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馬車の中で・アイス&レイン

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「よい、しょっと」

アイスが足を大きく上げて馬車に乗り込む

「相変わらず高いね、この馬車の床。せめて乗りやすいようにはしてよ」

「そうか?ま、普段はウチしか乗らんからこれで困らんからな」

「それにしても帽子、ずっと被りっぱなしだったけどいいの?」

「外でコイツを外すのはあんまり好ましくないから」

そういってレインは帽子をとって膝に置く

「レイ姉、本当は女だからね」

「あんま言うなよ、これ知ってんの屋敷の一部の人間と親戚中くらいだからな。しかも囚人とか看守に見られると噂になりかねない」

「わかってる、でも師匠怪しんでましたよ、ラプラスさんも」

アイスは中性的な顔を現したレインに告げる

「マジかよ、今のとこバレたことゼロなのに」

「師匠はそういう目は肥えてるからねぇ、だらしないけど」

アイスは移って行く街の景色を眺める

「そうか、だがあれの実力は本物だろ。ウチも見てたからわかる、悪魔の完全憑依に耐える体にあの魔気()の量、修羅場をとんでもない量潜ってなきゃあんなのにはならない」

「それはそう。師匠は炎古龍を一人で、しかも憑依なしで傷も一つもなく倒した。それにあの完全憑依まで、僕も詳しいことをは知らないけど噂だと何百年も生きてるとか」

「いやそれはないだろ、見た感じ絶対に人間だしエルフとかドワーフの血が入ってる訳でもないだろうし」

「確かに、謎ですね」

「まぁ、人間そんな物だろ。私だって世間や宮廷じゃ男として通ってんだから、人間には幾つか隠し事があるもんだよ、しかも墓まで持ってく位大きいのがな」

「そんなもなかなぁ」

「そんなもんだよ。あと、アイス」

「なんですか」

レインがアイスを自分の方に向かせると急にハグをする

「ぎゅ〜〜〜」

「ちょ、ちょっと、急に何?こんなことして!?」

アイスは急なことに戸惑う

「良いでしょ、偶には、ウチのは両親(どっちも)南方の領地に居るから滅多に会えない、久しぶりに家族同然の可愛い従弟(おとうと)に会えたんだからこのくらい」

「レイ姉、外には強く見せるけどほんとは昔から寂しいの嫌いだからね」

「うん、嫌い。しかも最近ストレス溜まってたから尚更ね」


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