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第278話 【人材確保・3】


 数日後、デュレイン王国王都を拠点として活動していた。

 Sランク冒険者ケイン率いる〝レッドヘッドオーガ〟が、グレンの街に移動したというニュースは瞬く間に広がった。

 更にそこに同じく悪魔討伐後、王都で活動をしていた。

 クリス・フォルレス、メリア・アルカーナ、カグラ・バルムンクがグレンの街への移住を決定した。


「まさか、お前らもこっちに来るとは思わなかったよ。……特にメリアは、騒がしい所は嫌いじゃなかったのか?」


「まあ、そうだけど、ここなら色々と素材が手に入ると思ってね。人が来ない場所を選んだ結果、素材を手に入れるのに苦労するようになったから、多少うるさくても素材が手に入りやすい場所に移動しようって前々から考えてたのよ」


「それで俺の所に来たという事か……まあ、お前ほどの錬金術師は早々居ないから、

居てくれるのは助かるよ」


「でしょ? グレンの頼みなら、他より安く受けてあげるわ」


 そうメリアは言うと、「早速、良い素材が集まって来てて早く研究がしたいわ」と笑みを浮かべた。

 そんなメリアから視線を外し、グレンはクリスとカグラの方を向いた。

 この二人、メリアやガリウス達の様にただ移住するのではなく、グレンの下に付くことが決まった。


「本当に良かったのか? 冒険者として成功して、縛られなくても生きていけただろ?」


「まあ、生きていくだけならそうだけど、グレンの所に居た方が面白そうと思ってな。それに悪魔とグレンの戦いを見て、お前に惹かれたってのもある。こんな男の下について生涯を終えたいってな」


「私もクリスさんと同じ意見です。グレンさんの悪魔との戦いを見て、グレンさんという偉大な人の下について生きていきたいと」


 二人はグレンと集合体の悪魔との戦いを見て、グレンという男に生涯仕えたいという気持ちが芽生えたと言った。

 そんな二人の言葉に「大げさな奴等だな……」と言いながらも、口元には笑みが浮かんでいた。


「取り敢えず、まだ俺の軍は編成中だから役職については後になると思うけど、これからよろしくな二人共」


「ああ、よろしくな主様」


「よろしくお願いします。グレンさん」


 クリスはニヤッと笑みを浮かべてそう言い、カグラは畏まった感じでそうグレンに言った。

 その後、クリスとカグラの二名がグレンの下についた知らせはデュレイン国から更に各国に知れ渡り、よりグレンの領土が重要視される事となった。


「はぁ、彼等自身が選んだとはいえ、王都からかなり人がそっちに流れて悲しいわ」


「その、すみません……」


 ウォルドレットに続き、クリス、カグラの二名がグレンの元に来た事でさらに人の流れがグレンの領地へと流れた。

 それにより悪魔騒動後、大陸一活気づいていた王都は少しずつだが活気が戻りつつあった。

 そのことに対して、王妃はグレンの元に訪れ、グレンは王妃の愚痴に少しだけ聞く事になった。


「まあ、以前までは今より少し人が少ない状態だったから、元に戻ってると思えばいいんだけど……英雄効果がなくなったと思えばいいのかしらね」


 王妃はそういうと、ニアが淹れた茶を飲むと溜息を吐き、グレンの事を見つめた。


「それはそうと、貴族の生活にはそろそろ慣れたかしら?」


「ぼちぼちですね。今まで基本的に一人だったのが、従者を雇い兵士達も雇って、慣れるまでまだ暫くはかかりそうです。まあ、手助けしてくれる仲間が近くにいるので問題が起きないようにだけは気を付けてます」


「……グレン君の周りは本当に才能がある人達が集まってるものね。聞いたわよ。聖国から派遣された神官の子、聖女の一番弟子なんでしょ?」


「ええ、ものすごい人を派遣されて俺も驚きましたよ。まさか、彼女を俺の領地に送るなんて思わなかったので」


 グレンは聖女から、一番弟子を派遣された時の事を思い出しながらそう言った。

 それに対して王妃は、再び溜息を吐き「英雄の周りには人が集まるのね」と呟いた。

 その後、王妃はグレンとの話し合いを終えると従者と共に街の方へと出かけた。


「王妃様、グレン君と話に来たって言ってたけど、10分も経たないうちに行っちゃったね」


「本来の目的が遊びに来ただけだからな、話もただ少し愚痴を聞かせに来たかっただけだろうから、ここに来る口実として国王に言ってきたんだろうな」


 グレンは事前に、今も王妃の近くで仕事をしているキャロルから〝王妃が遊びに行きたそうにしている〟という情報を貰っていた。

 その情報を貰ったグレンは王妃が来る日は街の警備を厳重に行い、王妃が楽しめるようにとフローラやガリウス達にも連絡をしていた。

 今頃王妃は普段の窮屈な生活から解放されて楽しんでいる頃だろうと、グレンは思いつつ、グレンは自分の仕事に戻るのだった。

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