「お願いします、んじゃ採石場を覗いて昼食にしましょう」

 それから採石場を見学して、大体石がどのくらい取れるか話し合い、海沿いの拠点に戻り昼食にして海魚を味わってもらった。

 とりあえず塩作りの効率を上げるために、落下式塩田の海水を溜める為の広めの箱を作ってもらう事も頼み、道具の持ち手部分の修理もお願いした。

 斧の柄が折れた事もあり、間に合わせでちょうどいい枝とかで代用していたのだ。刃が欠けた物は俺が粒子の荒い丸い石を高速回転させグラインダーにして応急処置しかしていないので鍛冶が出来る人材も欲しいし作業場の作成も急ぎたい。

「とりあえず、カームが物凄く頑張ってて悪戦苦闘しているのはわかった。俺も頑張る」

「ありがとうございます」

 昼食を済ませ、皆に木材関係であった方が良い物や、足りない物を言ってもらった。

「あー忘れてた。あの湾内に沈んでる船の材料も使える物があったら使ってください。とりあえず沈んでない部分は元海賊の寝床になってるから雨漏りだけはさせないようにお願いしますね」

「どうやって沈めたのかは聞かないようにするけど、あの太い柱みたいなのをどうやって折ったかは興味はあるね」

「内緒ですよ」

 俺はジョークを交えつつ、可愛く言ってみたが印象が少し悪くなった気がした。

「はは、相変わらず奇抜で内緒が好きな奴だな! 初めてお前の親父のヘイルと、スコップで戦って勝ったって話を聞いた時は驚いたけど。あの船を見たらある意味納得だ。折れたあの柱を使って支柱を四本にして、三角屋根の東屋の作業場は二軒は出来そうだな。残ってるのも切り倒すか」

 気がしただけだった、普通に接してくれた。けど見なかった事にしてくれているだけかもしれない。

「その辺は任せますよ、海賊もなんだかんだ言って従うので、無茶させなければ文句も出ないでしょう」

「はいはい、んじゃ適当に頭の中に図面引くから後は任せて下さい」

「了解です。もし村に戻りたい時は言ってください。送りますので」

「簡単に帰ったら、親方に怒られちゃいますよ」

 お互い笑いながら会話を終わらせた。



五日後

 早速船の残骸を使い井戸に東屋を建て、採石場近くの工業区と言った場所に、長さが違う支柱が二組埋められ、梁を付け傾斜になるように屋根になる板を打ち付けているところだ。

 思っていた以上に簡素になったな。まぁ、平らな木材が不足してるから仕方ないか。

「悪いんですが、木材加工場の隣に炭焼き小屋も作りたいので、村にある規模の炭焼き小屋の規模でいいので、似た様な東屋をお願いしたいんですが」

「あいよー!」

 そう元気な返事をして、四方に柱を立て屋根だけを簡単に掛けて行く。バーベキューとかでよく見る、四本足のアレみたいだ。

「たいしたもんですね」

「これくらいなら余裕っすよ! しかも魔法で穴を掘ってくれるんで楽っすよ。こっちこそ大したもんだって言いたいぜ」

「ありがとうございます。コレで廃材や根っ子を炭にする効率が上がります!」

「カームが町で教わった炭焼き小屋のおかげで、薪の使用量が減って、しかも薪より長持ちで火力が強いって好評だったんだぜ? あん時は皆驚いてたんだけどな、今じゃ当たり前だぜ?」

「そうですか、その時は町に居たから解らなかったですが。それなら良かったですよ。この島でも炭焼きを今自分で試して人族に教えて作らせてます、開拓で木を切り倒しても根っ子が残るじゃないですか?あれを利用できないかな?って思って適当に炭焼き窯に突っ込んで炭にしていますよ、今じゃ炭も大事な資源で交易材料ですよ」

「何でも使う、良い考えじゃないか!俺はあの木を切る回る鋸がすげぇって思ったぜ?木を倒すのにあっという間だ」

「まぁ昔から楽する事ばかり考えて麦刈りも魔法で済ませたり畑を作るのにも魔法ですからね。魔法は攻撃以外にも使えれば便利って事を皆に教えたいですよ」

「確かにな」

 そんな会話をしつつ本当は前世の機械や道具を参考にしているとは口が避けても言えない。しかも前世では『十分に発展した科学技術は魔法と変わらない』って言葉もあったからな。それを本当に魔法で実行しているだけだし。

 それにルートさんも、この五日でどんどん言葉遣いが戻ってくれて、なんかやりやすそうだな。



十日後


 井戸の周りに布張りの小屋みたいな物が作られ、採石場付近に大きな作業場ができた。少ない人数ながらも石工場としては稼働している、土台を石にしてその上に木材で家を建てる為に、ほぼ同じ大きさに石を揃えてもらっている。もちろん道具は置き去りにされていた物を使っている。

