第293話 【新婚旅行・3】
「お~い、生きてるかレオナード。どこにいるんだ」
魔法剣を放った後、グレンはレオナードが吹き飛ばされた方向へと行き、レオナードの名を呼んだ。
すると、レオナードは地面の中から「ここだ~」と声が聞こえ、グレンは魔法で地面を持ち上げた。
すると、地中深くに埋まっていたレオナードは口の中の土を吐き捨てながら出て来た。
「あ~、死ぬかと思ったぜ」
レオナードは全身から血を流し、ボロボロの状態ではあるが意識もはっきりとしていて平気そうな顔をしていた。
「上手く力を流したみたいだな、お前あのまま真正面から受けてたら死んでたぞ?」
「ああ、俺も最初は真正面から受けようと思ったんだが、体が勝手に反応した。馬鹿正直にあそこで無理に正面から受けてたら、俺は今頃あの世行きだったな……」
「好奇心はいいかも知れんが、それで死んだら元も子もないぞ? お前には国の奴等も居るんだからな」
そうグレンは説教をすると、丁度フレイナがやって来たのでグレンはレオナードを治療してやってれと頼んだ。
その後、治療されたレオナードを転移で獣人達の元へと送り届けた。
「ニア。折角の旅行なのに、一緒の時間を削ってしまって」
「ううん、大丈夫だよ。それにグレンの本気の姿もこの目で見れたからね。普段のグレンの顔も好きだけど、やっぱり本気の顔の凛々しいグレンの顔も好きだから見れて良かったよ」
「……いきなり、恥ずかしい事いうなよ」
グレンはニアからの言葉に顔を赤くして、周りを見ると笑みを浮かべてる獣人達に見られてる事に気付いてその場から転移で逃げる事にした。
それから、逃げたグレンはそのまま獣人国の海岸沿いの港町へと移動して来た。
「わ~、海広いね~」
「今の時期は遊べないけどな、また遊べる時期になったら来るか」
「うん! その時は、フローラさんとか皆も連れてきたいね」
「……そうだな、その時は他の奴等も一緒に連れてきて楽しむか」
グレンは内心では、また二人で来ようと思っていたがニアの言葉を聞いてそう返した。
それからグレン達は港町を散策しながら、美味しそうな匂いにつられてある食堂へと入った。
そこは新鮮な魚を取り扱っているお店で、この港町でもかなり人気のあるお店だった。
お昼前にも関わらず、かなり人が居てグレン達は人気の店だなと思いつつ、個室に案内してもらった。
「へ~、魚を生で食べる文化があるのか……これは知らなかったな」
「そうだね。新鮮な状態だから出来る食べ方だね。普通の焼き魚とかもあるけど、生の方ほ食べてみる?」
「……そうだな、折角だしそっちを食べてみるか」
グレン達は生で食べられると言うのに興味が湧き、生魚の料理とお湯が用意されてつれに付けて食べるという食べ方の料理を注文した。
数分後、グレン達が注文した料理が到着すると、店員さんに食べ方を教えて貰ったグレン達は同時に口に入れた。
「ッ! 美味い……」
「美味しい~」
初めての生魚料理を食べ、グレン達はその美味しさに驚き、更に食べ進めた。
もう一つ新しい食べ方のお湯につけ、用意されたタレで食べると言う食べ方もしてみた。
「こっちも美味しいな」
「やっぱり、国が違うと料理もそれだけ違って発見があるね。獣人国に来て、本当に良かったね」
「ああ、本当にな……デュレイン国じゃ、まず食べる事も出来なかっただろうな」
その後、グレン達は注文した料理を食べ終えたグレン達は満足してお店を出た。
そして一軒目でかなり満足したグレン達だったが、他にも美味しいお店が無いか歩きながら探した。
「ニア。あんまり無理するなよ? 俺に合わせて、大食いしてるけど普段はそんなに食べないだろ?」
「大丈夫だよ。私、お肉よりお魚が好きみたいでいつもより沢山食べられそう」
いつも以上に食べるニアに、心配するグレンだったがそうニアは言って美味しそうに料理を口の中に運んだ。
あれから一時間程、グレン達は港町を歩きながら出店や普通に食堂で食事を楽しみながら、港町を満喫していた。
当初の予定通り〝食〟を楽しんでいるのだが、あまりにもニアが沢山食べていて少し前からグレンはニアの心配ばかりしていた。
「それにグレンがいつもお肉食べてる時、私が注意してもグレンは食べ続けるでしょ? それと一緒だよ」
「いや、まあ……それを言われると何も言えないだろ……」
グレンは自分も同じような事をしてる為、特にそれ以上は言えずただ見守る事しか出来なかった。
結局、その日は半日程港町で色んな食事を堪能して、獣人国の王城へと戻って来た。
「どうだった。俺の国は楽しめたか?」
一応、戻って来た事をレオナードの所に報告に来たグレンに対して、レオナードは獣人国は楽しめたか聞いた。
「ああ、港町で一日食事を堪能させてもらったよ。凄いな、生で魚を食べる文化があるなんてな、意外と美味しかったな」
「グレン達は好きだったのか、俺はやっぱり肉の方が好きだし、魚も焼いた方が美味しく感じるからそんなに好きじゃないんだよな……」
「まあ、人それぞれ好みがあるからな」
その後、明日には国に帰るとレオナードに伝え、グレンは風呂に向かった。
そして風呂から上がったグレンは、貸して貰ってる部屋に移動すると先に戻って来ていたニアの隣に横になり、一日の疲れもあり直ぐに寝た。
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