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第08話 初めて獲物を取った時の事

細々と続けてます。


この間初めて返信を頂きました、とても嬉しかったです。

その中に有ったのですが、大まかに「菓子類や調味料の精製についてです」が完全に盲点でした。

「人族が召喚魔法で勇者を召喚してる噂」と言う設定だったので他の地球人が居るかもしれないから、そいつらが広めてるだろう。と言う事で蔑ろにしていました。

ですが今後は少しづつ簡単に再現できそうな物は出していきたいと思います。主人公が作るとは限りませんが。

「カーム、ちょっといいかな?」

「なんだい?」

「君の都合が良ければ今日でも森の件は大丈夫だ」

「本当か!じゃぁ飯食ったらあの場所で待ってるわ」


森で待っているとシンケンと尖った耳の人がやってきた。

「やぁ、待たせたね」

「それほど待ってないよ。初めまして、カームと言います、えぇっと・・・」

「シンケンの母アルクと言います、収穫の時は大変お世話になりました」

「初めましてアルクさん、あれは皆が楽ができればと思ってやったことですので」

「森の歩き方と獲物の取り方でしたね、武器は何をお使いに?」

「絶望的に弓が使えないのでこれです」

と言って手に持っていた石を、30m離れた木の丸印の所に当てる。

「投石ですか、飛距離的に難しいかもしれませんね。魔法では駄目なのですか?かなり上手いと息子から聞いていますが」

「とりあえず自分の限界を知っておかないと、いざと言う時に何も出来無いんじゃ話になりませんので。あと魔法は便利過ぎですので」

「そういう物なのですか? まぁ自分に制約を付けるのは悪い事じゃ有りません」

「まぁ獲物を見つけられないので頼らせてもらったんですけどね」と言いつつボーラとソマイを見せる。

「投擲具ですか・・・出来る限りの事はしましょう、息子に魔法のコツを教えてくれた友人ですからね」


「コツは足音を消す事、気配を消す事、風の流れを読む事、森の香りを読む事、大体はこの4つでどうにかなります。足音を消す事は後で覚えるとして、まずは気配を消す事から始めましょう。まずは呼吸を一定に保ちます、この時に呼吸音をなるべく出さないようにします。まずは我流でやってみてください」

「解りました」

サバゲの時を思い出せ、ゆっくり鼻から息を吸いゆっくりと鼻から吐く。もちろん我流だ、この方が自分で心臓の鼓動も聞こえるし一番動きが少なく感じたからだ。


【スキル:隠遁・1】を覚えました


を?こんなんで良いの?


「はい、大丈夫です、我流で初めてやったのにしては筋が良いです。このままでも問題無いと思いますが精進してください」

「ありがとうございます」

まぁギリースーツ着て、山の中で山狩りごっことかやってたからな、あの時は腰を踏まれて気が付かれたけど。


「次は風の流れを読む事です、風の流れを読めば森の香りを読む事もできます、これはすぐに身に付けられる物では無いのでコツを教えて、ある程度形になったら良しとします」

「解りました」

一応サバゲでも風は見えるんだよね、BB弾って軽いからすぐ流されるし


「この小川の奥に行きましょう、その方が森が深いです、この先に行った事は?」

「無いです、母にあまり森の深い所に行くなと言われてるので」

「そうですか、なら私が先行しますのでなるべく足音を消して、極力気配を消しながらついて来て下さい。私の後ろはシンケンですよ。カーム君は3番目です」

「はい」

「解りました」


すげぇ、普通に歩いてるように見えるのに足音がしないし、目の前に居るのに気配が薄く感じる。俺は普通に歩いてるけど、ゆっくり息をしてるから息が切れる、呼吸音が漏れる。アルクさんは本職だから当たり前だとして、シンケンもなかなかすごいな、足音がしない。これは本当に「練習だ!」ですね・・・白い死神さん。


