第01話 最初に目覚めた時の事
細々と続けてみました
複数ヒロインのタグが付いております。苦手な方はお気を付けください。
20150418 本編に、差支え無い程度に修正した積りですが、まだ句読点の使い方が下手ですので、色々気にしないで頂ければ幸いです。
まず最初に思ったことは、『授乳されている』と言う事だ。まだ目が見えていないので、たぶんそうだろうと言う事だけだ。
授乳されているので爬虫類系では無いと思いたい。だがここは異世界らしいので余り当てにはできないだろう。
それから半年後。ある程度の状況は解ってきた。
・俺は両親が混血で、俺は何の種族だか解らないほど血が混じってる。ちなみに人型だ。
・肌の色が紺色、目の色が赤、髪の色が黒、名前はカーム、男。(神様ありがとう!これでファンタジー世界で凌辱される事は有りませんよ!)
・家は貧乏ではないが余裕が有る訳でもない。
・村に人間は居ない
・少なからず魔法が有る
・スキルが有る
父は肌が藍色で、全体的に人間に近い、なんか蜥蜴っぽい(リザードマンって奴だろうか?鱗とかあるし)。
母は肌の色は白人系で目が赤く、両手両足に水掻きが有る(極力人型に近いサハギン?と言う物なのか?魚卵で産まれなくてよかったぜ)。
まぁ、見た目は人型で、肌が父、目が母、髪の色はどこから来たのかは解らない。祖父母辺りに会えば解ると思うが、未だに祖父母に会った事が無い。
幸い、前世の名前の「凪」の、英語読みっぽい発音だから、特に気にはならない。
この状況は、両親の会話や、母に抱かれ、村を散歩したりした時に知った。
筋力的に、まだ長く歩く事は出来ないが、後半年くらいすれば、歩けるようになると思う。しばらく様子を見る事にした。
半年後、離乳食が増えてきた。極薄の粥みたいな物だが米では無い。パンをお湯で戻した物だろうか?
その頃には掴まり歩きが増え、行動範囲が広がるが主に屋内限定だ。両親からは「元気な子だ」と言われている。
中身は前世で30年生きたおっさんだが、今はこの人達の子供なので、極力子供らしく振る舞うよう努める事にした。
さらに半年後、言葉を理解し、喋る事が出来るようになり、歩いても転ばない程度にはなってきた。未だに文字については解らない。家の中に本みたいな物は見当たら無い、なので未だに文字を見た事が無い、たぶん識字率は低いだろう。
3歳くらいには、家の近所を走り回るようにして遊ぶようになっていた。
幼馴染と呼べる子が出来た。比較的近所に住む、見た目はほぼ人間だが、眉毛の少し上に角が生えてる。日本人の感覚で言う『鬼』に近い。
この幼馴染は、恥ずかしがり屋なのか、引っ込み思案なのか、口数がかなり少ない、黒髪黒目でますます日本人みたいな感じだ。名前はスズランと言う、花みたいな可愛い名前だ。
この世界なのか、この国なのか、この村周辺なのかは解らないが、5歳位から学校のような施設に行く事になっている。
それと、魔族は早熟なのか5歳くらいから実年齢より2~3倍の見た目になり10歳くらいで20歳くらいの見た目になる。
見た目は、中から高校生!中身は子供!
「あー、私が読み書きと、計算の先生の、アラクネの『フィグ』です、ヨー。出来のいい子は、2年から3年、少し難しい子は3から5年頑張ってもらう事になります、ヨー。他にも、魔法を教えてくれる先生も居ますので、魔法の時間に挨拶があります、ヨー」
アラクネは下半身が蜘蛛で、上半身が人間だ。妙に上半身の露出が多いけど、子供の教育的に大丈夫なのか?胸なんか、布巻いてるだけで、それ以外何も身に付けてないぞ?今は良いけど、他の男の子なんか、成長してきたらもう色々と大変だろうな。
健全な成人男性の心を持つ俺としては、もう色々とアウトだ・・・。目のやり場に困る。
あと、子供が相手だからか、言葉遣いが変だ、無理矢理作って喋ってる感じがする。凛々しい感じで、銀髪のショートカットなのになんか残念だ。まぁギャップ萌えと言う事で。
ヘソとクビレが、セクシーすぎてそこに目がチラチラ行ってしまう。これが男の性と言う奴だな、あとヘソピアスはやりすぎじゃないっすかね?
フィグの授業が終わり、休憩を少し挟み、席に着いてると、日当たりの良い教壇の隅に有った、鉢植えの観葉植物がいきなり動き出し、教卓の上にふわりと飛び上がり着地する。
そしていきなり木が変形して人型になった。
「私が、魔法の基礎を教える、ドリアードのビルケ、よろしくね。土と水属性が得意だけど、基礎なら色々教えられるわ」
ドリアードは有名すぎてそのままだ。木の精霊らしいが、その木に宿る事で、肌の色が変わるみたいだ。なんか白樺っぽい。後、なんか色々全然隠せてない。プランターに、脛の辺りから足を入れてるように生えてていた。
「ちなみにこの子は、助手のマンドラゴラの、ガイゲちゃんね」
ビルケ先生が足元に生えている雑草のような草を引き抜くと、デスメタルのような強烈な叫び声と、曇りガラスを引っ掻いたような音が混ざった感じの、叫び声を上げながら、20cmくらいの女の子が出てきた。教室に居た全員がその場で気絶した。
【スキル・気絶耐性:1】を覚えました。
気絶する直前に、何か頭の中に、アナウンスっぽいのが流れた。これが神様が言ってた『優遇』ってやつなのか?
他にも先生が居るみたいだけど初日は自己紹介がメインだった。
授業内容は大体こんな感じだ。
・簡単な読み書き。
・簡単な計算。
・魔法の基礎中の基礎。
午前中は学校で授業、午後は家の手伝い。あまり裕福な家庭が多く無いこの村ではそれが当たり前みたいだ。収穫時期と、種植え時期は学校が休みになるらしい。
本類がないので、識字率が低いと思っていたが、学校に通ってみるとそんな事は無かった。ただ単に俺の家に無かっただけだ。きっと裕福な家庭には有るのかもしれない。
簡単な読み書きですら今の俺にはありがたい。なにせ言葉は喋れるが、読めない、書けないときている。実際に両親も、あまり読み書きをしている所を見た事が無い。買い物は口頭での取引だ。
キプロス音節文字のような記号に近いせいか性質が悪い。
まぁ、日本の漢字、記号みたいな物だから「この記号はこの読み」、みたいな覚え方でも問題は無い。
簡単な計算は流石に義務教育を終了していて、そこそこの高校と大学を出ていれば、なんとなく世界が違くても解る。ただ、この世界の通貨がまだ解らない。
母が買い物の時に、銅貨っぽい物を多く使っていて、偶に銀貨っぽい物も使っていたくらいだ。金貨も有る可能性が高いが、未だに見た事が無い。
魔法は読み書きと一緒で、全くの手探りだ。魔法なんかゲームでの知識しかない。
しかも火属性の魔法でも、ゲームの違いで色々有った。
魔法なんて無くて当たり前の生活をしていたし、生活に便利そうな魔法を覚えられれば良いかな?元々魔法より科学が発達してたし、それを踏まえて魔法で色々応用できないかやってみよう。覚えられたらだけどね。
そう考えながら俺は寝る事にした。
今後出てくる物の名称は、特にひねりも無く『林檎』とか、『梨』とか、そのままの名前で出てきます。