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第97話 【調査・1】


 解散後、グレンは転移でフローラの元へと向かった。


「フローラ。用意してほしい魔道具があるんだが」


「久しぶりに来て、最初に言う言葉がそれなの?」


 受付でフローラが居るか聞いたグレンは、フローラの部屋に入るなり道具の要求をすると、溜息を吐いたフローラにそう言われた。



「あっ……すまん。久しぶりだなフローラ」


 急に押し寄せた為に、少し残念そうな目を向けて溜息を吐かれてしまった俺は、そうフローラに挨拶をした。


「ええ、久しぶりね。色々と頑張ってる事は、ガリウスやルドガーから聞いているわ。それで、何の魔道具が必要なのかしら?」


「連絡用の通信魔道具だな」


「通信魔道具? グレンなら、魔法で何とかしそうなのに必要なの?」


「ああ、ちょっと色々とあってな。魔法でしようと思ったら出来るけど、魔力で位置がバレたりするからな、魔道具だったら魔力の位置がバレる事は無いだろ?」


「……また何か変な事に巻き込まれてるのね。まあ、あまり深くは聞かないわよ。でも、今から用意するのは難しいから二日後また来てくれるかしら?」


 俺の頼みにフローラはそう言い、俺は「助かる。ありがとな」とお礼の言葉を返した。

 それからフローラと少し話をした後、食材を買いに商業区へと向かい必要な物を購入してから家に帰宅した。

 そして帰宅した俺は、風呂場にてフレイナ達との作戦会議を行っていた。


「グレン~、これからどうするの~?」


「まあ、さっきの話し合いの通り俺達は王都の守りを務めるから、これまで通りの動きで良いとは思うな……フレイナはどう思う?」


「そうね。話し合いの結果、聖女と賢者が周辺国の調査に出向いてキャロルちゃんが国内の調査に向かったんなら、今まで通り私達は王都の守りをしていたら良いんじゃないかしら?」


 やっぱり、そう動くのが一番いいよな……。

 フレイナの言葉に俺は納得して、妖精達にこれからも王都の警備をお願いした。


「もし普通の悪人だったら、私達だけでも対処は出来るし、悪魔付だったとしてもこの子達なら時間稼ぎは出来るもの」


「悪魔に何て負けないよ~」


「グレンが来る前に倒しちゃうもんね!」


 フレイナの言葉に、妖精達はワイワイと騒ぎながらそう言った。

 まあ、実際こいつら個々の力が相当高いから、悪魔が来たとしても倒すまでにはいかないにしろ、時間稼ぎは出来るだろうな。


「まあ、何かあればすぐに報告してくれたらいいしな……今後は、より注意して動く事だな」


 そう話し合いを締めくくった俺は、風呂から上がり寝室に移動して眠りについた。



 帝国と悪魔が繋がってると分かったグレン達は、それぞれ別行動を取り始めて数日が経過した。

 その間、帝国からの接触は無く、王都内に敵らしき者は現れる事は無かった。

 聖女とマーリンは話し合いで話した通り、二手に分かれて周辺国の調査を行っている最中で、かなり調査に力を入れていると連絡がグレンに入っていた。

 更に、キャロルは国内のとある街でシャドースネークのアジトらしき建物を発見したと報告をグレン達にした。


「そのアジトらしき建物には、人の気配とかあったか?」


「そこまでは分かってないにゃ。ただ王都にあったシャドースネークのアジトと同じ感じで、街の中にアジトがあるかもと思って探してたら不自然な建物を見つけたにゃ。前まではそんな所を探してにゃかったから、分からなかったけど王都の前例があったにゃから、そう言うところも探してたら見つけたにゃ。にゃから、そこがアジトなのかはこれから調べるつもりにゃ」


「成程な……取り敢えず、ティアさんとマーリンも何かあったら連絡をください」


「分かったわ。こちらも調査に力を入れてるから、もし何かあったらすぐに連絡します」


 グレンの言葉に聖女はそう返す、マーリンも同じように言葉を返して通信用の魔道具を切った。

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