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第70話 【ホームパーティー・3】


 その後、キャロルから聞かされた内容の整理が追いつかないグレンは暫くの間、書斎で休む事にした。

 それから暫く経ち、パーティーの時間帯になった。

 続々と集まる参加者達、参加者はまずグレンの家の大きさに一度驚き、中に入ってその豪華さにまた驚いていた。



「ハハッ、あいつら同じ所で驚いているな」


 最初の方に会場入りしていたガリウスは、俺の横で入って来るクランメンバーを見て笑いながらそう言った。

 お前だって、最初は驚いていただろと俺が思っていると、一人の女性が俺達の方へと歩いて来た。


「グレン、久しぶりね」


「……お~、一瞬誰か分からなかったが、お前アリシアか?」


「ええ、そうよ。前に会ったのは2年前だったかしらね。元気してた?」


 近づいて来た女性の名前は、アリシア・ヴェルツァー。

 ヴェルツァー子爵家の三女で貴族だが、元々貴族としての生活が性に合わず学園を卒業してから冒険者として活躍している。

 アリシアとは一度だけ、一緒の依頼を受けた事があるがそれ以降は特に接点は無かった。


「それにしてもこの家、本当に豪華ね。私の実家よりも大きいんじゃないかしら?」


「いや、流石に本物の貴族の家には劣るだろ……よな?」


「いや、俺に振られても貴族の家はあまり行った事が無いからな、まあでも俺が行った事のある貴族の家よりかはこの家は確かに豪華だな」


 ガリウスの言葉にアリシアも乗っかり、俺の家は貴族の家よりも豪華だと判定されてしまった。

 実際、自分でも貴族の家よりか上だなという思いは確かにあった。


 それから、少し時間が経ち参加者達は無事に全員集まった。

 開会式みたいなものは無いが、一応集まってくれた人たちに挨拶はしておこうと、会場を見渡せる場所に移動した。

 折角皆楽しんでいる所だし、俺は簡単に挨拶を済ませて乾杯の音頭を取って、再び元の場所へと戻って来た。


「あんなグレンの姿、昔だったら想像出来なかったわ。本当に変わったのね」


「変わったというより、元に戻ったというのが正しいんだがな」


 その後、アリシア以外のメンバー達とも話しをしたり、一緒に飯を食べたりして楽しいパーティーとなった。

 今まで話した事のないメンバーとの会話はお互いの事を知れるいい機会となり、それだけでもパーティーを開いたのは良かったと思えた。

 またこれまで話した事のあったメンバーとも、より深く色々な話が出来、趣味だったり得意な事を聞くことが出来、今後のクラン活動に活かせそうだなと俺は思った。

 そうして、楽しいパーティーも終了の時間となり、参加してくれたメンバーを見送った俺は、フレイナ達と一緒に風呂に入る事にした。


「グレン、今日は本当に楽しんでたわね」


「実際に楽しかったからな、始める前まではやっぱり少し不安ではあったが、やってみてお互いの事を知って、俺の事を噂で判断してたメンバーとも和解できたし、本当に開催して良かったと俺は思うよ」


 そう俺が言うと、フレイナは笑みを浮かべて「本当に楽しかったのね」と優しそうに言った。

 その日、流石に酒も沢山飲んでいた俺は長風呂は止めて、眠さも限界に来ていた俺は風呂から上がって直ぐに眠りについた。



 そうして楽しいパーティーを終えた翌日、グレンはガリウスの元へと出向き正式にクランに入る手続きを行った。


「改めて、よろしくなグレン」


「ああ、こちらこそよろしくガリウス」


 正式にグレンが入団した事は、直ぐにメンバー達に告げられ酒が残って二日酔いの者達も「よろしく!」と笑顔で迎えてくれた。

 

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 人前に姿を表せない都合上フレイナの出番が少ないのがなぁ
[気になる点] とりあえず、そんなに大きい屋敷ならメイドを雇いましょう!
[一言] もうなんかエピローグっぽいですね。 全フラグも回収したしね。
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