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翌朝、南東にヨキ、カナ、ブヒゾウ、ブヒタロウ、サントーリオが集まっていた。
「もう少しトリ族を増やして上空から侵入したほうがいいのでは?」
参謀会議でもそんな案が出たが、クジラの骨を回収するという目的がある以上、陸路のほうがいいとヨキは考えていた。
荷車を牽き、出来るだけ多くの骨をトンディーク国に持って帰らねばならないからだ。
「ところでミャーサはどうした?」
水先案内人役であるはずのミャーサが約束の時間になっても来ない。
「行方不明です」
「は?」
「ネコ族は気まぐれですので」
ヨキはため息をついた。
「ネコだなぁ……」
習性と言っていいのだろうか。他の種族の者はまるで気にしていない様子だ。
「そういう性格と分かっていたなら、どっか行かないように拘束しておけばよかったのに」
「そんなことしたら手当たり次第に引っ掻かれてしまいます」
「……ネコだなぁ」
「今朝は寒いですし、どこか暖かい所で日向ぼっこしてるかもしれません」
「…………とことんネコだなぁ」
そしてもう1人姿が見えない。
「ケージは?」
ブヒゾウが説明に入る。
「それが、寝返りを打った際にイワンニコフで腰を強打したらしく、歩くのもままならないとか」
「なんだ、その理由は! ヒールで治せるだろ」
「治したんですが、腰がズレてしまったそうで、魔法の壁で腰を固定している最中だそうです」
「コルセットみたいだな……」
「遅れて来るとは言っておりました」
ヨキは再びため息をついた。
「……前途多難だな」




