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この異世界は悪意しかない!  作者: 浅見青松
第4章 ディーカイト・カゲ国編
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「クックル王からの伝達を承りました」


トリ族サントーリオがヨキたちの元へやって来たのはその日の夕刻であった。


「本日、ドラゴン族の使者が王宮に来訪。降伏するよう要請してきたとのこと」


「降伏?」


「ムシ族を既に制圧済み。次は我が国に侵略予定。降伏を受諾せねば侵略を開始する、と」


「ほう、宣戦布告するとは、なかなか礼儀正しいことだ。悪意がある割には」


「ドラゴン族はそもそも紳士的な種族ですからな。戦闘力の高さを誇りにしておりますし、そういった自負のせいですかな」


サントーリオは羽根の中に資料をしまった。


「どうしますか、ヨキ様?」


ヨキは即答した。


「もちろん迎撃する」


「ですな」とサントーリオも即決だった。


「前情報を頼む」


サントーリオはひとつ咳払いしてから語り出した。


「では僭越(せんえつ)ながらわたくしがお教え致しましょう。

ドラゴン族は、全身が(うろこ)に覆われ、尻尾が長いです。緑色か黄土色で角が生えている者もおります」


「……身体的特徴はいいんだよ。能力とか」


「能力ですか。そうですね、空を飛び、火を吐きます」


「そうそう、そういうの。なるほど厄介そうだな」


「まぁ、わたしどもも飛べますけどね」


「競わなくていいんだよ」


「あと、身長は我々より同じか、もしくは小さい者が多いです」


「そうなのか? 大きいイメージだけど」


「大きい者もいます。我が国の王宮は覚えてますか?」


「ああ、王宮だけに結構広かったな」


「はい、あの王宮ほどの者がいます」


「デカッ!」


「失礼、ちょっと盛りました。でもそれくらい大きい者がいます。それがドラゴン族の(おさ)イデヨです」


「そんなんに火吹かれたら、ひとたまりもないな」


「元々は温和な性格でしたがね、今はどうなっているやら。ただ昔から酒癖が悪いようで」


「酒癖が悪い?」


「大酒飲みで、常に(とぐろ)を巻いております」


「ヘビみたいじゃないか」


「ただ大きい分、善意の力を当てるのは容易(たやす)いかもしれません。長の所まで辿(たど)り着くのが大変ですが」




トンディーク国の参謀室に主要メンバーが召集された。

各種族の代表たちが円卓に座り、会議が開かれている。


これからまた熾烈(しれつ)な戦いが待っている。


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