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第10話 神達に呼ばれた時の事

細々と続けてます。

白い空間と浮遊感

この感覚は約6年ぶりだ・・・


そして爺さん・・・が2人・・・2人!?


「やっほー」

「初めまして」

気の抜けるようなフランクな声と凛とした声の初老の人だ。


飲み過ぎたようだ・・・二度寝しよう・・・

俺は浮遊感の有る空間で神に背を向ける様にして寝転がる


「ちょっと酷いんじゃない?6年ぶりでしょう?」

どうやら幻覚では無いみたいだ、俺は浮遊感の有る場所で器用に起き上がるような動作をし

「俺また死にました?今度は飲みすぎて就寝中にダムが決壊して喉に詰まって窒息死ですか? 窒息死に縁が有りすぎな自分が怖い」

よく見ると前世の姿だ。


「大丈夫です、死んではおりません。私こちらの世界の神です。」

やけにナイスミドルなオジサマな紳士だ、バーテンダーとか喫茶店のマスターか執事みたいな雰囲気だ。オールバックで黒と白が絶妙に混じって灰色に見える髪だ。こんな爺さんになりてぇな。

「生前住んでいた星の神が『あの子どうよ?』とこちらに来たもので、なんと言いますか・・・特例でお呼びいたしました」

固い物言いだけど神は全員こんな感じなのか?


「・・・大体の事情は解りました。それで、地球の神の建前は俺の様子見ですが実際の理由は?」

「面白い事になってるからちょっと来て、って念話飛ばしてきた」

地球の神が軽く暴露、俺は紳士な神を見るが全力で目を合わせて来ない、むしろわざとらしく目を逸らした。


あ・・・駄目だ・・・見た目はナイスミドルな紳士だけど中身は似てそう。酒を飲む程度の仲=一緒に酒飲んでも平気な人物=仲が良い。だ。


最初に合った時「酒を偶に飲む程度かな」って言葉に騙された、「ひねくれてるからな」とも言ってたな、畜生!類は友を呼ぶじゃないけどこいつも同類か!と思いつつ見た目紳士をジロジロ見る。


「申し訳ございません、召喚された異世界人は多数居りますが、餅で死んだ転生者となると全く居ませんのでどうしても監視対象なのです」

「面白い人生歩みそうだから暇つぶしに見てたって事ですか?」と言いながら目を見るが、全力で目を反逸らされた。決定です、あのフランクな爺さんと同類決定です。

あと召喚された人も居るってサラっと言ったな。


「こちらが面白い場面のダイジェストです、後でお楽しみ下さい」

「オーケー、後で見ておくよ、って言いたいけどここで見よう、後で俺の作った酒持ってくるね、この映像はこっちの酒でも飲みながら今飲もう」


こっちの神が指を『パチンッ』と下品過ぎない程度に指を鳴らすと丸テーブルに椅子が3脚現れた。俺も座れって事だよな?と思ったら神々がすでに座ってた。


神がそれぞれ手酌で酒を注ぎはじめてる。

「こちらが幼馴染のスズランです」

「可愛いんじゃない?」


「その子がこうなります。」

「将来が絶望的な位胸が無いね」


酒が入りはじめ良い感じになってきた、夢の世界はスキルとか発動しないみたいだ。

「このミールって子の方が可愛いんじゃない?胸もそれなりに有るし」

「まぁ幼馴染まではこちらで選べませんし。どっちに転ぶかは彼次第ですね」

なんかサラっと不吉な事言ったなおい・・・


あーこんな事も有ったなーと思いながらも恥ずかしそうに見てる俺がいる、流されてるけどまぁいいか、この酒美味いし。


「これがカーム君とのファーストキスです」

俺はなんとか首をひねり酒が二人にかからないようにした。

「大胆だねーってか強引?」

その後部屋まで連れてって、男女の仲になりそうな所までばっちり映し出されていたし、キスする所も映っていた。

神がニヤニヤしながらこっちを見て、紳士が微笑みながらこっちを見た。

お前らは俺の両親か!


