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「危ミャい!」
ノモンがヨキとカナに追突する直前、ミャーサと他のネコ族が2人に飛び掛かり、ノモンの突進から逃れさせた。ノモンはそのまま爆進し、木を薙ぎ倒してようやく止まった。
倒れ込んだヨキとカナは助けてくれたミャーサ達に起こされた。
「ありがとう、ミャーサ」
「ギリギリセーフだったミャ」
ヨキはバキバキに折られた木の幹を眺めながら身震いした。
「とんでもないな……、ラグビー部か、あいつは!」
あんなタックルを受けたらひとたまりもない。
トラ縞がラガーシャツに見える。
「ケージ! いるか?」
ケージは溝の中からひょっこり顔を出した。
しかしケージは溝から出ようとせず、顔をすぐさま引っ込めた。
ヨキは声が届かなかったのかと思い、ケージの元へ駆け寄った。
「ケージ! 魔法を……」
「しーっ!」
人差し指を立てて唇に当てるケージ。
「どうしたんだ?」
「バレる!」
「は?」
「わたしがここにいるのバレるでしょぉ!」
「いや、助けて欲しいんだよ」
「ダメ! バレちゃう!」
「隠れてたって仕方ないだろ?」
ケージは手でバツ印を出した。
「ダメ! ビョウブにバレちゃう」
「ビョウブのこと知ってるのか?」
「そりゃ、知ってるよ。だってビョウブは仲間だったんだもん」
「仲間?」
「まぁ、ね」
ヨキは眉をひそめた。
「思い出したのか、以前のこと?」
ケージは困惑して目を反らした。
「えっ、…………うん、そう……ね」
ケージは以前のことを覚えていないとヨキには言っていた。だからこそヨキもケージをあまり詮索しなかった。
「…………忘れてなかったんだな?」
ケージは口を尖らせた。
「だってぇ、根掘り葉掘り聞いてこられると困るんだもん。わたしもトンディーク国を悪意まみれにしたわけだしぃ」
「それは誰も責めはしないよ」
「それでもこれがゲームだなんて言ったら怒るでしょ?」
「ゲーム?」
ケージは躊躇っていたが、開き直ってヨキに答えた。
「…………これはゲームなの。9人の人間が国を支配して、互いの国を侵略し合う国取りゲームなの」
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