金貨
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「ただいまです」
アイスが観客席のアメリアの元に帰ってきた
「おかえり、で、聞きたいことがあるんだけど」
アメリアはアイスを座らせて聞く
「ベルゼブブが憑いてるよね、アイス」
「なんでわかるんですか、外見変わらない筈なのに」
アイスがビクッとして聞き返した
「だってアイスにあんな動きができるわけ無いし、しかも使ってた魔法も今じゃ滅多に見れない古代魔法、おまけに目が黒くなってた」
アイスのおでこに指を押し当てながらアメリアは理由を語った
「えっ、僕の目さっき黒かったんですか」
アイスが目をこすって言う
「さっきじゃなくて今も、ベルゼブブが憑いてる間はそのままだね」
「そうなんですか、それで、あの・・・」
アイスが気になった様に聞く
「なに?」
「ご褒美って・・」
「当然ないよ、全部ベルゼブブがやったんだから」
アメリアはキッパリと言い放つ
「ですよね、やっぱし」
「だけどね、私も何も無く人が戦ってるのを見るのはつまらないからね」
そういうとアメリアは陰に隠していた二つのポップコーンを持ち上げて片方をアイスに差し出した
「良いんですか、食べても」
「いいよ、食べて次はアイスが全力で戦れるようにしな」
「はい!」
アイスはポップコーンを抱えて口に放り込む
「美味しいですね、それにしてもやけに気分がよさそうで羽振りがいいのはどういうことですか」
「ん、これ」
アメリアはアイスの前に膨らんだ麻袋を差し出す
「これって何・・って重!何入ってるんですか」
「見てみな、すごいよ」
ニヤッとしたアメリアを横目にアイスが袋の口を緩めた
「うわこれ、中身全部金貨ですか、しかもこれ何枚あるんですか」
「ざっと80枚、いやぁ全員纏めてベルゼブブが終わらせたからねぇ、アイスが全員倒すやつ以外の賭け券が全部負け判定になったから倍率が五倍から八十倍に跳ね上がったからね、ウハウハだよ」
アメリアが袋を上下に振ってジャラジャラ鳴らす
「すごい、こんなにあったら遊んでも大分余りますよ」
「でしょう、明日は祝勝に一杯かなぁ」
2人がニヤニヤして話しているとアメリアの頭が叩かれた
「いっつ、何だようさ晴らしなら他で・・・」
アメリアが振り向くとそこには長身の女が居た
「・・・ラプラス?何でここに居るの、というか何で叩いた?」
「休暇だ、賭け負けて気分が悪ィ、そうだ火くれ煙草吸いたいからな」
ラプラスは一服をして落ち着くとアメリアの隣に座った
「チッ、おい、お前いつ出る?」
ラプラスがアメリアに聞いた
「次の奴、骨のある奴が一人は居そうだから少しは楽しめる」
「そうか、ならお前と戦るのは最後だな」
「ラプラス・・・出るの?」
アメリアが不安そうに聞く
「あぁ、久々にお前と本気でドンパチできるのは嬉しい」
「私まだ一回も今日戦ってないから本選出れるかわからないよ
「出れるだろ、謙遜すんな」
ラプラスは紫煙を吐いてアメリアを小突いた
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