その後はばっちりと年越し際まで映っていた。もちろん口移しで酒を飲まされた所と、ダムの決壊して土石流に突っ込むシュペックもだ。


「今の所ここまでになります」

「じゃ!これはもらってくわー」


なんかホームドラマか、結婚式で流れる映像を糞長くした感じだ。

体感で1日以上有った気がする、まぁ物心付いた時から2年~3年分を映像だからな・・・神様って暇なのか?

神が良い感じで酒を飲んでいたが、酔ってる気配すら見せない。

黙秘を貫き通して、無視を決め込んでいた体がいきなり青白く光ったと思ったら、酔いが一気に冷めた。


「お主の生前の記憶を元に文明レベルを急速に発展させ無かった事は褒めてやろう。急に成長すると戦争や滅びの原因を作るからのぅ」

フランクな爺さんがいきなり真面目に話し出したので俺も姿勢を正し真面目に聞く事にする。

「銃みたいな魔法を作ったのは良いんですか?」

「攻撃魔法はイメージですので、その辺は許容範囲内ですのでご安心ください、貴方は転生者で優遇もされてますし、生前の記憶も残っています。ただあんな魔法を使っていると言う事がばれたら、人族、魔族の、国のお抱え魔法使いが、貴方を狙い、最悪拷問により情報を得るでしょう。

この世界では、あんな魔法は見えない矢に等しいので。まぁ魔法を抑制する魔法陣に入れられる前に捕まった瞬間全員殺せば問題無いですけどね。」

サラっと怖い事言うなこっちの神は。


「あと、優遇と言うのは脳内に流れる声みたいのですか?」

「そうです、他の者は流れませんし上がった実感も有りません、そもそもあまり上がりません。それとスキルは補正もかかります、早い話スキルレベルが上がれば体感でも解る程度に、能力が飛躍的に上がります。毒耐性が上がった瞬間に酒の酔いが醒めた事が体感で解ったはずです」

「ま、まぁ」

「解りやすく言うとゲームのボーナス値と考えてください、脳内に流れたアナウンスで『属性攻撃・火:1』とか有りましたよね? あれは元の威力にプラス10とか、プラス20とか考えてもらえれば早いです」

急にRPG臭くなったな。

「そちらの世界の娯楽に有りますよね? 装備ボーナスとか職業ボーナス」

「やけに詳しいですね」

「あちらの神が『こっちの文化ちょーすごい』とか自慢しに来ましたので。それを少し参考にして導入させていただきました。」

「軽いノリですね、自分の世界なのに良いんですか?」

「まぁ、別に両方滅ばなければ良いですし、もしどちらかが滅びそうになったらテコ入れとして勇者か魔王を大量に介入させますので。これは導入試験と言う事で」

「・・・サラっと酷い事言いますね」

「まぁ、その分優遇していますしお許し下さい」

「何か解らない事が有ればお答えします」


「スキルの上昇具合が良く解らないのですが、時折『何故ここで!』ってタイミングで上がるんですが。」

「より多くの経験です、毒耐耐性1を覚えた、だから毒草の汁を飲み続けた、けどすでに1は覚えてるから、2に上げるにはその分必要経験値が必要だった。とお考えください。高レベルなのに最初の町周辺でレベル上げするのと同じです、より多くの経験を積んで下さい。ちなみに補正が付かなくても、毒の致死量は少しずつ伸びてるので、補正が無くてもそれなりに毒に強くなってるので、無駄とは言えません」