 採石場には船の帆を屋根の代わりに張り、日陰も作り少し離れた粉塵の飛ばない所に、樽に入った綺麗な井戸水を置き、椰子の実も置いて置く。井戸水は俺は(・・)平気だったけど、人族にはまだ飲ませてないんだよな。毒耐性も最近上がり辛いし。

 まぁ、腹壊したら炭を砕いて獣脂で練った物を与えて置こう。ちょうど近くに炭焼き小屋を作って、火入れ式も済ませて絶賛根っ子を炭にしてるし。医療用活性炭ってのあるからな。

「んじゃ、腰を痛め無い様にお願いしますね」

「おうよ! とりあえずなんとなく同じ大きさに割って加工場に運んで、平らにして積んで置けばいいんだろ?」

「そうですね、やり方は任せますが本当に無理だけはしない様にして下さい。小分けにして運ぶようにお願いしますよ?」

 石って見た目より重いし、ってか重すぎる。ルートさんに頼んで大八車も作って貰おう。

 ってか石材ってそんなに簡単じゃないと思うんだよなぁ。

 各所を見回りつつパルマさんやフルールさんの鉢植えに異常がないか聞いていた。とりあえず、その辺に生えてる小さいフルールさんを見かけたら、小さい鉢を作って植え替えをして、根付いたら各所に置き緊急連絡用に使用している。

 持ち込んだ植物系バイオ兵器のミントも、各所根付いてるので花が咲いたら蜂も各所に飛ぶだろう。

 そう思って置いたら、人族が慌てて報告をしに来た。

「海の中から魔族が!」

「は? あ……今行きます!」

 一瞬何を言われてるのかわからなかったが、とりあえず湾内の砂浜に向かうとする。


「貴様が島の(ヌシ)か」

 母さんより、かなり水生系に近い見た目だ。鱗の面積も多いし、(もり)も持っている。しなやかな筋肉の塊で、いかにも水の中泳ぎ回ってますって感じがする。

「えぇ、一応そうですが……」

「あの湾内の船をどうにかしていただきたいのだが」

「え……あの。理由を伺っても?」

「なんかしらんが金属の臭いが漂って来て、仲間内から文句が来ている」

「あの船には大陸で使われているお金が積んでありますので、多分ソレだと思います。引き上げたいのですが、あるのは水の中。しかも重いので引き上げられないのが現状です。鉄と違って錆びないので放置しているんですが、確かに銅は結構臭いがありますからね。申し訳ありませんでした」

 俺は素直に謝罪した。

「ほう……。今度の魔王は話が分かる奴だな。前の奴は傲慢で無茶を言う奴だったからな、『俺の部下になれ』だの、『逆らったらここいら一帯の部族を滅ぼす』とか言って、即勇者に倒された馬鹿だった」

「あー……それは馬鹿ですね。あと船の件ですが、我々に水中で作業できる者がおりません。もし宜しければ自分が原因なのは重々承知しておりますが、手を貸していただけないでしょうか?」

 下手に出て協力を求めてみた。隣人関係は大切だからね。

「ふむ。貴様の様に腰の低い奴は嫌いではない。むしろ威張り散らすような馬鹿よりは好きだ。それと協力するには条件がある」

「こちらで叶えられる程度の条件なら――」

「なに。食糧を全部寄こせとかそう言うのはないから安心しろ。我々はこのように丘でも生活は出来るが、丘の物を育てる経験という物がないのだ。丘からの出戻り組によって、知識はある程度あるのだが、丘の物を作る職に準じていなかったのだ。だから知っていても、どうしていいかわからなかった。だから小麦や獣肉という物を食べた事がない者が殆どだ。だから提供してほしい」

「わかりました。どのくらい必要なのかはわかりませんが、そちら側に不便を掛けているのは確かにこちらですので、その条件で構いません。よろしくお願いします」

「うむ、話が分かる魔王が主になって助かった。もし宜しければ、これからもよろしく頼む」

「こちらこそ」

 一応敵ではないって事は伝わったか? 味方ではないけど、敵じゃないなら大いに結構だ。敵は少ない方が良い。


「ってな訳で船内の金品を回収しますので、金品を管理していた船長の指示に従ってください、それとパンと肉を焼いて置いて下さい」

「「うっす!」」「「わったわ」」

「質問があります!」

 挙手をして、海賊が話しかけて来た。

「どうぞ」

「本当に船長に任せて平気なんですか?」

「どうですか? 平気そうですか?」

 俺は船長に聞いてみた

「はい、ある程度先に聞いてますので大丈夫です」

「だそうです」

「いえ……そう言う意味で言ったのではないのですが」

「ん? まぁとりあえず、今のところ反抗的な態度も暴力的な事もしてないので平気でしょう、俺も船まで行きますので、何かあれば石を抱かせて沈めれば良いだけですし」

 その言葉に船長の体がビクッと震え、船員が驚いた顔をしていたが、なんか俺おかしな事言ったか? 前々から何かしたら苦しんで死んでもらうって言ってたし、これくらい当たり前だよな? アレか? サラッと言ったのが不味かったのか?


