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深夜の鴉

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「……行くか」

すぐ隣でレゼンとシャルムがくっついて寝ている天幕の中で、フラムはこっそりと着替えを済ませて外に出る

「ナベリウス!」

野営から少し離れた所でフラムは自らの契約悪魔の名を呼んだ

「なんだ?深夜に呼び出すなんて珍しいな」

「ん、ちょっと気になる子がいてね。少し話してみようかと」

頭の上にとまった鴉を手のひらに載せてフラムは答える

「儂を移動手段がわりに使うな、仮にも儂は高位の悪魔なんだぞ」

「はいはい、じゃああの丘が一望できる高さまでとりあえずお願い」

「了解した」

鴉は大きくなると、その脚でフラムの肩を掴んで羽ばたいた

「それでその気になるという者は、どのようなのだ?」

「それは見れば分かるよ、じゃああの中腹にある周りより少し小さい天幕にいってくれる?」

「あの青と白のだな、任せろ。誰にも気づかれないように運んでやる」

探知魔法で目的の人物を見つけ、その人物のいる天幕に向かうよう鴉に伝える

「所で、お前が興味を持つような者とはどの様な者なのだ?」

「見たところは俺と同じか少し下くらいだが、魔法の才能は俺やレゼンを余裕で超えている。それに憑き者だ」

「ほう、それは儂も興味が湧いてきた。では、行ってこい」

「あぁ、良い営業にしてくる」

フラムは鴉から降り、天幕の前に架けられた鐘を小さく鳴らした


 

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