召喚命令
間違いがあったら指摘をお願いします
「面倒くさいなあ」
「だけどすっぽかすとヤバいからなあ」
試験の翌日の昼間、宿屋
「アメリア、下に来な」
「どうしたの婆さん、血相変えて」
「とりあえず下の応接室に来な」
「わかったよ婆さん」
アメリアが一階の応接室に入る
「よう」
「ラプラスじゃん、何の用?」
「すまんが婆さん外に出てくれ」
「あいよ」
バタン
「とりあずこれ読んで」
「はいよ」
ラプラスは懐から手紙を取り出す
聖魔導師アメリア殿
今回の新月級魔導師試験にて貴殿の弟子であるブラウン氏が合格したが試験官のアイス氏への評価が異常であるためアイス氏の師匠である貴殿の話を聞きたく思う
魔法統制府名誉総裁 ホルス・フォン・ウラデル・ホーエンライヒ王
「これマジのやつ?」
「そうだぞ」
「行かなくてもいい?」
「帝族の依頼という命令だ、諦めろ」
「いつ行けばいいの?」
「明日の10時に統制府だ」
「しょうがない、わかったよ」
試験から2日、魔法統制府副総裁執務室
「おはよー」
「うす」
「反応薄くない、せっかく時間ぴったりに来たのに」
「普通なんだよ、世間では」
「はいはい」
「じゃあ行こうか」
「というか本当に帝族きてんの?」
「本当だよ、いっぱい来た護衛の待合室を確保するの大変だったよ」
「そうなんだ、どれくらいで終わるの?これ」
「2時間くらい」
「じゃあアイスは大丈夫か」
「どっかに放ってきたのかよ」
「なにか問題ある?」
「はぁ、まあいいや」
ギィィ
重厚な扉を開くと楕円形の大きなテーブルがあり、そこにはいかにも偉そうな人たちが座っていた
「私どこに座ればいいの?」
「一番手前のとこ」
アメリアは手前に座る
「聞こう」
一番奥に座っているホーエンライヒ王が話す
「なぜ貴殿の弟子は魔法の修練を始め一月で4年修練を重ねた魔導師以上の技量があるのか?」
アメリアは即答する
「才能です、魔法はイメージの世界であり想像力の才能に依存する部分も多くある、アイスはその才能が
ずば抜けて高い、そういうことです」
「そうか、貴殿は帝国の魔導師育成政策を知っているか」
「いいえまったく知りません」
「昨今の帝国では魔導師が少なく魔法の研究者も過去最低の人数だ、そこで偉大なる皇帝陛下は才能ある優秀な魔導師を支援する政策を打ち出した」
「そうなんですね」
「そこでだ、貴殿の弟子のブラウン氏に支援金の授与と魔法の修練のための留学をさせたい」
「はぁ」
「留学といっても国内外を自由に旅して魔法の修練を積むのだ、そこでブラウン氏はまだ幼いので留学の同行員を貴殿にしてもらいたい、もちろんこれはブラウン氏の意志次第だがな」
「そうですか」
「これは詳細の書かれた書簡だ、これをブラウン氏に渡し一月以内に返事をもらってきてくれ」
「わかりました」
「うむ、では下がれ良い返事を期待しているぞ」
ギギィ
「どうすんの、それ」
ラプラスは聞く
「うーん帰ったらアイスに聞いてみるよ」
「そうか、ああそういえばアイスの身元がわかったぞ」
「何処の子だった?」
「お前の住んでるブラウン大公領の大公の三男坊だ」
「え゙、それって私だいじょうぶなの?」
「大丈夫だ、こっちから大公に話を付けておいた、だが一回は挨拶に行っとけよ」
「うん、いざという時の後ろ盾にもなるしね」
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