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王宮に設けられた参謀室で、ヨキ達は会議を開いていた。元々は単なる会議室で、主にサントーリオがラジオ出演の打ち合わせに使っている。
クックル王の見守る中、トリトリオ三兄弟、ヨキ達4人、それにネコ族ミャーサが集まっている。
「で、あとの2本は誰が持つんでげすか?」
ブヒタロウは善意の剣について尋ねた。
「そうだな、サントーリオと、そのネコ族の少女ミャーサが妥当だろう」
「えーっ、オイラも欲しいでがす!」
ブヒタロウは駄々をこねた。
「お前は魔法が使えるだろ?」
「でも火をつけたり、氷作ったりしか出来ないでげす」
「他には?」
「熱いスープをエアロで冷まして……」
「食に関するものばかりだな……」
「あとサンダーをケージ様の肩に使ったでげす」
「肩凝り治療かよ!」
「ヨキ様ぁ! オイラも欲しい!」とブヒタロウはしつこくごねる。
「魔法使いは上級職だ。貴重な人材だぞ」
ヨキはピシッとブヒタロウにキラーワードをぶつけた。
「貴重……」
ブヒタロウはヨキの言葉をまともに受け止め、その余韻に酔いしれた。
「……なるほど、つまりオイラは重要人物と?」
「まぁ、そうだな」
ブヒタロウは凛々しい顔になった。
「ヨキ様、オイラ、剣はいりませんです」
「分かってくれたか」
「はい、つまり剣士は上級のオイラの露払いってことでがすな。ふっふっ、ブヒゾウ、オイラをしっかり守るでがすよ」
「調子に乗るな!」
ブヒゾウはブヒタロウの頭を叩いた。
「いてっ」
サントーリオはクルック王に尋ねた。
「わたしは遠征に参加してよろしいのでしょうか?」
クルックはあっさり頷いた。
「いいよ」
サントリーオ(次男)は兄の隣で翼を羽ばたかせた。
「わたくし達がクックル様をお守りするので兄さんは気にせず行ってください」
サントリオー(三男)も逆側から翼を広げる。
「大丈夫です、兄さんがいなくても」
サントーリオは3人があっけなく了承したことに不満げだった。
「なんだ、みんなして! まるでわたしが目の上の鶏冠みたいではないか」
「『たんこぶ』や! ……って、そんなことは言っておりません。遠征を任せられるのは兄さんだけということです」
「…………そ、そうか。そこまで言うならわたくしが行くべきだな。いや、わたくしもそう思っていたのだよ。まったく重要任務ばかりで鶏ガラみたいに痩せてしまうよ。くわっくわっ」
煽てやすい者ばかりのようだ。
参謀と言ってもそんな詳細な作戦を企てるわけではなく、ミャーサの話を聞き、国の現状を知ることから始まる。
「ミャーザ・ワッケンジーは国土の1/3が海に面しているミャ。海沿いを探せばきっとクジラの骨なんてゴロゴロミャーゴ落ちてるミャ」
ミャーサは顔を手で擦りながら皆に伝えた。
ここトンディーク国の南東に隣接するネコ族の国、その地へ旅立つ士気が高まった。
「よし、では明日の朝、都の南東に集合だ」
「おー!」