「やけに説明が地球寄りですね、解りやすい例えなので良いですけど」

「たいへん楽しませていただきました、○ラ○○シリーズ」

「あぁ・・・はい・・・俺は3が好きですね」

「所で貴方はビアン」「やめろ戦争になる!」

「わしゃフロー」「あーーーー」

危ない危ない。


「とりあえずスキルに関しては経験を積めって事でよろしいですか?」

「そう思って頂いて結構です」

「まだ回復魔法とか覚えないのですが」

「コツだけ教えておきます、魔力で失った肉体を補填する感じでイメージすれば出来ると思います、筋肉や腱や骨を想像すればさらに効率良く治るでしょう。難しい事は考えなくても平気です、ある程度になれば他の筋肉繊維がカバーしますし骨も有る程度になればどちらも自己再生しますので」

「まぁ骨とか折れたらくっつけて、動かないように固定するのが早く癒着するのと同じですか?」

「そんな感じです」

「早速試してみます」

「死なない程度にしてください・・・後面白い人生を期待してますよ」

おいゲス紳士、何を言ってやがる。

「話し終わったー?」

こいつはこいつで・・・


「では意識を戻しますね」

「あと一つ有ります、魔力を増やすのはどうすれば?」

「使えば使っただけ増えますよ、1日1回でも使えば増えます、多ければ多いほど増えます。ですのでさり気なく魔法を日々使ってれば徐々に増えていきます」

「そうだったんですね、解りました少しでも良いので毎日使う事にします」

「ちょっとまってワシからも少し有るんじゃよ」

露骨に嫌な顔をしてみる。


「一応ワシからの口添えでお主は優遇されて居るが、けして増長せず驕らず過ごせ、そうすれば少し良い方向に転ぶようこいつに口添えしておく。けして怠慢にならぬように」

なんか、威厳が有る時と無い時の差が激しいけど、一応気遣ってくれてるんだな、こりゃ感謝しないとな。あと隣に居るのに本人に聞こえる様に言うなよな、微妙にアイコンタクト送ってるし。

「解りました心がけます」

「うむ、ワシからは以上じゃ、所で、スズランちゃんとはいつ頃まぐわうんじゃ?」

前言撤回・・・この糞爺め・・・

「カーム君大丈夫です。そういう所は記録に残しませんし、私も極力席をはずします。神に誓います」

「神様ジョークって奴ですか?」

「そんな所です」と言いながら微笑んでる。地球の神は笑い転げてる。これだけがやりたかったんじゃないのか?

こいつ等、威厳の塊しかないような神よりは相手しやすいけどさ、なんか馬鹿らしくなってくる・・・


「戻しますね」と聞こえたと思ったら目が醒めた。

特に異常はないし変化も無い。

記憶も残ってる。

ただ物凄く気怠い。

早速俺は黒曜石のナイフを生成し、指に深めに切り傷を付ける。最初はなかなか踏ん切りがつかなかったがあまり痛くなかった、切れ味が良すぎるのが良かったらしい。


思ったより血が出たが、落ち着いて圧迫止血をし対処する。

『イメージ・傷口の止血・皮膚の癒着・発動』

数秒して、血が止まりさらに数秒して傷口が塞がった。「早速やってますよ」「どれどれ、本当じゃ」と言われてる可能性も高いが気にしないでおく、あの神々は忘れよう、早々出てこないだろう。


【回復魔法:1】を覚えました

脳内に声が響くが、良く聞くとこっちの神の声じゃないから良いや。と思いつつ両親に朝の挨拶をしにいく事にする。


神の意志により【魔力上昇:1】を覚えました「これはサービスですね」と凛とした声が聞こえた。

神様ありがとうございまします。

とりあえず面白い場面を故意に作ってみても良いかな?と思ってみた。

ステータスとか細かい設定とか付けちゃうと後でやらかしそうだから曖昧にしておくのが吉だと思ってます。


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作者が書いている別作品です。


おっさんがゲーム中に異世界に行く話です。
強化外骨格を体に纏い、ライオットシールドを装備し、銃で色々倒していく話です。


FPSで盾使いのおっさんが異世界に迷い込んだら(案)

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