 浜には萌えないおっさん三人組が運び出した金品の見張りとして付き、俺は海賊達と斜めになった甲板の上にいる。

「この場所の一番最下層です」

 船長が甲板の縁に立ち、船底を指差した。

 斜めになってる甲板の縁に立つってすげぇな。やっぱりマストの上とかで、切り合いとかした事あるんだろうか?

「んじゃ穴開けますので、海にいる方は気を付けてくださいね」

 海の中に居る魔族に考慮し、衝撃が極力少ない【チェーンソー】で穴を開ける事にした。少しくらい潜ればいいんだし、水圧とかも気にしないで良いからね。俺はロープを付けた石を投げ入れてロープに足を絡ませ、体を安定させて横っ腹に穴を開けて行く。

 少しボコッと残っていた空気が出たが、特に問題なく穴が空いた。穴を開けたら水が入り込んで吸い込まれる事を心配したが、そんな事はなかった。

 俺は一度上に上がり、

「穴は開けたけどお金はどの辺ですか?」

「頑丈そうな箱が見えればそれです」

 それを聞いていたサハギン達が一斉に動き出し、砂浜まで持って行った。

 中身を確認したんだろうか?

「あの部屋にあった箱はコレで全部だ。しばらくは水に臭いが残るだろうが問題は解決した」

「ありがとうございました。言われた通りパンと肉を焼いておきましたので、ご家族の方もよろしければお呼びください」

「なぬ! いいのか!?」

「それくらいなら平気でしょう。多分……二百人とかいませんよね?」

「心配するな。四十人程度の小さな集まりだ。直ぐに呼んで来よう」

 んー参加してたのは十人程度だったが、残りは母親みたいな女性と子供かな。


 皆を呼んで来たのか、ぞろぞろと浜に上がり始め、その時俺は見てはいけない物を見た。

なんだ……アレ……? あれも身内だって言うのかよ……。


 首から下が半裸の人族で、首から上が魚の頭だった、それとどこかで見た様な魚に人族の手足が付いている奴までいる。いや……あいつは足だけで網タイツだったきがする。しいて言うなら物凄くダンスを踊る鱈とかが、見た目が一番近い。

 せめてもの救いは、前者がズボンを穿いていたという事だろうか。

 ブーメランパンツや、ふんどしだったらズボン持って来たな。あと無駄に体つきが良いのがムカツク。どこのモデルだよ。コレが水の中を自由に泳げる筋肉か……。

 まぁ人族とのハーフかな? 微笑ましい事だ。俺は深く考えない様にした。

 皆も少しざわついているし、俺の方を見ているが全力で目を反らしておいた。俺に助けを求める様な目を向けるな! 俺も困ってるんだよ! 見て見ぬ振りをしろ!

 あ、ちゃんと下半身魚のマーメイド型もいるんですね。上半身を海から出して、物凄い美女と、隣には旦那と思われる人がいる。両方上半身裸で!

 あちゃー目に悪いな。それとなく布を渡し隠してもらうか。男共の反応がガチだし。

 まぁ、あの容姿なら求婚もするな。上半身だけなら髪が細く腰の辺りまで有る水色の髪の美形の女性だし。ほら、人魚姫とか物語もあったくらいだし。

「あのーすみません。少しよろしいでしょうか?」

 話しかけると、上品に食べていた手を止め、

「なんでしょうか?」

 物凄く綺麗な声で返された。あーこれなら船沈んでもおかしくないわー。むしろ沈んでも良いわー。絶対歌とか上手いんだろうな。

「人族の文化で、人前で裸体を晒すのは恥ずかしいとされています。しかも貴女は物凄く美人です。ですので丘に体を晒す場合は、胸をこの布で隠していただけませんか?」

 俺はなるべく目を合わせずに布を渡した。

「あら、そうだったんですの? 私知りませんでした」

 そう言って背中から布を回し、前で布を結ぶが谷間が隠れてません。むしろ胸の中央で結ぶので余計強調されてるように思います。物凄くエロくなりました。突起の自己主張も激しいです。

「それで大丈夫です。見てくださいあの人族の男を。貴女を卑猥な目で見てましたよ」

「あら、それは困りますわ、だって私には夫と子供が」

 両手を頬に当てて困った様に言う。綺麗で可愛いとかどんだけパーフェクトなんだよ。矛盾してるけどな。

「ですから隠して下さいと言ったんですよ。他にも貴女みたいな見た目の方がいたら教えてあげてください」

 胸に海草か貝殻か……アリだな。

「ありがとうございます」

 丁寧に頭を下げられたので谷間が!

