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都へ向かう途中で、感染したトリ族たちを見つけてはヨキの力で悪意を祓っていった。
滑空しながらヨキはカナに近づき、そのまま地上付近まで高度を下げて魔法を放つ。
向こうから攻めてきたら好都合で、魔法が当てやすい。
トリ族たちは正気に戻り、トリトリオ三兄弟の説明のもと仲間としてヨキ達に追随した。
都付近に到達する頃には100人ほどのトリ族が新たに仲間として加わり、ヨキ達は既に大所帯を成していた。
100人以上の群れが一斉に空を飛び、羽音が空を覆い、地上に大きな影を走らせた。
「よし、これだけいればしばらく時間は稼げるだろう。電波塔へ向かうぞ」
ヨキの掛け声と共に、一行は都の西へと矢の如く飛んでいった。
都に近づくにつれ、地上には紫の者たちの密度が濃くなった。家屋の屋根は見えるが、道は蠢く紫に埋め尽くされ、元々紫色の土地なのではないかと思わせるほど禍々しい光景だった。
都とは名ばかりで、荒れた土地に夥しい人間が群がっている毒沼のようである。
それはトリ族だけではなく、ブタ族やネコ族などの他種族も混ざっている。
「彼らは放送で治らないかもしれないが、とりあえずトリ族優先で行こう」
滑空している先に聳える電波塔が見えてきた。
「あれか?」
「はい、あの下に放送施設がございます」
100人を超すトリ族の群れが塔に突き刺さる勢いで近づいてゆく。
小高い丘に塔が設けられ、その脇に小さな放送施設があった。木の枝を編んだような丸型の外壁の上にアンテナが見える。さながら巨大な鳥の巣のようだ。
施設の周りもまた紫の者たちが徘徊し、入口付近にも座り込んで屯していた。
「カナ、行くぞ!」
ヨキが叫び、カナは親指を立てた。
「オッケー、任せて!」




