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1.人間はずれ

僕の母は普通じゃない。

常識ハズレだ。

ありえないと思う。

怖いとか非常識とか育児放棄とかそういうのじゃない。




人間じゃない。






月曜日の朝、僕は勘違いして寝坊してしまった。今日が日曜日だと思ってたんだ。

父さんが呆れた表情で、急ぎ支度をする僕を見ている。

「小学校六年生にもなって、自分で起きれないのか〜?」

「違う、間違えたんだよ」「何にせよ、恥ずかしいぞ〜」

僕はパンを目茶苦茶に頬張りながら髪をとかす。

あと10分。災難だ。



―あ、紹介遅れました、僕は守藤和。『のどか』と読む。

小学六年生で、自分で言うのも難だけど成績は学年トップ。

運動はそこそこ。そんな感じ。



―僕はもうパニック状態、遅刻したら・・・なんてマイナスな事を考えながら着替えをする。

「父さん、ランドセル投げてよこして!」

焦る僕、ランドセルには悪いけど、許してくれ。

「んー」父さんは両手で柔らかくランドセルをなげた。

休みだからって、余裕だね。

僕は靴をスリッパ履きにして、玄関を飛び出した。

学校までそんなに無いからまだいいけど・・・・

ランドセルがとても邪魔だ。重いしでかいし、遅刻寸前生徒にはちと辛い。


息を切らし走る僕。

漫画みたいに、家の塀とか電信柱とかが線になって見える。



すると、一瞬黒い影が空を飛んだ気がした。

烏かな。

家の屋根に立っている・・・黒い影。


ひ、人!?


その影はビュンビュンと屋根と屋根を飛び、こっちに向かってくる。

嫌な予感もするが。

通行人は皆、忍者みたいな影を見てア然としている。遅刻寸前生徒も足を止めている。




その影は、僕の前に降りた。




・・・・



「体操着忘れたでしょ!」




体操着袋を左手に、母さんが目の前に立っている。


「あ、うん・・・ありがとう」


俯いて頷く僕。

周りの人は呆然としている。僕は何だかものすご〜く恥ずかしくなった。

さらに母さんは追い打ちをかけるように言う。


「遅刻しちゃうよ、背中にのる?」


「結構!」



僕は母さんを振り切って疾走した。


「忍者!ママ、忍者!」

小さい子供が叫んでいる。


「そう、忍者よ〜忍者!」


母さんのデカイ声が後ろで響く。



これだから嫌なんだ。

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