「いえ、裸でいる方が目の毒なので」

「私は毒なのですか?」

「んーなんて言ったらいいのかな……。綺麗すぎて欲情しちゃうので隠してくださいって意味です」

 更に天然ですか!

「良かった。私は毒では無いんですね」

 十分毒です。フグと同じくらい毒です。危険度で言ったら鮫かクラゲ、最悪イモガイです。

 そして夫と思われる人が、さっきまで話していた女性に色々話している。旦那がいなかったら、島の男共が殺到してたな。

 ってか俺今すげぇ男共に睨まれてる!

「なぁ! 俺にはないのかい?」

 男の方も、無駄に爽やかでイケメンすぎだ……。

「男は平気ですよ。まぁ貴方もかっこいいので、あちらにいる人族の女性に惚れられてしまうかもしれませんが」

「なら俺にも布をくれないか、妻がいるのにそうなっては困る」

 何を言っているんだ?

「あのですね。男が胸に布を巻いても何の意味もないのです。股間や胸と言った男や女の象徴を隠すんです」

「そうだったのか。なら下は平気だな」

「ですね」

 お互い爽やかな笑顔で、肉とパンを食べている。なんかムカツク。

 あれかな? 男女共に下半身の器官は体内に隠れているのだろうか?

 まぁ、下半身魚の女性と結婚しないと確認は出来ないな。

 そう思いつつ、島の男共に睨まれながら夕食を食った。

 まさか、萌えないおっさんズにも睨まれるとは思わなかったけどな!



閑話


すげぇ美人だ。


A「おい、なんだあの美人は。裸じゃないか!」

B「どれ! どこ! どこ!!」

A「あそこの波打ち際だよ」

B「本当だ! すげぇ。見てるだけで抑えきれなくなっちまう」

A「でも旦那が居るぜ? しかも下が魚だ」

B「マーメイドって奴だろう? それに上だけあればそれなりに出来るだろうが!」

A「んー確かに下はどうでも、上だけでも十分行けるな」

狐「同感だ」

B「おい、魔王が布を持って近寄っているぞ」

A「マジかよ。まさか隠せって言うんじゃないんだろうな!」

B「そのまさかだ……畜生が!」 

狐「でも抑えてるから谷間が強調されている、俺はこっちの方が良い。隠れてる方が余計にエロい場合も有るだろ?」

AB「解らん」「渋い顔して何言ってんだおっさん」

海賊「あー解るわ」

狐「同士よ、後で酒でも飲み交わそう」

犬「俺は旦那がいなかったら言い寄ってたかもな」

猫「住む場所が違う、諦めろ。せめて陸に上がれるタイプのにしておけ」

 そう言って全員が首から上だけが魚の頭の奴を見て。

「「「「「首から下が物凄くスタイルが良くてもアレはないけどな」」」」」

女A「物凄く引き締まってるから、首から上を袋で隠しちゃえば私は平気かな?」

女B「私は無理かな」

男共「「「「「ん!?」」」」」

B「おい。体が物凄く好みだけど、頭が魚だったら、袋をかぶせたらおまえ平気か?」

A「体つきは良いけど顔が駄目なら隠せば良いって良く言われてるが。元を知ってたら俺は無理だ。ってか女も聞いてるからもう止めようぜ」

狐「うむ」

まさかのアジョットタイプ!体はモデルの様なしなやかな筋肉の塊!雑誌にスタイリッシュな服装で首から下だけの写ってそう!


長年の疑問なんですがね・・・

水生系の繁殖の仕方って


卵を産んでから掛けるのか

中で受精させ卵を産むのか

イルカやクジラみたい体内で育ててから産むのか


って結構考え込んだりします。某コミックのアニメ化した人魚は卵を持って来て「かけて」って言ってましたけどね。本当どうなんでしょうか。


石柱で穴を開けなかったのは魚類って衝撃に弱いからです。

ガチンコ漁ってやつですね。


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作者が書いている別作品です。


おっさんがゲーム中に異世界に行く話です。
強化外骨格を体に纏い、ライオットシールドを装備し、銃で色々倒していく話です。


FPSで盾使いのおっさんが異世界に迷い込んだら(案)

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