第262話 【ルヴィス領・3】
一カ月後、グレンは自分が作った街の自宅のふろにゆっくりと入って癒されていた。
この一ヵ月間、グレンは街の建設及び住人の募集、更には街付近の整備を行ったりと沢山の事を同時に行い。
安全面は街の作りから考えられて作られて、この大陸の街の中で最も守が堅く、それでいて街の広さも十分にある街が出来上がった。
「良い仕事をしたな、一ヵ月間丸々街づくりに費やすとは思わなかったけど、満足のいく出来上がりになったな」
「そうね。私もこんなに達成感があるのは、妖精界の改築をした時以来ね。あの時はグレンが住みやすくする為って、皆で改築してて楽しかったわね」
フレイナのその言葉に妖精達は、ウンウンと頷いた。
グレンとフレイナ、そして妖精達は一ヵ月間ほぼ丸々使い新たな街ヴァルティアを作り上げた。
街の名はグレンの思いつきの名だが、意外とグレンとフレイナは気に入っていて、フローラからも好評だった。
風呂上り、先にこっちの街に連れて来たニアに朝食を作って貰っていたグレンは料理を食べ、暫く休憩していると玄関の呼び鈴が鳴り玄関に向かった。
玄関の外に居たのは、こっちの街に移動して来たガリウスがいた。
「ガリウス、もうこっちの街に移動して来たのか? 王都に迎えに行くって言ってただろ?」
「俺達も久しぶりに長い旅をしたいと思ってな、ここまで皆で移動して来たんだよ。途中から道の整備がえらく綺麗にされていて驚いたけど、あれも全部グレン達がやったのか?」
「ああ、フローラからこの街を中心に商業革命をすると言ってたから、それなら道の整備をしておこうと思ってな。まあ、そのせいで思っていた以上に時間を取られたけど」
そうグレンは言うと、ここで長話するのもあれだしと家の中にガリウスを入れた。
ガリウスは家の構造を見て、ボソッと「大工より技術が上じゃないのか?」と呟いた。
「まあ、その辺は勉強したし、こっちは魔力でなんでも出来るからな。それにこの家は俺が住むから、かなり作り込んだ建物の一つだ」
「ほ~、まあ自分が住む家はそうするよな……なら、クランの建物もグレンが丹精込めて作ってくれたのか? グレンから建物の場所の地図を貰ってたから、昨日この街に着いた時に見に行ったけど、他の建物とちょっと変わった感じがしてたんだが」
「ああ、俺が所属する団体って事で少しだけ手を加えてやったな」
そうグレンが言うと、ガリウスは「ありがとな」とお礼を口にした。
その後、グレンとガリウスは今後の事について話し合いを始めた。
「取り敢えず、グレンから頼まれていた通り、最初は街の警備をする事にするよ。流石にグレンが要るのは悪さをしようと思う奴がいるか分からんが、安全の為にも兵士の確保が出来るまで俺達が担当する」
「任せたよ。フローラに兵士の志願兵を集めて貰ってるから、それの選定と訓練が終わればガリウス達も予定していた通りの活動に移ってくれたらいいからな」
「ああ、俺達も警備をしつつこの街での活動方針を決める予定だ。正直、色々と出来る事がありすぎて話し合って来たのに、皆がこれやりたいあれやりたいってまた一から話し合いをする事になったからな……」
ヴォルティアの街の周辺は、商業の発展都市としてもかなり好条件だが、それに匹敵する位に冒険者にとっても活動がしやすい場所となっている。
迷宮の保有数もかなりあり、更には探索地として森や山もあり、初心者から上級者冒険者全員が満足できる都市はそうそうない。
「迷宮を探索した組と街の周辺を旅したい組、それとは別にグレンにお願いしてグレンに訓練をつけてもらたい組とこっちの街に来て既に三組に分かれてるんだよな」
「最後の奴等は諦めさせろよ? 流石に街の事を考えなきゃいけないから、暫くは相手してやれないだろうからな」
グレンのその言葉に対して、ガリウスは「出来るだけ諦めさせようとしてる」と言った。
「そういやグレン、この街には貴族は住まわせる予定はあるのか? 他の街って大体、貴族の別荘宅とかあるけど」
「現時点で王家の家すらある状態だからな……多分、今後も増えると思う」
「……王家の別荘宅があるって、マジでいってんのか?」
「マジだよ。それに最近、立て続けに大きな問題ばかり起きて王家も疲弊してるらしく、子供達と王妃様は遊びに来るかもしれないってキャロルが言ってた」
グレンの言葉にガリウスは「ちゃんと兵士が整ってから来てくれるように言うんだぞ」と言ったが、グレンはそれは難しいと言葉を返した。
その後、グレンはガリウスに「色々と協力しような」と肩を組み外に見送ったグレンは、王都にフローラ達を迎えに向かった。
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