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この異世界は悪意しかない!  作者: 浅見青松
第3章 ミャーザ・ワッケンジー国編
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「危ミャい!」


ノモンがヨキとカナに追突する直前、ミャーサと他のネコ族が2人に飛び掛かり、ノモンの突進から逃れさせた。ノモンはそのまま爆進し、木を()ぎ倒してようやく止まった。


倒れ込んだヨキとカナは助けてくれたミャーサ達に起こされた。


「ありがとう、ミャーサ」


「ギリギリセーフだったミャ」


ヨキはバキバキに折られた木の幹を眺めながら身震いした。


「とんでもないな……、ラグビー部か、あいつは!」


あんなタックルを受けたらひとたまりもない。

トラ(じま)がラガーシャツに見える。


「ケージ! いるか?」


ケージは溝の中からひょっこり顔を出した。

しかしケージは溝から出ようとせず、顔をすぐさま引っ込めた。

ヨキは声が届かなかったのかと思い、ケージの元へ駆け寄った。


「ケージ! 魔法を……」


「しーっ!」


人差し指を立てて唇に当てるケージ。


「どうしたんだ?」


「バレる!」


「は?」


「わたしがここにいるのバレるでしょぉ!」


「いや、助けて欲しいんだよ」


「ダメ! バレちゃう!」


「隠れてたって仕方ないだろ?」


ケージは手でバツ印を出した。


「ダメ! ビョウブにバレちゃう」


「ビョウブのこと知ってるのか?」


「そりゃ、知ってるよ。だってビョウブは仲間だったんだもん」


「仲間?」


「まぁ、ね」


ヨキは眉をひそめた。


「思い出したのか、以前のこと?」


ケージは困惑して目を反らした。


「えっ、…………うん、そう……ね」


ケージは以前のことを覚えていないとヨキには言っていた。だからこそヨキもケージをあまり詮索しなかった。


「…………忘れてなかったんだな?」


ケージは口を(とが)らせた。


「だってぇ、根掘り葉掘り聞いてこられると困るんだもん。わたしもトンディーク国を悪意まみれにしたわけだしぃ」


「それは誰も責めはしないよ」


「それでもこれがゲームだなんて言ったら怒るでしょ?」


「ゲーム?」


ケージは躊躇(ためら)っていたが、開き直ってヨキに答えた。


「…………これはゲームなの。9人の人間が国を支配して、互いの国を侵略し合う国取りゲームなの」




面白いと思った方、続きが気になる方は、

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