俺の異変に気が付いたのか、アルクの歩くペースが少しゆっくりになる、それから10分ほど歩いたら、いきなりアルクが止まりゆっくり手を挙げた。多分止まれの合図だろう。


弓に矢を番えゆっくり引き絞り矢を放つ。

茂みの中に矢が入ったと思ったら、そこには兎が居たらしくしっかりと矢が当たっており兎は即死状態だった。


「と、言う訳でこんな感じです。やみくもに歩いてた様に思いますが、微かな風の流れで、風上の獣の臭いを嗅ぎ、風上の獲物に自分の臭いが行かないようにして、風下に向かいつつ風が無いのに、少し動いた茂みに当たりを付け射りました。あと足音を消すのはもう少し訓練が要りますね、呼吸はゆっくり移動すれば問題無いでしょう」

スナイパー訓練施設で、3時間かけて近づいてくるスナイパーを探す教官みたいな感じか。本当に練習有るのみだなこりゃ。


「ちょうどここは少し開けてるので、ここで寝転がって目を瞑ってください」

とりあえず言われた通りに動こう。

「風で木が動いてる音が聞こえますね? けどよく聞くと風が無い時にも木が動いてる音がします、その風に乗って獣臭もします。平たく言えばこういう事になりますが、どうこう説明できる事じゃ無いのです。

経験と勘です、耳を澄まし、嗅覚を研ぎ澄まし、感覚を剥き出しにして森と一体化する。そう心がける用にすれば、自然と獲物の居場所が解るようになります」


解らねぇ・・・アルクさんってなんとなくでやってる派? それともエルフ特有の何かが有るのか? と思いつつ「はい、もう良いですよ」と言われたので立ち上がる。時間短くないか? コツだけ後は慣れろ派ですか?


「解りました、今教えてもらった事をなんとなく心がけてみます。あと、アレもそうですよね?」と言いながら、少し動いてる茂みを指差す。よく見ると兎の耳が少し見えている。


「えぇそうですね。狩ってみますか?自信が無いなら私が頂きますが」

「挑戦してみます、やってみない事には始まりませんから。けど外れた時の事を考えて矢は番えていて下さい」


手頃なピンポン玉大の石を2個持ち

「目視35歩、風・左0.5、って所かな?」。この距離でこの重量なら流れないだろう。


深呼吸を1度して息を吸い、止める。

そのまま集中し投げる、1秒後に2投目を即投げる。

1投目が胴に当たり慌てて逃げ出そうとする所に、2投目が後ろ足に当たり、逃げられなくなった所を捕まえる事が出来た。


「良くできました、風の読みも荒削りですが大丈夫そうです、後は獲物を見つける事に重点を置けばどうにかなりそうですね。後でシンケンから獣の足跡を追う方法を習ってください。あの子にも経験させないといけないので」と。投石を外した時の為に引き絞ってた弓を緩め矢を矢筒に戻す。

「私も『一人では森の奥に入るな』と言いつけて有るのでカーム君となら良いでしょう。よろしくお願いします」

「はい、よろしくお願いします」

「よろしくな、カーム」

と言いつつ微妙な表情をしている、まだ自信が無いのだろうか?


【スキル・投擲:2】を覚えました


あれだけ投げても上がらなかったのに獣を狩ったら上がった、何かしら法則でもあるのか?まぁ上がったならいいや。



「血抜きをしたいので刃物を貸してください、まだ刃物を持っていなくて」

「血抜きは早い方が良いですが、森から離れてからにしましょう、血の臭いで魔物が寄って来る可能性も有りますので。

極力危険は避けましょう、大型の獣だとその分時間もかかりますので、なるべく安全な場所でするように心がけてください」

「解りました、鮮度より安全ですね。ありがとうございます」


今日の所はこれで森を出て村の近くで血抜きをしてから帰宅した。


「母さん、夕食のおかずが増えたよ」

「あら、道具も無いのに良く獲れたわね。すごいじゃない」

「石投げて当てたんだよ」

「んー?すごいのかしら?基準が良く解らないわね」

「知り合いに弓を射らせてもらったけど絶望的に下手だったから」

「なら石の方がいいわねー」

前世基準だったけど嘘は言って無い。


そして夕食の塩のスープの中に肉が入り、塩をすり込んで炙った肉が増えた、香辛料とか欲しいです、母さん。



さて・・・自分で決めたルールを達成したから近代兵器っぽい魔法を考えてみよう。

やっぱり銃だよな、銃本体は無理でも弾頭くらいどうにかなるか?

候補を挙げてみよう。


1.土魔法で石で弾頭を作って飛ばす

2.土魔法で砂を出して砂鉄で形成して飛ばす

3.土魔法で鉱石を出して飛ばす


こんなもんか、じゃぁまず1からだ、

『イメージ・細長い楕円形の石・高速回転・速度800m/秒・着弾点、視点中央の延長線上の障害物、500m先で自然消滅・発動』詳しい事は思い出せないから適当だ適当!あと外した時飛びっぱなしだと怖いから制約を付ける。


眉間の先50cm位に弾頭が形成され飛んでいく火薬を使ってないから発砲音はしないがソニックブームの音が『キュン』と聞こえた。目標にしてた50m先の木に当たり穴が開く、大体想像通りだったので満足だ。後は距離が延びた時の弾頭の落ち方と風の影響か。


次は2だ

これは結果を見なくてもなんとなく解る、フランジブル弾だ。柔らかい物には貫入するけど堅い物に当たったら粉砕。

これはさっきの応用で細長い『楕円形の形に細かい適当な鉱石を固める』だ。


次は3

折角だからアレをやってみたい。エメラルド○○○ッ○ュ。エメラルドはモース硬度も8有るから弾としては堅過ぎて、柔らかい物は突き抜けて威力が期待できないかもしれない。

なら同じ緑で少し柔らかい硬度4程度のマラカイトを使おう、当たったら潰れて威力が期待できるかもしれない。やるならショットガン風だ。

ショットガンは小さな球状の物を、沢山飛ばす為の銃だ。

これもほぼ応用『10mmの球状のマラカイトを10個を速度400m/秒で直径3cmで纏めて射出』これは危ないから100m先で自然消滅。


『メギィ』ってな感じで、木に無理やりめり込む感じの音が聞こえ穴が開いて、木屑が散乱している。成功と言えば成功だけどなんか違う感じがする・・・やれやれだぜ・・・

あと発動の前に掛け声も出しておこう。


【スキル・属性攻撃・土:2】を覚えました


スキルレベルの上がる基準が本当に解らない・・・


まぁ後は森の歩き方でも言われた通り「考えるな、感じろ!」で行ってみよう。自分ルールも解禁したし熊位なら平気だと思いたい。


あー、そろそろ冬か・・・

銃っぽい魔法で一気に雰囲気が台無しになりましたね、申し訳ありません。



モース硬度とは。

主に鉱石類に対する硬さの尺度です。

例を挙げると

ダイアモンドが10で、滑石が1、鉄が4、琥珀が2といった感じです。

爪で傷がつくとか、硬貨で傷が付くとか10で9を傷つけられる。9で8を傷つけられる、といった感じで結構曖昧です。

ちなみに5だとナイフでなんとか傷が付き、6だとナイフでは傷を付ける事が出来ず刃が痛む。だそうです。

木工用の釘が4.5なのでマラカイトは弾として使用するのには丁度良いかと思います。


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作者が書いている別作品です。


おっさんがゲーム中に異世界に行く話です。
強化外骨格を体に纏い、ライオットシールドを装備し、銃で色々倒していく話です。


FPSで盾使いのおっさんが異世界に迷い込んだら(案)

― 新着の感想 ―
[良い点] 水が出せる(消えない)なら鉱石召喚なんじゃ。。。(おおがねもちだぜー)  距離で消失を追加するのはセンスあるなって思った。 [一言] 改訂があるにせよプロット無し(少なめ)で長いの書ける…
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